結城市の公示地価は、この10年ほとんど動いていません。2016年に3万35円/m²、2026年に2万9,450円/m²――変動率にすればわずか1.9%の下落です。多くの茨城県内自治体が「下落基調から反転」のようなドラマチックな動きを見せる中、結城市は静かに横ばいを保っています。一方で人口は50年前と比べて緩やかな増減を繰り返しながらも、令和8年時点で48,222人と、県内でも数少ない「直近で増加が確認された市」のひとつに数えられました。この記事では、結城市の人口と地価の長期推移を一次データで確認しながら、その背景にある町の構造を読み解いていきます。
結城市の人口はどう推移してきたか
茨城県統計課「茨城県常住人口調査」(令和2年国勢調査結果を基に推計)によると、結城市の常住人口は48,222人・世帯数20,493世帯(令和8年4月1日現在)です。人口密度は733.3人/km²(面積65.76km²、国土地理院調べ)と、県南・県西エリアの中では平地の多い市らしい水準になっています。
国勢調査でたどる8時点の推移
総務省統計局「国勢調査」による結城市の人口は、以下のように推移しています(単位:人)。
| 昭和60年 | 平成2年 | 平成7年 | 平成12年 | 平成17年 | 平成22年 | 平成27年 | 令和2年 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 52,283 | 53,288 | 53,777 | 52,774 | 52,460 | 52,494 | 51,594 | 50,645 |
平成7年の53,777人をピークに、その後はゆるやかな減少局面に入っています。ただしピークからの下落率は約6%(35年間)にとどまり、同時期に大幅な人口減少を経験した自治体と比べると下げ幅は小さめです。
直近の動き:令和8年3月の県推計で見えた「増加3市」入り
茨城県の月次人口推計資料(令和8年3月時点)では、県内で人口が増加した市町村として「結城市・守谷市・つくばみらい市」の3市が挙げられました。結城市が増加組に入ったのは単月・短期間の動きであり、令和3年から令和5年にかけての市統計資料では50,702人→50,004人という減少局面も確認できます。長期的にはゆるやかな人口減少基調にあるというのが正直なところですが、短期的な増加が見られた点は他の県西エリアの市町村とは異なる動きといえます。
年齢別人口割合と世帯構造
年齢別人口割合(令和7年10月1日現在・県統計課)は、15歳未満10.4%・15〜64歳57.6%・65歳以上32.0%となっています。65歳以上が3割を超え、全国的な高齢化の傾向と軌を一にしていますが、1世帯あたりの人員は減少傾向にあり、単身世帯・核家族世帯の増加もうかがえます。出生数215人・死亡数769人(令和6年・県医療政策課「茨城県人口動態統計」)という自然動態を見ても、人口の維持には社会増(転入超過)の存在が欠かせない局面に入っていることがわかります。
結城市の公示地価はどう推移してきたか【44年データ】
tochidai.info(土地代データ)が公開する公示地価・基準地価データを基に、結城市の地価の長期推移を確認します。数字はいずれも「目安」としてご覧ください。
公示地価平均の推移(1983年〜2026年)
結城市の公示地価平均(住宅地・商業地等の総平均)は、1993年(平成5年)の7万412円/m²をピークに、以後は右肩下がりが続きました。しかし2015年前後から下落率が大きく縮小し、2022年(令和4年)には29年ぶりに前年比プラス(+0.02%)へ転じています。直近5年間の推移は次の通りです。
| 年 | 公示地価平均 | 坪単価平均 | 変動率 |
|---|---|---|---|
| 2022年[令和4年] | 2万9,330円/m² | 9万6,958円/坪 | +0.02% |
| 2023年[令和5年] | 2万9,350円/m² | 9万7,024円/坪 | +0.01% |
| 2024年[令和6年] | 2万9,370円/m² | 9万7,090円/坪 | +0.01% |
| 2025年[令和7年] | 2万9,420円/m² | 9万7,256円/坪 | +0.14% |
| 2026年[令和8年] | 2万9,450円/m² | 9万7,355円/坪 | +0.09% |
