不動産決済とは、売買契約で決めた売買代金の残りを買主が支払い、売主が物件を引き渡す「取引の最終日」のことです。当日は金融機関や不動産会社の会議室などに売主・買主・不動産会社・司法書士が集まり、1〜2時間ほどで残代金の授受、精算、鍵の引渡し、登記申請の準備まで一気に進みます。
この記事では、つくば市で不動産売却をお考えの売主さま向けに、不動産決済の流れ、必要書類と持ち物、司法書士の役割、着金確認、精算書の見方、立ち会えない場合の委任状、起こりやすいトラブルまでを、はじめての方にもわかるよう順番に解説します。
不動産決済とは?|売買契約から引渡しまでの位置づけ
不動産の売却は、おおまかに「査定→媒介契約→売り出し→売買契約→決済・引渡し」の順に進みます。売買契約の際に買主から手付金を受け取り、決済の日に残りの代金(残代金)を受け取るのが一般的です。契約から決済までの期間は、買主が住宅ローンを利用する場合で1〜2か月ほどが目安です。
決済では、お金の受け渡しと同時に、物件の引渡しと所有権移転登記の申請を行います。つまり、売主にとっては「代金を受け取って、物件を渡す」、買主にとっては「代金を支払って、物件の持ち主になる」という、双方にとって取引が完結する日です。
決済・引渡し・残代金決済の違い
「決済」「引渡し」「残代金決済」は、実務ではほぼ同じ日を指して使われます。厳密には、代金を支払う行為が決済、鍵などを渡す行為が引渡しですが、同じ日・同じ場所で同時に行うため、まとめて「決済」と呼ぶのが一般的です。
不動産決済の当日の流れ(6ステップ)
決済当日は、次のような順序で進みます。所要時間は、全体で1〜2時間が目安です。

- ①本人確認・書類の確認:不動産会社と司法書士が、売主・買主の本人確認と必要書類を確認します。
- ②司法書士による登記書類の確認:登記識別情報(権利証)や印鑑証明書、委任状などを司法書士が確認し、登記申請に問題がないかを判断します。
- ③残代金の支払いと着金確認:買主が住宅ローンを使う場合は、金融機関が融資を実行して買主の口座へ入金し、そこから売主の口座へ振り込まれます。売主は自分の口座への着金確認を行います。
- ④精算と仲介手数料の支払い:固定資産税などを日割りで精算し、残りの仲介手数料を支払います。
- ⑤領収書・鍵・書類の引渡し:売主は領収書を渡し、鍵や設備の取扱説明書などを買主へ引き渡します。
- ⑥司法書士が登記申請:当日中に、所有権移転登記や抵当権抹消登記などを法務局へ申請します。
住宅ローンが残っている場合の流れ
売却する物件に住宅ローンの抵当権が付いている場合は、決済当日に売却代金でローンの残債を一括返済し、抵当権を抹消する流れになります。事前に金融機関へ「繰上げ返済」と「抵当権抹消書類の発行」を依頼しておくことが大切です。残債が売却代金を上回る場合は、不足分を自己資金で補う必要があり、決済の前に不動産会社と資金計画を確認しておきましょう。
不動産決済の時間・場所|午後でもできる?
