桜川市には大和・岩瀬・真壁の3つの庁舎があります。合併前の3町がそれぞれの地域性を色濃く残しているためですが、実はこの「3地区構造」、防災ハザードマップの読み方にもそのまま関係しています。桜川市公式ホームページで公開されているハザードマップは、洪水と土砂災害で対象地区が異なり、しかも洪水ハザードマップは市内全域が対象ではありません。この記事では、桜川市公式ホームページの一次情報をもとに、洪水・土砂災害・地震・ため池という4種類のハザードマップの内容と、購入・売却検討時に押さえておきたいポイントを整理します。
桜川市の常住人口は35,124人・世帯数13,606世帯(令和8年4月1日現在、茨城県統計課「茨城県常住人口調査」)、面積180.06km²・人口密度195.1人/km²(令和8年1月1日現在、国土地理院)です(茨城県公式「市町村のデータ(桜川市)」より)。県西エリアの中でも山林が34.6%を占める(令和6年1月1日、県市町村課「茨城県市町村概況」)自然豊かな土地柄で、これが土砂災害ハザードマップの指定箇所の多さにもつながっています。

桜川市のハザードマップは4種類|まず全体像をつかむ
桜川市公式ホームページの「桜川市の被害想定」ページによると、市が公開しているハザードマップは大きく分けて次の4種類です。
- 土砂災害ハザードマップ(岩瀬・大和・真壁の3地区版)
- 桜川市洪水ハザードマップ(大和・真壁地区のみ)
- 地震ハザードマップ
- ため池ハザードマップ・防災重点ため池マップ
この中で特に地域差が大きいのが洪水ハザードマップです。次の章から順番に確認していきます。
洪水ハザードマップ|対象は大和・真壁地区のみ
桜川浸水想定区域とは
桜川市洪水ハザードマップは、桜川流域で48時間総雨量746mm(水防法の規定に定められた想定最大規模降雨)により桜川が氾濫した場合に想定される浸水の状況を示したものです。茨城県により「利根川水系桜川洪水浸水想定区域図」が令和4年2月28日に指定・告示されています(桜川市公式ホームページより)。
なぜ岩瀬地区にはハザードマップが無いのか
今回の浸水想定区域は、JR水戸線より南側のエリアが対象となっているため、ハザードマップも大和・真壁地区のみの作成となっています(桜川市公式ホームページより)。つまり岩瀬地区(JR水戸線より北側が中心)は、桜川の洪水浸水想定区域そのものの指定を受けていないということです。「ハザードマップが無い=安全証明」ではなく、あくまで「今回の県の指定対象外だった」という位置づけである点は理解しておきたいところです。
浸水想定区域図の確認方法
桜川市洪水ハザードマップ(大和地区・真壁地区)はPDFで公開されているほか、国土交通省の「重ねるハザードマップ」でも住所を入力して洪水浸水想定区域を地図上で確認できます(桜川市公式ホームページより)。物件の購入・売却を検討する際は、地番だけでなく実際の地図上の位置で確認することをおすすめします。
土砂災害ハザードマップ|3地区で計294箇所の警戒区域
イエローゾーンとレッドゾーンの違い
土砂災害ハザードマップは、茨城県により指定された土砂災害警戒区域(イエローゾーン)と土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)を地図に記し、危険箇所を周知するものです(桜川市公式ホームページより)。
- 土砂災害警戒区域(イエローゾーン):土砂災害による被害を防止・軽減するため、危険の周知、警戒避難体制の整備を行う区域
- 土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン):要配慮者利用施設等の新規立地を防止するため、開発行為を許可制とするなど建築物の構造規制等を行う区域
警戒区域の箇所数(岩瀬・大和・真壁の合計)
桜川市公式ホームページによると、土砂災害警戒区域(イエローゾーン)は合計160箇所(急傾斜地の崩壊47箇所・土石流109箇所・地滑り4箇所)、土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)は合計134箇所(急傾斜地45箇所・土石流89箇所・地滑り0箇所)が指定されています。ハザードマップは岩瀬地区・大和地区・真壁地区それぞれで公開されており、最終更新は平成31年3月時点です。
