育休で住宅ローン控除が減る仕組み|所得税・住民税との関係
「マイホームを購入したばかりだけど、これから育休に入ると住宅ローン控除が満額受け取れないかもしれない…」
つくば市や土浦市など、つくばエクスプレス沿線で子育てをされるお客様から、このようなご相談をいただくことが増えています。育児休業は、お子様との大切な時間を過ごすための制度ですが、収入の変化が住宅ローン控除にどう影響するのか、不安に感じるのは当然です。
しかし、制度の仕組みを正しく理解すれば、過度に心配する必要はありません。育休中に住宅ローン控除額が減ってしまうのには、明確な理由があります。それは、控除の原資となる「所得税」と「住民税」の納税額が減少するためです。
ここでは、「なぜ育休を取得すると住宅ローン控除が影響を受けるのか」という根本的な仕組みを、所得税・住民税との関係から分かりやすく解説します。
そもそも住宅ローン控除とは?「支払った税金」から戻る仕組み
まず、住宅ローン控除の基本からおさらいしましょう。正式名称は「住宅借入金等特別控除」といい、住宅ローン利用者の金利負担を軽減するための国の減税制度です。
具体的には、**「年末時点での住宅ローン残高の0.7%」を上限として、その年に納めた「所得税」と、一部の「住民税」から直接差し引いてくれる(還付してくれる)**という仕組みです。これは「税額控除」と呼ばれ、計算された税額そのものから直接引かれるため、非常に節税効果が高いのが特徴です。
例えば、年末のローン残高が3,000万円の場合、その0.7%である21万円が控除額の上限となります。
ここで最も重要な原則が、**「住宅ローン控除は、ご自身が納めた税金の金額以上には戻ってこない」**という点です。
いくら控除の上限額が21万円と計算されても、その年に納めた所得税と住民税(控除対象分)の合計が15万円であれば、還付されるのは15万円までです。残りの6万円は受け取れません。あくまで「支払った税金を取り戻す」制度だと覚えておいてください。この「納税額が上限」という原則が、育休と住宅ローン控除の関係を理解する鍵です。
なぜ育休で納税額が減る?カギは「非課税」の育児休業給付金
では、なぜ育休を取得すると納税額が減るのでしょうか。そのカギを握るのが、育休中の主な収入源となる「育児休業給付金」です。
会社から受け取る給与には所得税や住民税がかかります。これは「課税所得」と呼ばれます。一方で、雇用保険から支給される**育児休業給付金は、子育て支援を目的としているため「非課税所得」**に分類されます。つまり、この給付金には所得税や住民税が一切かかりません。
育休に入ると会社からの給与支払いは停止し、代わりに非課税の給付金を受け取ることになります。その結果、課税対象となる給与収入が大幅に減少、あるいはゼロになります。当然、課税所得が減れば、それに応じて納めるべき所得税や住民税も大きく減ることになります。
控除の原資となる税金そのものがなくなるため、結果として住宅ローン控除額も減ってしまう、あるいはゼロになってしまうのです。これが、育休で住宅ローン控除が満額受け取れなくなる仕組みです。
具体例で比較!育休の有無で控除額はこう変わる
言葉だけでは分かりにくいので、具体的な数字でシミュレーションしてみましょう。
【モデルケース】
- 年収:500万円
- 年末の住宅ローン残高:4,000万円
- 住宅ローン控除の最大額:4,000万円 × 0.7% = 28万円
- 通常勤務時の納税額(概算):所得税15万円、住民税25万円
【ケース1:通常通り1年間勤務した場合】
この場合、納める税金は所得税15万円、住民税25万円です。
- まず、所得税15万円から全額が控除されます。(残り控除可能額:28万円 – 15万円 = 13万円)
- 次に、住民税から残りを控除しようとしますが、住民税からの控除には上限(課税所得の5%、最大9.75万円)があります。
- そのため、住民税からは上限額である9.75万円が控除されます。
結果、この年の住宅ローン控除額は、所得税15万円 + 住民税9.75万円 = 合計24.75万円 となります。
【ケース2:年の後半(7月~12月)に育休を取得した場合】
この年の給与収入は半年分(約250万円)となり、納税額も大きく減少します。
- 納税額(概算):所得税4万円、住民税12万円
