茨城県牛久市は、JR常磐線と圏央道が交差する交通結節点にありながら、市の南部にはカッパ伝説で知られる牛久沼、市街地には「牛久大仏」がそびえるなど、都市機能と自然・観光資源が同居するまちです。実家を相続した、あるいは空き家になった家をどうするか検討している方に向けて、この記事では牛久市の暮らしの実像と、実家・空き家との向き合い方を一次情報ベースで整理します。
牛久市はどんなまち?人口・世帯データで見る素顔
牛久市公式ホームページの住民基本台帳によると、2026年7月1日現在の人口は83,109人(男性40,853人・女性42,256人)、世帯数は39,384世帯です※1。茨城県の集計(2026年4月1日時点、住民基本台帳ベース)でも人口82,902人・世帯数37,164世帯となっており、県南地域の中核都市のひとつとして人口規模を維持しています※2。
牛久市はもともと純農村地帯でしたが、1980年代にJR常磐線牛久駅周辺の宅地開発が進み、東京都心へ通勤するベッドタウンとして発展してきた経緯があります。近年は2000年代以降に整備された「ひたち野うしく駅」周辺エリアの人口が伸びており、市内でも新旧の街並みが対照的に共存しているのが特徴です。
牛久市の行政区分・地区
牛久市は大きく分けて「牛久地区(牛久駅周辺)」「ひたち野うしく地区(ひたち野うしく駅周辺)」「岡田・奥野・向台などの旧村部」の3エリアで性格が異なります。実家がどのエリアにあるかによって、交通利便性や売却・活用の選択肢も変わってきます。
牛久市の空き家・実家問題の現状
総務省統計局は5年に一度「住宅・土地統計調査」を実施しており、市区町村単位の空き家数・空き家率が公表されています※3。牛久市も「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、平成29年度以降、現地調査と所有者アンケートによる独自の実態調査を継続的に実施し、「牛久市空家等実態調査結果報告書」として公表しています※4。具体的な空き家軒数・空き家率の最新値は同報告書(市公式サイトで公開)を確認いただくのが最も確実です。本記事では未確認の数値を推測で記載することは避け、市が制度として実態把握に取り組んでいる事実のみお伝えします。
相続した実家が牛久市内にあり「住む予定はないが手放す決断もつかない」という方は少なくありません。空き家を放置すると、雑草・害虫の発生、建物の劣化、防犯上のリスクに加え、状態によっては「特定空家等」に指定され、固定資産税の住宅用地特例が解除される可能性がある点は知っておく必要があります。
牛久市空家・空地バンク制度
牛久市は「空家・空地バンク制度」を運営しています※5。これは、売却・賃貸を希望する所有者から申し込みを受けた市内の空き家・空き地の情報を市が登録し、利用希望者(移住・定住希望者など)に紹介する仕組みです。市外からの移住・定住促進を目的としており、登録は任意・無料です。あわせて「空家見守りサービス」など、遠方に住むオーナー向けの見守り支援に関する情報提供も行われています。バンク制度の詳細な登録条件や手続きは、市の空家・空地バンクページで随時更新されるため、活用を検討する場合は最新情報を市に確認することをおすすめします。
交通アクセス|牛久駅・ひたち野うしく駅から都心へ
牛久市の交通の軸はJR常磐線です。市内には「牛久駅」と「ひたち野うしく駅」の2駅があり、いずれも上野東京ライン直通列車が利用できます。乗換案内サービスの検索結果によると、牛久駅から上野駅までは列車種別により約60〜62分、ひたち野うしく駅からも同程度の所要時間です※6。

道路面では圏央道「牛久阿見IC」が市内に位置し、常磐自動車道・東関東自動車道方面へのアクセスも良好です。車を使う世帯にとっては、つくば市・土浦市方面への移動もしやすい立地です。
ひたち野うしく駅周辺の再開発
ひたち野うしく駅前では、西友跡地に大型商業施設「そよらひたち野うしく」がイオンリテールにより2026年秋に開業予定と報じられています※7。同エリアは常磐線で都内まで約1時間という通勤圏の利便性に加え、子育て世帯の流入が進んでいるベッドタウンとして位置づけられており、実家を活用・売却する際の資産価値にも影響してくる材料といえます。
エリア別の特徴|牛久駅周辺・ひたち野うしく周辺・旧村部
牛久市内は駅からの距離やエリアの成り立ちによって暮らしやすさの性格が異なります。
- 牛久駅周辺(牛久町・田宮町など):市役所や商業施設が集まる中心市街地。牛久大仏や牛久沼など観光資源も近い。古くからの住宅街と新しいマンションが混在。
- ひたち野うしく駅周辺(ひたち野東・ひたち野西など):区画整理により誕生した比較的新しい住宅地。道路や公園が整備され、子育て世帯の人気が高いエリア。
- 旧村部(岡田町・奥野町・向台町など):農地や緑地が多く残るエリア。広い敷地の戸建てや、代々受け継がれてきた古民家・実家が点在する。