1993年のピーク7万412円/m²と比べると、2026年の2万9,450円/m²は約58%の下落です。ただし下落幅の大部分は1990年代後半〜2000年代前半のバブル崩壊期に集中しており、2015年以降は毎年±1%未満の小さな増減で安定推移しているのが実態です。
基準地価の動きも合わせて確認する
都道府県地価調査(基準地価)で見ても傾向は同様です。2022年(令和4年)に+0.17%とプラスに転じたあと、2023年-0.16%・2024年+0.05%・2025年-0.06%と、ごく小さな幅でプラスとマイナスを行き来しています。公示地価・基準地価のどちらで見ても、結城市の地価は「大きく動かない」段階に入っていると言えるでしょう。

人口減少と地価の動きが一致しない理由を考える
一般には「人口が減れば地価も下がる」というイメージが先行しがちですが、結城市のデータを見る限り、両者は必ずしも同じタイミングでは動いていません。地価の下落は1990年代のバブル崩壊直後が最も急で、人口のピーク(平成7年)より前から地価の下落は始まっていました。つまり結城市の地価変動は人口動態そのものよりも、全国的な地価水準の調整局面(バブル崩壊・長期デフレ)の影響を強く受けていたと考えられます。2015年以降、人口はゆるやかな減少が続く一方で地価がほぼ横ばい〜微増に転じているのは、①地価がすでに調整を終えて底値圏に近い水準まで下がっていたこと、②圏央道や国道50号沿いの利便性、③後述する伝統的な町並みが持つ独自の資産価値、といった要因が下支えしている可能性があります。
結城市の成り立ちとエリア構成
結城市は結城紬の産地として知られ、市内北部の商業地区には明治〜大正期に建てられた見世蔵(店蔵)が約30棟現存し、日本有数の集積地とされています。JR水戸線・結城駅を中心とした城下町エリアと、田園風景が広がる郊外エリアとで街の性格が大きく異なるのが特徴です。
結城駅周辺・城下町エリア
結城駅を中心とする旧市街地には、見世蔵をはじめとする歴史的建造物が点在し、蔵を活用した店舗やギャラリーも見られます。地価はこのエリアが市内でも高めの水準を維持しており、商業地としての基盤が今も残っています。
郊外・田園エリア
市の南部・西部には田園地帯が広がり、農地を中心とした土地利用が続いています。土地利用の状況(令和6年1月1日・県市町村課「茨城県市町村概況」)を見ると、結城市は農地53.5%・宅地20.2%・山林3.8%・その他22.5%という構成で、農地の割合が高いのが特徴です。郊外エリアは価格が比較的抑えられており、広い敷地を確保しやすい傾向があります。
財政・生活インフラの状況
結城市の財政力指数は0.69(令和6年度・県市町村課「市町村決算の概要」)で、歳入211億7,400万円・歳出202億6,900万円、義務的経費は52.2%となっています。生活インフラ面では、水道普及率98.8%(令和6年3月31日現在)、汚水処理人口普及率84.4%(令和7年3月31日現在)、市町村道舗装率65.10%(令和6年3月31日現在)と、県内の他市と比べても標準的な整備水準です。医療施設従事医師数は人口10万人当たり146.7人(令和4年12月31日現在)となっています。
人口・地価の推移から見える結城市の今後
ここまでのデータを整理すると、結城市は「人口はゆるやかな減少基調にあるが、直近では県内でも珍しい増加も観測された」「地価は1990年代のピークから約6割下落したが、ここ10年はほぼ横ばいで安定している」という2つの特徴を持つ市であることがわかります。産業別就業人口割合(令和2年・国勢調査)は第1次6.46%・第2次36.83%・第3次56.70%で、第2次産業(製造業)の比率が県内でも高めなのも結城市の特徴です。製造品出荷額等は令和5年に2,579億円(従業員4人以上・県統計課)と、平成12年の1,323億円から倍増しており、産業基盤は着実に拡大しています。こうした産業の下支えが、地価の安定にもつながっていると考えられます。
結城市で不動産売却・買取を検討するときに知っておきたいこと
結城市で不動産の売却・買取を検討する場合、まず押さえておきたいのが「エリアによる価格差」です。結城駅周辺の城下町エリアと郊外の農地・田園エリアとでは、同じ結城市内でも土地の評価軸が異なります。見世蔵などの歴史的建造物が近接する物件は、通常の相場評価に加えて景観・歴史的価値が加味されるケースもあるため、査定の際は地域特性に詳しい不動産会社への相談が有効です。