- まず、所得税4万円から全額が控除されます。(残り控除可能額:28万円 – 4万円 = 24万円)
- 次に、住民税から残りを控除しますが、上限は9.75万円です。
- 住民税からは上限額である9.75万円が控除されます。
結果、この年の住宅ローン控除額は、所得税4万円 + 住民税9.75万円 = 合計13.75万円 となります。通常勤務時と比較して、**11万円も控除額が減ってしまいました。**控除可能額はまだ残っていても、元手となる税金が足りないため、満額の控除が受けられなくなったのです。
【ケース3:丸1年間、育休を取得した場合】
この年の給与収入はゼロで、育児休業給付金は非課税です。
- 納税額:所得税0円
控除の元となる所得税が0円のため、住宅ローン控除額も0円となってしまいます。(※前年の所得に応じて課税される住民税は発生しますが、住宅ローン控除はまず所得税から引かれる仕組みのため、所得税が0円だと還付も0円になります)
このように、育休中の住宅ローン控除額の減少は、制度上の必然的な結果です。見方を変えれば、そもそも税金の負担が軽くなっている証拠でもあり、一概に「損」をしているわけではないと理解できるでしょう。

育休の住宅ローン控除で損しない手続き|年末調整と延長特例
育休中に住宅ローン控除額が減る仕組みは変えられませんが、制度を最大限に活用し、損をしないための「手続き」を知っておくことは非常に重要です。特に、控除額を使いきれなかった場合に利用できる特例措置は、知っているかどうかで手元に残る金額が大きく変わります。ここでは、具体的な手続きの方法と、損をしないためのポイントを解説します。
基本は年末調整、確定申告が必要なケースとは?
育休中の住宅ローン控除の手続きは、原則として勤務先の年末調整で完結します。2年目以降であれば、会社から配布される書類に必要事項を記入し、金融機関から送られてくる「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」を添付して提出すれば完了です。
ただし、以下のようなケースではご自身で確定申告を行う必要があります。
- 住宅ローン控除を受ける初年度
- 住宅を購入・入居した最初の年だけは、年末調整では手続きができません。必ずご自身で確定申告を行う必要があります。
- 医療費控除や寄附金控除(ふるさと納税など)を併用する場合
- 年間の医療費が10万円を超えた場合や、ワンストップ特例制度を利用せずにふるさと納税を行った場合などは、確定申告が必要です。
- 育休中に副業などで20万円を超える所得があった場合
- 給与所得以外の所得が年間20万円を超えた場合は、確定申告の義務があります。育休を機に在宅で副業を始めるケースも増えていますので、ご自身の状況を確認してみましょう。
【重要】控除しきれない時の救済措置「延長特例」
育休で所得が減り、所得税・住民税から控除しきれない額が出てしまった場合、「その分は諦めるしかない」と思っていませんか?実は、そうした方々を救済するための特例措置が存在します。
それが、令和4年度の税制改正で創設された、控除期間を最大3年間延長できる制度です。
これは、住宅ローン控除の適用期間中に所得税・住民税から控除しきれなかった金額がある場合、その控除期間を終えた翌年以降、最大3年間まで繰り越して控除を受けられるというものです。
【延長特例の主な適用要件】
- 対象となる入居年
- 平成26年(2014年)4月1日から令和3年(2021年)12月31日までに入居した方。
- 所得要件
- 延長を適用する各年の合計所得金額が1,000万円以下であること。
- 手続き
- 通常の控除期間が終了する年の、翌年に行う確定申告で、延長の適用を受けるための手続きが必要です。
この制度は、まさに育休や産休で所得が減少し、住宅ローン控除を使いきれなかった方のために設けられたものです。例えば、10年間の控除期間のうち1年間育休を取得して控除を全く受けられなかった場合、11年目にその年の納税額を上限として、10年目に使いきれなかった控除額分が還付される可能性があります。手続きには専用の書類が必要になるため、不明な点は税務署に確認しましょう。
夫婦でペアローンを組んでいる場合の注意点
近年、ご夫婦の収入を合算してペアローンを組むケースは珍しくありません。この場合、住宅ローン控除は夫婦それぞれがご自身の借入額に応じて受けることになります。