相続した実家がどのエリアにあるかで、賃貸需要や買い手のニーズも変わってきます。駅近エリアは賃貸・売却とも動きやすく、旧村部は「広い土地」「畑付き」を求める層に向く場合があります。
子育て・教育環境
牛久市公式サイトによると、幼児教育・保育の無償化により3歳から5歳までの子どもの利用料が無償化の対象となっています※8。市内には公立・私立の保育園、認定こども園が整備されており、令和8(2026)年度の保育施設入園申込みも例年どおり実施されています。子ども家庭支援センターなど、地域の子育てを支援する窓口も設けられています。
教育面では市立の小中学校が各地区に配置されており、特にひたち野うしく地区は比較的新しい学校施設が多い傾向があります。実家を将来的に賃貸に出す場合、学区の評判は入居検討者にとって重要な判断材料になります。
買い物・生活利便
牛久市内には牛久駅前・ひたち野うしく駅前を中心に商業施設が集積しています。前述の通り、ひたち野うしく駅前では大型商業施設「そよらひたち野うしく」が2026年秋開業予定で、周辺住民の生活利便性がさらに高まる見込みです※7。牛久駅周辺にもスーパー・ドラッグストア・飲食店が揃っており、日常の買い物に困りにくい環境といえます。旧村部エリアでは車での移動が中心となるため、実家の立地によって生活利便の実感は変わります。
自然・レジャー・地域の魅力
牛久市のシンボルといえば、世界最大級のブロンズ製立像として知られる「牛久大仏」(高さ約120m)です。周辺は牛久大仏コスモス園としても整備され、市外からの来訪者も多い観光スポットとなっています。また、市南部に広がる「牛久沼」はカッパ伝説の舞台として知られ、遊歩道や公園が整備されており、市民の散策コースとしても親しまれています。牛久市は日本ワイン発祥の地としても知られ、シャトーカミヤ(牛久醸造場)は国指定重要文化財に指定されています。こうした地域資源は、実家を将来「二地域居住」や民泊的な活用に転じる際の付加価値にもなり得ます。
防災・ハザードマップ
牛久市は小野川・乙戸川・桂川などの流域について、茨城県の洪水浸水想定区域指定を受けて「牛久市洪水ハザードマップ」を作成・公開しています※9。また、1時間あたり153mm(1,000年に一度規模の大雨)を想定した「牛久市内水ハザードマップ」も別途整備されており、内水氾濫(下水道の排水能力を超える豪雨による浸水)への備えも示されています。市内の一部には土砂災害警戒区域の指定箇所もあります※10。実家を相続した場合、建物の資産価値や今後の活用方針を考えるうえで、所在地がどのハザードマップの区域に該当するかを一度確認しておくことをおすすめします。
牛久市の住まいの相場|公示地価から見る目安
国土交通省の地価公示(2026年・令和8年)によると、牛久市の住宅地の公示地価平均は調査データにより43,771円/㎡前後、前年比でおおむね2〜3%程度の上昇が確認できます※11。あくまで市内の複数地点の平均値であり、駅からの距離・接道状況・土地形状によって実勢価格は大きく変わるため、この数値は「目安」としてご覧ください。ご自身の実家・所有地の詳しい相場を知りたい場合は、個別の無料査定で確認するのが確実です。
牛久市で実家・空き家をどうする?4つの選択肢
相続した実家、あるいは親が住んでいた家が空き家になった場合、主な選択肢は次の4つに整理できます。

①住み継ぐ・活用する
自分や家族が将来的に住む予定がある場合、あるいは賃貸に出して収益化する選択肢です。ひたち野うしく駅周辺のように賃貸需要が見込めるエリアであれば、リフォーム後の賃貸活用も検討価値があります。
②売却する
住む予定がなく、管理の負担を減らしたい場合は売却が現実的な選択肢です。仲介(買い手を探して売る)と買取(不動産会社が直接買う)の2通りがあり、早さを優先するか、価格を優先するかで選び方が変わります。
③空家・空地バンクに登録する
市外からの移住・定住希望者に向けて、市の制度を通じて情報を公開する方法です。売却・賃貸どちらの登録も可能で、市が仲介役となるため個人間トラブルのリスクを抑えられる面があります。
④解体して更地にする
老朽化が進み活用が難しい場合は、解体して更地として売却・管理する方法もあります。更地にすることで買い手の選択肢(新築希望者など)が広がる一方、固定資産税の住宅用地特例が外れ税額が上がる点には注意が必要です。
どの選択肢が最適かは、実家の立地・状態・ご家族の意向によって異なります。判断に迷う場合は、まず地域の不動産会社に相談し、複数の選択肢のメリット・デメリットを具体的に比較してみることをおすすめします。
牛久市の不動産売却について、もっと詳しく
牛久市エリアの不動産売却・買取・査定については、当社の牛久市エリア専門ページで詳しくご案内しています。
牛久市の不動産売却・買取・査定|ハウスドゥ つくば研究学園都市
また、これまでの売却査定実績やお客様の声は、以下のページでご紹介しています。
よくある質問(FAQ)
牛久市の実家が空き家のまま放置するとどうなりますか?