地滑り区域はまだハザードマップに未反映
地滑りの土砂災害警戒区域(大泉・門毛・富谷・椎尾の4箇所)は令和5年3月30日に告示されましたが、桜川市公式ホームページによると2026年8月時点でハザードマップへの反映はまだ行われていません。最新の指定状況を確認したい場合は、防災課(0296-58-5111・大和庁舎2階)へ直接問い合わせるのが確実です。

真壁の重伝建地区も土砂災害ハザードマップの対象
真壁地区は国の重要伝統的建造物群保存地区として知られ、蔵造りの町並みや「真壁のひなまつり」で親しまれていますが、防災の観点では大和地区と同じく桜川洪水浸水想定区域の対象であり、土砂災害ハザードマップも作成されています。歴史的な町並みの物件を検討する際も、水害・土砂災害のリスクは別途確認しておくことをおすすめします。
地震ハザードマップとため池ハザードマップ
地震の被害想定
桜川市公式ホームページ「桜川市の被害想定」ページでは、地震ハザードマップに加えて、首都直下地震・日本海溝や千島海溝周辺の海溝型地震、茨城県地震被害想定へのリンクも案内されています。桜川市独自の詳細な震度想定は同ページの地震ハザードマップで確認できます。
ため池ハザードマップ・防災重点ため池マップ
農地の多い桜川市では、ため池の決壊に備えたハザードマップも公開されています。桜川市公式ホームページには「ため池ハザードマップ」と「防災重点ため池マップについて」の2つのページがあり、周辺の宅地・農地を検討する際に確認できます。ため池は集落の身近な場所にあることが多いため、実家や古い戸建てのある土地では特に確認しておきたい項目です。
ハザードマップはどこで確認できる?
桜川市公式ホームページで確認する
桜川市公式ホームページの「くらし・手続き」→「緊急・防災」→「桜川市 防災ポータルサイト」→「被害想定」のページから、各ハザードマップのPDFに直接アクセスできます。地区ごとのPDFに分かれているため、確認したい地区(岩瀬・大和・真壁)を選んでダウンロードします。
重ねるハザードマップで住所から確認する
国土交通省が提供する「重ねるハザードマップ」を使えば、地図上に洪水浸水想定区域を表示し、住所を入力してその地点の災害リスクを調べることができます(桜川市公式ホームページより案内)。PDFを見比べるより、地図上でピンポイントに確認したい場合に便利です。
問い合わせ先
ハザードマップに関する詳細や気になる点は、桜川市防災課(〒309-1293 桜川市羽田1023 大和庁舎2階、電話番号0296-58-5111)へ問い合わせできます。開発許可に関する内容は都市整備課が窓口です(桜川市公式ホームページより)。
不動産の売却・購入とハザードマップの関係
重要事項説明でのハザードマップ提示は宅建業者の義務
2020年8月の宅地建物取引業法施行規則改正により、不動産取引の重要事項説明で、水害ハザードマップにおける対象物件の所在地を買主・借主に説明することが宅地建物取引業者に義務付けられています。桜川市の土砂災害ハザードマップのページでも、この制度改正について案内があります。桜川市内の物件を売却・購入する際も、この説明は避けて通れないプロセスです。
ハザードマップは「売れない理由」にはならない
浸水想定区域や土砂災害警戒区域に該当していても、それだけで売却できないわけではありません。区域の指定内容(想定浸水深や区域の種類)を正確に伝えたうえで、適切な価格設定と説明を行うことが重要です。桜川市は面積の34.6%を山林が占める(令和6年1月1日、県市町村課「茨城県市町村概況」)土地柄のため、土砂災害警戒区域の指定箇所が多いのは市内では珍しいことではありません。
実家や古い戸建てを相続した場合の確認ポイント
桜川市で実家や空き家を相続した場合、ハザードマップの確認は売却活用・空き家対策を考えるうえでも重要な一歩です。真壁地区・大和地区であれば洪水と土砂災害の両方、岩瀬地区であれば土砂災害のハザードマップを確認しておきましょう。当店では相続した実家や空き家の活用・売却に関するご相談も承っています。