仲介と買取の違い
仲介は個人の買主を探すため時間はかかりますが市場価格に近い金額での売却が期待できます。一方、買取は不動産会社が直接買い取るため、契約不適合責任が免除される・現金化までが早いといったメリットがあり、相続や空き家、訳あり物件など「早く・確実に」現金化したいケースに向いています。
相続・空き家となった実家の売却
結城市でも、相続を機に空き家となった実家の売却相談が増えています。相続登記の義務化(2024年4月1日施行)により、相続した不動産の名義変更を放置できなくなったことも背景にあります。空き家のまま放置すると固定資産税の住宅用地特例が外れ税負担が増えるケースもあるため、早めの査定・相談をおすすめします。
ハウスドゥ 家・不動産買取専門店 つくば研究学園都市のサポート
当店は茨城県つくば市を拠点に、結城市を含む県西エリアの不動産売却・買取をサポートしています。トーマンが運営する買取専門店として、地域密着の視点で査定・ご相談に対応します。運営会社は株式会社トーマン、宅地建物取引業の免許番号は茨城県知事(1)第7579号です。
よくある質問
Q. 結城市の人口は増えていますか、減っていますか?
A. 長期的にはゆるやかな減少基調です。国勢調査では平成7年の53,777人をピークに減少が続いていますが、令和8年3月時点の県推計では県内で人口が増加した3市(結城市・守谷市・つくばみらい市)の一つに数えられるなど、短期的な増加も確認されています。
Q. 結城市の地価は今後どうなりますか?
A. 将来の地価を断定することはできませんが、直近5年(2022〜2026年)は毎年小幅なプラス圏で推移しており、1990年代のような大きな下落局面は見られません。あくまで目安として、公示地価・基準地価の推移データを参考にしてください。
Q. 結城市の見世蔵とはどのようなものですか?
A. 明治〜大正期に建てられた店蔵造りの伝統的建造物で、結城市北部の商業地区に約30棟が現存しています。結城紬の商家として使われていた建物も多く、日本有数の見世蔵の集積地とされています。
Q. 結城市で不動産を売る場合、仲介と買取どちらがよいですか?
A. 市場価格に近い金額を目指すなら仲介、早期の現金化や契約不適合責任の免除を重視するなら買取が向いています。相続や空き家、訳あり物件は買取の方がスムーズなケースが多く見られます。
Q. 結城市の財政状況はどうなっていますか?
A. 財政力指数は0.69(令和6年度)で、水道普及率98.8%・汚水処理人口普及率84.4%と生活インフラは県内平均的な水準で整備されています。
Q. 結城市の産業構造はどうなっていますか?
A. 産業別就業人口割合(令和2年)は第1次6.46%・第2次36.83%・第3次56.70%で、製造業(第2次産業)の比率が県内でも高めです。製造品出荷額等は令和5年に2,579億円と、平成12年比で倍増しています。
まとめ
結城市の人口は長期的にゆるやかな減少基調にありつつも、直近では県内でも珍しい増加局面が観測されました。地価は1993年のピークから約6割下落したものの、ここ10年はほぼ横ばい〜微増で安定しています。見世蔵に代表される歴史的な町並みと、製造業を中心とした産業基盤が、結城市の地価の安定を下支えしていると考えられます。結城市で不動産の売却・買取をご検討の際は、地域の特性を踏まえた査定が可能なハウスドゥ 家・不動産買取専門店 つくば研究学園都市までお気軽にご相談ください。
結城市の不動産売却・買取について詳しくは結城市の不動産売却・買取・査定ページもご覧ください。結城紬や見世蔵の街並みなど結城市の住みやすさ全般は結城市の住みやすさガイド、実家の空き家・古民家活用でお悩みの方は結城市の空き家・古民家活用ガイド、水戸線での通勤・通学は結城市の交通アクセスガイド、洪水・地震などの防災情報は結城市の防災ハザードマップガイドで詳しく解説しています。子育て世帯向けの支援制度は結城市の子育て・教育環境ガイド、過去の取引実績は取引実績ページでもご確認いただけます。
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