開始時間と所要時間の目安
決済は、金融機関の窓口が開いている時間内に完了させる必要があるため、午前9時30分〜10時ごろに始めるのが一般的です。所要時間は1〜2時間が目安で、書類に不備がなければ1時間前後で終わることもあります。
午後に決済を行うことも不可能ではありませんが、振込や登記申請の受付時間に間に合わなくなるおそれがあります。特に買主が住宅ローンを利用する場合は、午前中の実行が基本と考えて、日程を決めましょう。
決済を行う場所
決済の場所は、買主がローンを借りる金融機関の会議室や応接室が一般的です。ほかに、不動産会社の事務所や司法書士事務所で行う場合もあります。つくば市では、つくば駅や研究学園駅周辺の金融機関で行われることが多く、土浦市や牛久市など近隣の金融機関が指定されることもあります。
売主の必要書類と持ち物チェック
決済当日に売主が用意する書類・持ち物は、次のとおりです。不備があるとその日に登記申請ができず決済が延期になることもあるため、前日までに必ず確認してください。

売主の必要書類
- 実印
- 印鑑証明書(発行から3か月以内のもの)
- 運転免許証などの本人確認書類
- 登記識別情報または登記済権利証
- 固定資産税・都市計画税の納税通知書(最新年度)
- 鍵、設備の取扱説明書、保証書、建築確認関係の書類など
- 仲介手数料の残金
- 住宅ローンの抵当権抹消書類(金融機関が用意)
- 住所・氏名が登記簿と異なる場合は住民票や戸籍の附票など
住所や氏名の変更を登記していない場合は、売却の前提として変更登記が必要になります。なお、2026年4月から、不動産の所有者の住所・氏名変更登記は申請が義務化されています。引越しをしている場合は、早めに司法書士へ相談してください。
買主の必要書類
買主は、実印、印鑑証明書、住民票、本人確認書類、残代金、登記費用や仲介手数料などを用意します。住宅ローンを使う場合は、金融機関から指示された書類も必要です。
司法書士の役割と報酬
司法書士は、決済当日に、売主・買主の本人確認と登記の意思確認を行い、必要書類をチェックしたうえで、所有権移転登記などを法務局へ申請します。決済が終わってもその日のうちに登記申請ができる状態になっていることが重要なため、司法書士の確認が決済の要となります。
売主が負担する登記費用
売主が負担するのは、主に抵当権抹消登記の費用です。登録免許税は不動産1個につき1,000円で、司法書士の報酬は事務所ごとに異なります。ここは目安であり、依頼先により変わるため、見積りを確認してください。なお、買主側の所有権移転登記や抵当権設定登記の費用は、原則として買主が負担します。
着金確認・ネットバンキング・現金の扱い
着金確認とは
着金確認とは、買主から売主の口座へ残代金が実際に入金されたことを確認する作業です。売主は、通帳やネットバンキングの画面などで入金を確認し、確認が取れてはじめて、鍵の引渡しと領収書の交付に進みます。代金が入金される前に鍵を渡してはいけません。
ネットバンキングで振り込むときの注意
買主がネットバンキングで振り込む場合は、1日あたりの振込限度額を確認してください。数千万円の残代金は、通常の設定では限度額を超える可能性が高く、事前に限度額の引上げ手続きが必要です。振込伝票を書く窓口での振込でも、受取人名義や口座番号の書き間違いには注意が必要です。
現金での決済は避けましょう
多額の現金を持ち歩く決済は、盗難や紛失のリスクが高く、実務上もほとんど行われません。金融機関の振込や預金小切手を利用するのが一般的です。
精算書の見方|固定資産税・管理費の日割り精算
決済の日には、売主と買主の間で、その年の固定資産税・都市計画税などを日割りで精算します。固定資産税は1月1日時点の所有者に1年分が課税されるため、引渡し日以降の分を、売主が買主から受け取る形で精算するのが一般的です。
マンションの場合は、管理費や修繕積立金も日割りで精算します。決済当日に、不動産会社が「精算書」を作成します。精算書には、売買代金、手付金、固定資産税の精算金、管理費の精算金、仲介手数料などが並びますので、金額に誤りがないか、決済の前日までに確認しておくと安心です。
売主の手取りの考え方
売主の手元に残る金額は、「売買代金-住宅ローンの残債-仲介手数料-抵当権抹消などの費用+固定資産税などの精算金」が基本です。売却益が出た場合は、翌年に譲渡所得の確定申告が必要になることがあります。
立ち会えない場合|代理人・委任状・欠席・遠方
売主が仕事の都合や遠方での居住などで決済に出席できない場合でも、方法はあります。
- 代理人に任せる:家族や司法書士などに委任状を渡して代わりに出席してもらう方法です。委任状の書き方は委任状の書き方の解説をご覧ください。
- 持ち回り決済:売主と買主が別々の場所や時間に手続きを行う方法です。司法書士が事前に本人確認と意思確認を行い、書類を事前に郵送で受け取ります。