桜川市の暮らしと防災|地区ごとの特徴を振り返る
桜川市は常住人口35,124人・世帯数13,606世帯(令和8年4月1日現在)、水道普及率92.2%(令和6年3月31日現在)、汚水処理人口普及率71.6%(令和7年3月31日現在、いずれも茨城県公式「市町村のデータ(桜川市)」より)という基礎データを持つまちです。岩瀬・大和・真壁という3つの旧町エリアはそれぞれ地形も異なり、ハザードマップの内容にも違いが表れています。まちの暮らし全体については「桜川市の暮らし|真壁のひなまつり・アクセス・地価」の記事もあわせてご覧ください。
まとめ|桜川市の防災は地区ごとの確認が欠かせない
桜川市のハザードマップは、洪水(大和・真壁地区のみ)、土砂災害(岩瀬・大和・真壁の全地区)、地震、ため池の4種類に分かれ、地区によって確認すべき内容が異なります。物件の購入・売却を検討する際は、地区の特性を踏まえたうえで、桜川市公式ホームページや重ねるハザードマップで実際の所在地を確認することをおすすめします。
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ハザードマップの内容を踏まえたうえでの売却相談、実家・空き家の活用相談も承っています。まずはお気軽にご連絡ください。
よくある質問
桜川市の洪水ハザードマップは市内全域が対象ですか?
いいえ、岩瀬地区は対象外です。茨城県が指定した「利根川水系桜川洪水浸水想定区域図」(令和4年2月28日告示)はJR水戸線より南側のエリアが対象のため、洪水ハザードマップは大和地区・真壁地区のみ作成されています。岩瀬地区は桜川の洪水浸水想定区域の指定を受けていません(桜川市公式ホームページより)。
土砂災害警戒区域は市内にどれくらいありますか?
桜川市公式ホームページによると、土砂災害警戒区域(イエローゾーン)は合計160箇所(急傾斜地の崩壊47・土石流109・地滑り4)、より規制が厳しい土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)は合計134箇所(急傾斜地45・土石流89・地滑り0)指定されています。岩瀬・大和・真壁の3地区それぞれにハザードマップが公開されています。
真壁地区は伝統的な建物が多いですが、災害リスクは低いのですか?
真壁地区は重要伝統的建造物群保存地区として知られていますが、防災の観点では大和地区と同様に桜川洪水浸水想定区域の対象エリアであり、土砂災害ハザードマップも作成されています。歴史的な町並みの魅力と水害・土砂災害リスクの確認は別問題として、購入・売却検討時は両方を確認することをおすすめします。
ハザードマップはどこで確認できますか?
桜川市公式ホームページの「緊急・防災」ページから、土砂災害ハザードマップ・洪水ハザードマップ・地震ハザードマップ・ため池ハザードマップをそれぞれ地区別PDFで確認できます。また「重ねるハザードマップ」(国土交通省)で住所を入力すると、洪水浸水想定区域を地図上で確認することも可能です。
不動産の売却・購入時にハザードマップを確認する義務はありますか?
2020年8月の宅地建物取引業法施行規則改正により、不動産取引の重要事項説明において水害ハザードマップ上の対象物件の所在地を説明することが宅建業者に義務付けられています。桜川市土砂災害ハザードマップのページでも、この制度について案内されています。売却をご検討の際は、事前にハザードマップの内容を確認しておくとスムーズです。
地滑り区域の情報はハザードマップに反映されていますか?
一部反映されていません。桜川市公式ホームページによると、地滑りの土砂災害警戒区域(大泉・門毛・富谷・椎尾の4箇所、令和5年3月30日告示)は既存の土砂災害ハザードマップにはまだ反映されておらず、最新情報は防災課への問い合わせが必要です(2026年8月時点)。
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他市町村の防災ハザードマップはつくば市の防災ハザードマップ、下妻市の防災ハザードマップでも解説しています。
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