雑草・害虫の発生や建物の劣化、防犯上のリスクが高まるほか、状態によっては「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき「特定空家等」に指定される可能性があります。指定されると固定資産税の住宅用地特例が解除され、税負担が増えるケースがあるため、早めに活用・売却・解体などの方針を検討することをおすすめします。
牛久市の空家・空地バンクとはどんな制度ですか?
売却・賃貸を希望する所有者から申し込みを受けた市内の空き家・空き地の情報を牛久市が登録し、移住・定住を希望する利用者に紹介する制度です。登録は任意・無料で、市が仲介役となる点が特徴です。詳細な条件は牛久市公式ホームページで確認できます。
牛久市から東京都心まではどのくらいかかりますか?
JR常磐線・上野東京ラインを利用した場合、牛久駅・ひたち野うしく駅のいずれからも上野駅まで列車種別により約60〜62分が目安です(乗換案内サービスの検索結果に基づく)。通勤時間帯の所要時間は時期や列車によって変動するため、詳細は最新の時刻表でご確認ください。
牛久市の実家を売却するか、賃貸に出すか迷っています。どう判断すればよいですか?
駅からの距離や周辺の賃貸需要、建物の状態、管理の手間をかけられるかどうかで判断が変わります。ひたち野うしく駅周辺のように賃貸需要が見込めるエリアもあれば、旧村部のように売却の方が現実的なエリアもあります。個別の状況に応じた判断が必要なため、地域の不動産会社に相談し、売却・賃貸それぞれの見込みを具体的に比較することをおすすめします。
牛久市の土地の価格相場はどのくらいですか?
国土交通省の地価公示(2026年)によると、牛久市の住宅地の公示地価平均はおおむね43,000円台/㎡、前年比で数%程度の上昇が確認されています。ただし地点や条件によって実勢価格は大きく異なるため、あくまで目安としてご覧ください。具体的な金額を知りたい場合は個別の無料査定をご利用ください。
実家が「特定空家等」に指定されるとどうなりますか?
固定資産税の住宅用地特例が解除され、土地の税負担が増加する可能性があります。また、改善が見られない場合は行政からの指導・勧告・命令の対象となることがあります。管理が難しい場合は、放置せず早めに活用・売却・解体などの選択肢を検討することが重要です。
まとめ|牛久市の実家・空き家は「早めの現状把握」が第一歩
牛久市はJR常磐線・圏央道による交通利便性と、牛久大仏・牛久沼といった地域資源を併せ持つまちです。ひたち野うしく駅周辺は再開発により生活利便性が向上していく一方、旧村部には広い敷地の実家・古民家が点在し、エリアによって活用・売却の最適解は変わります。
実家が空き家のまま放置されると「特定空家等」の指定など思わぬ税負担につながるリスクもあるため、住み継ぐ・売却する・空家バンクに登録する・解体するのいずれを選ぶにしても、早めに現状を把握し、専門家に相談しておくことが安心につながります。
【出典】
※1 牛久市公式ホームページ「住民基本台帳に関する統計」
※2 茨城県「市町村のデータ(牛久市)」
※3 総務省統計局「住宅・土地統計調査」
※4 牛久市公式ホームページ「空家等実態調査について」
※5 牛久市公式ホームページ「空家・空地バンク制度」
※6 乗換案内サービス各社の検索結果に基づく目安(2026年8月時点)
※7 流通ニュース「西友ひたち野うしく店跡地/イオンリテールが26年秋に新店舗オープン」
※8 牛久市公式ホームページ「幼児教育・保育無償化について」
※9 牛久市公式ホームページ「牛久市洪水ハザードマップ」
※10 茨城県「土砂災害警戒区域等指定箇所(牛久市)」
※11 国土交通省 地価公示(2026年・令和8年)データに基づく目安
牛久市のマル福(子どもの医療費助成)・保育園・学区・子育て広場については牛久市の子育て・教育環境|マル福・保育園・学区で見る子育てしやすさ【2026】で詳しく解説しています。
無料相談フォーム
この記事に関するご相談はこちらから。秘密厳守で対応いたします。



