つくば市春日の2026年(令和8年)公示地価は平均13万6,333円/m2・坪45万688円で、前年比+11.99%という伸びを記録した。つくば市全体の平均は同時期91,325円/m2・前年比+5.6%だから、春日はほぼ市平均の2倍のペースで地価が上がっている計算になる。
研究学園駅前やつくば駅前ほど派手な再開発があるわけではないのに、なぜ春日だけこれほど動いているのか。本記事では、つくば市公式サイト・国土交通省地価公示・Wikipedia「春日(つくば市)」等の一次情報を基に、春日エリアの成り立ちから学区、交通、買い物、そして家を売る・持ち続ける際の注意点までを整理する。
2026年公示地価13万6,333円/m2——市平均の2倍のペースで上昇
国土交通省地価公示・都道府県地価調査を集計するtochidai.infoによると、春日エリアの公示地価平均は2022年(令和4年)10万166円/m2から、2023年10万4,966円/m2、2024年11万1,300円/m2、2025年12万1,500円/m2、そして2026年13万6,333円/m2へと5年連続で上昇している。
変動率で見る春日の上昇ペース
年ごとの変動率は2023年+4.46%、2024年+5.70%、2025年+9.05%、2026年+11.99%と、年を追うごとに伸び率そのものが拡大している。つくば市全体の2026年の伸び率は+5.6%(住宅地平均)であり、春日は市内でも特に地価上昇が加速しているエリアの一つといえる。
基準地価も同様の傾向
基準地価(都道府県地価調査)で見ても2025年は13万9,666円/m2・前年比+12.65%と、公示地価と近い上昇率を示しており、一時的な現象ではなく複数年にわたる継続的な傾向であることがうかがえる。
春日はどこにある?隣接エリアと地区の成り立ち
春日は筑波研究学園都市の研究学園地区北部、つくば市東部に位置する。Wikipediaによれば、東は天久保、西は研究学園・下平塚・苅間、南は吾妻・小野崎、北は東平塚と接しており、つくば駅周辺の主要エリアに囲まれた立地にある。
1977年の地区設置
春日は1977年(昭和52年)3月、当時の筑波郡谷田部町苅間および同町東平塚の一部をもって新たに設置された地区で、その名称は谷田部町苅間にあった小字「春日」に由来する。筑波研究学園都市に指定される以前は畑や林が広がる地域だったという。
大学の開学が宅地開発の契機に
1979年(昭和54年)に図書館情報大学(現・筑波大学筑波キャンパス春日地区)、1990年(平成2年)に筑波技術短期大学(現・筑波技術大学)が相次いで開学したことをきっかけに周辺の宅地開発が進み、人口が増加してきた経緯がある。

学区は「つくば市初」の小中一貫校・春日学園
春日エリアの学区は、つくば市立春日学園義務教育学校(春日二丁目)が担っている。2012年(平成24年)3月に竣工し、同年4月5日に開園した、つくば市で最初の小中一貫教育(併設型)を行う学校である。
旧学区からの変更と転校の特例
2012年3月以前、春日全域は葛城小学校・手代木中学校の学区だった。春日学園の開園にあわせて学区が変更され春日全域が同校の学区となったが、産経ニュースの報道によれば、春日小学校・葛城小学校いずれの学区でも隣の学区の学校に通わせたいという保護者が多かったため、つくば市教育委員会は2012年度中に限り春日小学校・葛城小学校間の転校を弾力的に認めたという経緯がある。
学校の規模
公開情報によれば、春日学園義務教育学校の児童生徒数はおよそ1,300人、教員数はおよそ100人規模とされ、つくば市内でも大きな部類の学校である。義務教育学校は市内に春日学園・秀峰筑波(北条)・学園の森・みどりの学園の4校があり、春日学園はそのうち最も早く開校した1校目にあたる。
交通アクセス|つくば駅までバス約22分、車移動が基本
春日三丁目のバス停はつくば駅から徒歩換算で約22分の距離にあり、電車利用者が徒歩だけで移動するには少し距離がある。関東鉄道バスがつくばセンター~春日三丁目~建築研究所線など複数系統を運行しており、バス利用であれば駅とのアクセスは確保されている。
つくバス「吉沼シャトル」
つくば市のコミュニティバス「つくバス」も春日エリアを通る路線があり、市内主要施設への移動に利用できる。とはいえ、研究学園駅やつくば駅の駅前と比べると徒歩圏の生活利便性は限定的で、日常の移動は車が中心になる世帯が多いとみられる。
圏央道・車での移動
春日は西側で研究学園エリアと接しており、車であれば研究学園駅前の商業施設や国道354号・北大通り方面へのアクセスも比較的良好である。TK1(つくば市の交通アクセス記事)で扱った圏央道つくば中央ICへも車移動が現実的な範囲にある。
大学・研究機関に囲まれた住環境
春日一丁目には筑波大学筑波キャンパス春日地区(旧・図書館情報大学)とつくば市消防本部中央消防署が、四丁目には筑波技術大学春日キャンパス(保健科学部・東西医学統合医療センター)が立地する。研究学園都市らしく、大学・研究機関と住宅街が近接しているのが春日の特徴だ。
企業・金融機関の立地
三丁目には東京電力学園都市変電所のほか、リコージャパン茨城支社つくば事業所、茨城県信用組合つくば中央支店などが立地しており、住宅街の中に一定の業務機能も混在している。
買い物・生活利便|大型商業施設は車で数分