そのため、例えば妻が育休に入ると、妻の納税額が減少またはゼロになるため、**妻自身の住宅ローン控除額が減ってしまいます。**夫の控除額には影響ありませんが、世帯全体で見ると受けられる控除の総額は減少します。
ローンの割合を後から変更することはできないため、ペアローンの場合は、こうしたライフイベントによる収入減の影響を夫婦のどちらか一方が直接受けることになります。将来のライフプランと合わせて、繰り上げ返済はどちらのローンを優先するかなど、一度立ち止まって考えてみる良い機会かもしれません。
育休は住み替えの好機?つくばエリアの資産価値と将来設計
育休と住宅ローン控除について考えることは、ご家庭の資金計画を見直すだけでなく、「住まい」そのものについて改めて考える絶好の機会でもあります。お子様が生まれ、家族が増える。この大きな喜びと共に、「子ども部屋が足りない」「もっとのびのび子育てできる環境に移りたい」といった新しいニーズが生まれるのは自然なことです。
育休という期間は、ご夫婦で将来についてじっくり話し合う時間が取りやすい時期です。このタイミングで一度ご自宅の資産価値を把握し、これからの家族の暮らしに合わせた住み替えを検討してみてはいかがでしょうか。

なぜ今「つくば市」が子育て世代に選ばれるのか?
つくばエクスプレス(TX)沿線、特に研究学園都市エリアは、子育て世代から絶大な人気を集めています。
充実した教育・研究機関 筑波大学をはじめとする最先端の研究機関が集積し、教育水準が非常に高いことで知られています。質の高い教育環境を求めて移り住むご家庭も多く、お子様の将来を考える上で大きな魅力です。
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豊かな自然と整備された都市機能の融合 計画的に整備された街には公園や緑地が多く、お子様が安全に遊べる環境が整っています。一方で、研究学園駅周辺には大型商業施設が集まり、日常の買い物にも便利です。都市の利便性と豊かな自然を両方享受できます。
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堅調な資産価値 こうした魅力から、つくばエリアの不動産需要は高く、資産価値も安定しています。TX沿線の人気エリアは、今後も安定した価値を維持していく可能性が高いでしょう。
育休を機に、こうしたつくば市の将来性も踏まえ、ご自宅の価値を最大限に活かしたプランを検討するのに最適なタイミングと言えます。
ご自宅の資産価値を活かした多様な将来設計
現在のお住まいの価値を把握することで、将来の選択肢は大きく広がります。
より広い住まいへの「住み替え」 現在の家を売却し、その資金を元手に、お子様の成長に合わせたより広い住まいに移るプランです。市場が活況な今であれば、想定以上の価格で売却できる可能性もあり、新しい住まいの購入計画も立てやすくなります。
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子世帯への「資金援助」 40代~60代の親世代の方であれば、ご自身の住み替えだけでなく、お子様世帯の住宅購入をサポートする選択肢もあります。広い家を売却して管理しやすいマンションに移り、売却益をお子様の頭金として援助するケースは、相続対策としても有効です。
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「買取」によるスピーディな現金化 「急な転勤で早く売りたい」「近所に知られずに進めたい」といった事情がある場合、不動産会社が直接物件を買い取る「買取」も有効です。
ご家族の状況や将来の計画によって、最適な不動産の活用方法は異なります。育休中の住宅ローン控除の手続きのように少し複雑に感じるかもしれませんが、専門家に相談すれば、ご家庭に合った道筋がきっと見つかります。
まずはご自宅の「現在価値」を知ることから
将来の計画を立てるための第一歩は、ご自宅に今、どれくらいの価値があるのかを正確に知ることです。これが分からなければ、住み替えの予算も具体的に計画できません。つくば市、土浦市、牛久市などを中心とした県南・県西エリアの不動産市況を熟知した専門家による査定が重要です。
つくば市の不動産売却|「訳あり物件」も買取なら安心