- 買主の欠席:買主が住宅ローンを使う場合は、金融機関が買主本人の出席を求めるのが一般的で、買主の欠席は原則として難しいと考えてください。
代理人を立てる場合でも、司法書士による売主本人の意思確認が必要になることがほとんどです。事前に不動産会社へ相談し、スケジュールに余裕を持たせましょう。
不動産決済のトラブル事例と対策
決済は、大きなお金が動く日であるため、小さなミスが取引全体の遅れにつながります。起こりやすいトラブルは、次のとおりです。
- 融資実行の遅れ:買主の住宅ローンの審査や実行手続きが遅れ、決済日が延期になる。
- 書類の不備:印鑑証明書の期限切れ、住所・氏名の相違、権利証の紛失などで登記申請ができない。
- 抵当権抹消書類の不足:金融機関からの抹消書類が間に合わない。
- 精算金額の相違:固定資産税や管理費の日割り計算の認識違い。
- 物件の状態の相違:残置物が残っている、設備が壊れているなど、引渡し時点の状態が契約内容と異なる。
- 振込限度額の超過:ネットバンキングの限度額を超えて当日に振り込めない。
トラブルを防ぐポイント
- 決済日の1週間前までに、必要書類を一覧で確認する。
- 印鑑証明書の期限(発行から3か月以内が目安)を確認する。
- 住宅ローンの残債と抹消書類を、金融機関に事前に依頼する。
- 前日までに精算書の案を確認し、疑問点を解消する。
- 残置物の処分、鍵の本数、設備の動作を事前にチェックする。
不動産会社には、決済の日程調整から司法書士の手配、精算書の作成まで任せることができます。担当者と事前に連絡を密にとることが、スムーズな決済につながります。
決済のあとにやること|確定申告・ライフライン
決済が終わったら、水道・電気・ガスなどの停止や名義変更の手続きを行います。売却で利益が出た場合は、翌年2月16日〜3月15日ごろに譲渡所得の確定申告が必要です。マイホームの売却では、3,000万円の特別控除などの特例が使える場合があります。詳しくは税務署や税理士にご確認ください。
関連する書類のチェックはつくば市で不動産を売るときの必要書類チェックリスト、近隣エリアは土浦市で不動産を売るときの必要書類チェックリストもあわせてご覧ください。契約前の注意点は不動産のクーリングオフ、売却価格の考え方は土地の値段の決まり方で解説しています。
決済前に確認したい事項|契約締結から引渡しまでの準備
決済日をスムーズに迎えるには、売買契約の締結後から、次のような準備を進めておくと安心です。決済は平日の金融機関の営業時間内に行うことが多いため、仕事の都合がある方は、契約の段階で希望の日程を伝えておきましょう。
相続した不動産・名義が古い建物や土地の場合
相続した建物や土地を売却する場合、名義が亡くなった方のままだと所有権を移転できません。決済の前に相続登記を済ませる必要があるため、相続の状況によっては時間がかかります。取得時の資料(売買契約書など)は、売却後の譲渡所得の計算で取得費を確認するときにも役立つので、大切に保管してください。
境界の確認と測量
土地や一戸建てを売る場合は、隣地との境界の確認や測量が決済までに必要になることがあります。境界が不明確だと、引渡し後のトラブルにつながるおそれがあります。必要な対応や費用は物件によって異なるため、売り出し前から不動産会社に相談してください。
契約書への署名・押印と記載内容の最終確認
決済の当日は、領収書や引渡しの確認書などにも署名・押印を行います。売買契約書に記載された引渡し日、残代金の金額、精算の方法に変更がないか、事前に以下の点を確認しておきましょう。
- 売買代金と手付金、残代金の金額
- 引渡し日と、鍵・付帯設備の引渡し範囲
- 固定資産税などの精算の起算日
- 仲介手数料の支払い時期
決済にかかる費用と税金の相場
売主が負担する主な費用は、仲介手数料、抵当権抹消登記の費用、司法書士の報酬などです。相場は物件や依頼先で異なります。売却益が出た場合の税金は、翌年の確定申告で精算します。ハウスドゥ つくば研究学園都市では、無料査定のサービスから決済の準備まで、地域の状況をふまえて対応しています。希望の日程や不安な点があれば、ぜひご相談ください。
買取なら決済が早い|ハウスドゥ つくば研究学園都市の強み
不動産会社が直接買い取る「買取」は、買主を探す期間が不要で、条件がまとまれば決済までが短いのが特徴です。仲介手数料がかからない場合が多く、住宅ローン審査の影響も受けにくいため、決済日が延期になるリスクが低いのもメリットです。お急ぎの方や、人に知られずに売りたい方に向いています。
ハウスドゥ つくば研究学園都市は、つくば市・研究学園エリアの不動産買取専門店です。決済の日程調整から司法書士の手配、必要書類の案内、精算書の確認まで、はじめての売却でも安心して進められるようサポートします。
不動産決済に関するよくある質問(FAQ)