春日エリア内には大規模な商業集積はなく、イーアスつくば(研究学園五丁目)まで直線距離で約2.1km、車移動が基本になる。二丁目のかつらぎ公園は近隣住民の身近な憩いの場として機能している。
研究学園駅方面との使い分け
西側で接する研究学園エリアには2026年8月以降も商業施設の集積が進んでおり(TK6「つくば市の買い物・生活利便ガイド」参照)、春日の住民は買い物・外食を研究学園方面に頼る生活動線になりやすい。日々の食料品はコンビニ・小規模店で、まとめ買いや外食は車で研究学園・つくば駅方面へ、という二段構えの生活パターンが想定される。
春日の住宅事情——なぜ地価が伸びているのか
春日は1990年代の筑波技術短期大学開学以降に宅地開発が進んだエリアで、戸建て住宅を中心とした住宅街が形成されてきた。tochidai.infoの集計では2016~2019年ごろまで公示地価がほぼ横ばい(変動率0.00%が続く年もあった)だったのに対し、2022年以降は毎年上昇率が拡大しており、直近5年間で市場の評価が明確に変わってきていることが数字からも読み取れる。
研究学園・つくば駅の「中間立地」という強み
春日は西に研究学園、東に天久保・つくば駅を挟む位置にあり、どちらの生活圏へも車であれば10分前後でアクセスできる。研究学園エリアの地価上昇(エリア別地価早見表は「つくば市の人口・地価推移」記事参照)が波及し、隣接する春日にも上昇圧力がかかっている可能性が考えられる。
春日で家を売る・持ち続けるときに知っておきたいこと
春日のように直近で地価が大きく動いているエリアでは、数年前に取得した価格の感覚のまま売却時期を判断すると、実勢との差が生じやすい。宅地建物取引業法34条の2第2項では、不動産会社が売却査定額を提示する際に、その根拠を明示することが義務付けられている。「なんとなくの相場感」ではなく、直近の公示地価・基準地価や周辺の取引事例といった裏付けとともに査定額の説明を受けることが重要だ。
大学・研究機関エリアならではの需要層
筑波大学・筑波技術大学の教職員や研究機関関係者による住み替え・転勤に伴う需要が一定程度存在する点も、研究学園都市エリアに共通する特徴である。売却を検討する際は、こうした需要層の動きも踏まえて時期を判断したい。
当店が実際にお手伝いした売却事例は売却査定実績とお客様の声で公開している。
関連エリアもあわせてチェック
春日と隣接する天久保エリアの暮らしガイドや吾妻エリアの暮らしガイド、西側の学園の森の暮らしガイドも、あわせてご覧いただくとつくば駅周辺の全体像がつかみやすい。つくば市全体の人口・地価動向はつくば市の人口・地価推移|県内1位の理由【2026】で解説している。
よくある質問
春日エリアの学区はどこですか?
つくば市立春日学園義務教育学校(春日二丁目)の学区です。2012年4月に開園した、つくば市で最初の小中一貫教育(併設型)を行う学校で、児童生徒数はおよそ1,300人規模とされています。それ以前は葛城小学校・手代木中学校の学区でした。
春日の地価が上昇しているのはなぜですか?
tochidai.infoの集計によれば、2026年の公示地価平均は前年比+11.99%で、つくば市全体の伸び率+5.6%の約2倍のペースです。明確な単一の要因は公表されていませんが、隣接する研究学園エリアの開発が進む中、つくば駅・研究学園の両方へ車で10分前後という中間立地が評価されている可能性が考えられます。
春日からつくば駅までどのくらいかかりますか?
春日三丁目のバス停からつくば駅までは徒歩換算で約22分の距離です。関東鉄道バスの複数系統やつくば市コミュニティバス「つくバス」が利用できますが、日常の移動は車が中心になる世帯が多いとみられます。
春日にはどんな施設がありますか?
筑波大学筑波キャンパス春日地区、筑波技術大学春日キャンパス(保健科学部・東西医学統合医療センター)、つくば市消防本部中央消防署、かつらぎ公園などがあります。大型商業施設はイーアスつくばまで約2.1kmで、車移動が基本です。
春日はいつごろできた地区ですか?
1977年(昭和52年)3月に、当時の筑波郡谷田部町苅間・東平塚の一部をもって設置されました。1979年の図書館情報大学(現・筑波大学春日地区)、1990年の筑波技術短期大学(現・筑波技術大学)の開学を機に宅地開発が進み、人口が増加してきた経緯があります。
春日で家を売るときに注意することは?
宅地建物取引業法34条の2第2項により、不動産会社は売却査定額の根拠を明示する義務があります。地価が大きく動いているエリアでは実勢とのズレが生じやすいため、直近の公示地価・基準地価や周辺の取引事例といった裏付けとともに説明を受けることをおすすめします。
まとめ
春日は1977年に設置された比較的歴史の浅いエリアだが、大学・研究機関の開学とともに宅地開発が進み、近年は公示地価の上昇率がつくば市平均の2倍前後というペースで推移している。学区は「つくば市初」の小中一貫校・春日学園が担い、つくば駅・研究学園の両方へ車でアクセスしやすい中間立地という特徴もある。
売却・購入いずれを検討する場合も、直近の地価動向を踏まえた根拠のある査定が欠かせない。当店はトーマンが運営する買取専門店として、つくば市春日エリアの不動産売却・査定のご相談を承っている。
つくば市全体の不動産売却・査定についてはつくば市の不動産売却・査定|ハウスドゥ つくば研究学園都市のトップページでも紹介している。
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