「共有名義になっている」「築年数が古すぎて値段がつかないのでは」「相続した実家がゴミ屋敷状態で、どこから手をつけていいか分からない」など、不動産に関するお悩みは千差万別です。ご自身の状況が少し複雑だと感じ、売却を諦めてしまうケースは少なくありません。
しかし、通常の仲介による売却だけでなく、不動産会社が直接物件を買い取る「不動産買取」という選択肢もあります。特に、他社では取り扱いが難しいとされる「訳あり物件」の解決を得意とする専門家も存在します。

スピーディ・確実・内密。「不動産買取」のメリット
買主を探す「仲介」に対し、不動産会社が直接買主となる「買取」には、以下のようなメリットがあります。
- とにかく早く現金化したい 買主を探す販売活動期間(通常3ヶ月〜半年程度)が不要なため、査定価格に納得すれば、最短数日で現金化まで進めることも可能です。急な転勤や住み替えなど、期日が決まっている場合に有効です。
- ご近所に知られずに売却したい インターネット広告や内覧対応などを行わないため、ご近所に売却の事実を知られることはありません。プライバシーを重視する方にとって大きなメリットです。
- 手間や費用をかけたくない 売却後の物件の欠陥に対する責任(契約不適合責任)が免除されるのが一般的です。また、室内の荷物が残った状態でもそのまま買い取ってもらえるため、片付けやリフォームの手間と費用を大幅に削減できます。仲介手数料もかかりません。
売却時期や手元に残る金額が確定する「買取」は、育休中に将来設計をじっくり考える上で、計画の立てやすい有効な選択肢と言えるでしょう。
他社で断られた物件こそご相談ください
「再建築不可と言われた」「共有名義で話がまとまらない」といった理由で、他の不動産会社に相談を断られてしまった経験はありませんか。法律や税務の専門家と連携し、複雑な事情を抱えた物件の価値を引き出すノウハウを持つ不動産会社もあります。
<買取で解決できる「訳あり物件」の一例>
- 再建築不可物件: 現在の建築基準法に適合せず建て替えができない物件。リフォームによる再生や隣地所有者との交渉など、専門知識で価値を見出します。
- 共有名義の不動産: 所有者が複数いて意見がまとまらない場合でも、ご自身の「持分」のみを買い取ることが可能です。
- ゴミ屋敷・残置物が多い空き家: 片付けや清掃は一切不要。そのままの状態で査定・買取が可能なため、所有者の負担がありません。
- 市街化調整区域内の物件: 原則として建築が制限されるエリアですが、地域の条例や開発計画を熟知した専門家なら適正な評価が可能です。
- その他: 借地権・底地、心理的瑕疵(事故物件)、任意売却など、あらゆる事情の不動産に対応できる場合があります。
どのようなお悩みであっても、「うちの場合は無理だろう」と諦める前に、まずは専門家に話を聞いてみることが重要です。
育休と住宅ローン控除の知識を、賢い資産計画に活かす方法
この記事では、育休中の住宅ローン控除の仕組みから、損をしないための手続き、そしてライフプランの変化に合わせた不動産の活用法まで解説しました。
育休と住宅ローン控除に関する知識は、目先の家計だけでなく、長期的な資産計画を立てる上で重要な指針となります。お子様の誕生という大きなライフイベントは、家計や働き方、そして「住まい」について考える最適なタイミングです。
「子どもが成長したら、もっと部屋数のある家に住み替えたい」 「つくばエクスプレス沿線の、子育てに便利なエリアに引越したい」
研究学園都市として発展を続けるつくばエリアは、教育環境や生活利便性が高く、資産価値が安定しやすい魅力があります。ライフステージの変化に合わせて現在の不動産を売却し、新しい住まいに住み替える選択は、ご家族の暮らしを豊かにするだけでなく、賢い資産形成にも繋がります。
しかし、いざ住み替えを考えても、「住宅ローンが残っていても売れるのか」「売却と購入、どちらを先に進めるべきか」といった疑問や不安が出てくるでしょう。共有名義や再建築不可といった複雑な事情を抱えている場合はなおさらです。
育休の住宅ローン控除について調べているうちに、ご自宅の将来について考え始めたという方は、まず専門家の意見を聞いてみてはいかがでしょうか。「とりあえず今の家の価値だけ知りたい」といった相談からでも、ご家族の未来をより豊かにするための新しい道筋が見つかるかもしれません。