Q. 不動産決済とは何ですか?
不動産決済とは、売買契約で決めた売買代金の残りを買主が支払い、売主が物件を引き渡して所有権移転登記の手続きを進める取引の最終日のことです。残代金決済・引渡しと呼ばれることもあり、契約から1〜2か月後に行うのが一般的です。
Q. 不動産決済の当日は何時から始まり、どのくらいかかりますか?
金融機関の営業時間内に完了させる必要があるため、午前9時30分〜10時ごろの開始が一般的で、所要時間は1〜2時間が目安です。午後の決済も不可能ではありませんが、振込や登記申請の締め時間に間に合わないことがあるため、多くの取引は午前中に行われます。
Q. 不動産決済の場所はどこですか?
買主が住宅ローンを借りる銀行の会議室や応接室で行うのが一般的です。ほかに、不動産会社の事務所や司法書士事務所で行うケースもあります。ローンを使わない現金購入の場合は、不動産会社や司法書士事務所が多くなります。
Q. 不動産決済に売主は何を持っていけばいいですか?
実印、発行から3か月以内の印鑑証明書、運転免許証などの本人確認書類、登記識別情報または権利証、固定資産税の納税通知書、鍵や設備の書類、仲介手数料の残金などが基本です。物件や取引内容により異なるため、前日までに担当者へ確認してください。
Q. 不動産決済に立ち会わない(欠席する)ことはできますか?
売主が遠方に住んでいる場合などは、委任状を用意して代理人に任せる、または司法書士が事前に本人確認と意思確認を行ったうえで持ち回りで進める方法があります。ただし買主がローンを利用する場合は買主本人の出席を金融機関が求めるのが一般的で、買主の欠席は原則難しいと考えてください。
Q. 不動産決済でネットバンキングの振込は使えますか?
使えるケースが増えていますが、1日の振込限度額に注意が必要です。数千万円の残代金は限度額を超えやすいため、事前に限度額を引き上げておくか、銀行窓口での振込や金融機関による融資実行で支払う方法を選びます。多額の現金を持ち歩く方法は避けましょう。
Q. 決済当日に問題が起きた場合はどうなりますか?
書類の不備や融資実行の遅れ、印鑑証明書の期限切れなどで決済が延期になる場合があります。延期が長引くと契約上の違約や遅延損害金の問題につながるおそれがあるため、事前に書類を確認し、不安があれば早めに不動産会社へ相談してください。
まとめ|つくば市の不動産決済はハウスドゥへ
不動産決済は、売主にとって代金を受け取り、物件を引き渡す大切な日です。流れと必要書類を事前に把握し、司法書士・不動産会社と連携しておけば、当日はスムーズに終えられます。決済の日程や書類についてのご不安は、お気軽にご相談ください。
つくば市で不動産売却・買取をお考えの方は、ハウスドゥ つくば研究学園都市へ。お電話は0120-565-072、お問い合わせはこちらのフォームから承ります。
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