国等の研究・教育機関が31、民間を合わせると約160。活躍する研究者は14,000人を超える——。つくば市が公式サイトで掲げている数字です(2026年5月更新の市公式ページより)。この「研究の集積」は大人の働く場の話に聞こえますが、実際に一番恩恵を受けているのは子どもたちかもしれません。研究者が学校の授業に入り、夏休みには研究機関そのものが子どもの遊び場になる。そんな環境は、日本中を探してもつくば市くらいのものです。

この記事では、つくば市への移住や市内での住み替えを考えている子育て世代に向けて、医療費助成(マル福)・保育・小中一貫教育・科学教育・住宅事情を、市公式サイトなどの一次情報をもとに整理しました。金額や件数はすべて執筆時点の目安として、出典を明記しています。

数字で見る、つくば市の子ども環境

まず全体像です。細かい説明の前に、骨組みになる数字を並べます。

項目 内容(目安) 出典
研究機関 国等31機関+民間を合わせ約160 つくば市公式(2026年5月更新)
研究者 14,000人超(研究従事者は約2万人) つくば市公式
子どもの医療費助成 高校3年生の学年末まで・所得制限なし つくば市公式(マル福・2026年5月更新)
義務教育学校 市内4校(春日学園・秀峰筑波・学園の森・みどりの学園) つくば市公式
小中一貫教育 市内全小中学校で実施(平成24年度開始) つくば市教育局資料
歩行者専用道路 総延長約48kmのペデストリアンデッキ つくば市公式
人口 令和2年国勢調査で約24.2万人。2025年国勢調査の速報値では県内最多と報道 つくば市公式・NHK報道
つくば市の子育て支援・教育制度の早見表(マル福・保育・小中一貫・科学教育)
つくば市の子育て・教育環境の早見表(市公式サイトの情報をもとに作成・2026年時点の目安)

医療費はマル福で高校3年生まで

子育ての固定費でまず気になるのが医療費です。茨城県とつくば市が実施する医療福祉費支給制度(マル福)は、お子さんの場合、出生から高校3年生の学年末(18歳到達後最初の3月31日)まで使えます。つくば市は令和4年4月から市独自の助成で高校3年生相当まで拡大しており、所得制限はありません(県の補助事業対象かを確認するため父母の所得確認はあります)。

窓口で払う金額の目安

受給者証を提示したときの自己負担は次のとおりです(2026年5月時点・市公式ページより)。

区分 自己負担の目安
外来 1つの病院につき1日600円まで。自己負担は月2回まで(同月3回目以降は負担なし)
入院 1日300円まで。月の上限3,000円
調剤(薬局) 自己負担なし

小児科通いが続く時期でも、月の医療費がほぼ読める設計です。

気を付けたいのは県外受診

マル福受給者証が使えるのは茨城県内の医療機関だけです。県外で受診したときはいったん通常の自己負担分を支払い、後日つくば市へ償還払い(払い戻し)を申請します。申請期限は受診日から5年以内で、領収書が必要です。里帰り出産や都内への通院が多いご家庭は、領収書の保管を習慣にしておくと安心です。

保育——「人口が増え続けるまち」ならではの事情

つくば市はTX(つくばエクスプレス)沿線の開発が続き、子育て世帯の転入が多いまちです。保育の需要も増え続けているため、市は認可保育施設の整備を継続しており、公式サイトには令和9年4月に向けた新規開園情報も掲載されています。

空き状況は毎月公表される

市の公式サイトでは、認可保育施設の空き情報が毎月更新されています。転入や住み替えの計画を立てる際は、希望エリアの空き状況を数か月分さかのぼって眺めてみると、「入りやすい地区・厳しい地区」の温度感がつかめます。4月入所の申込みスケジュールも毎年公式サイトで案内されるので、引っ越し時期はこれに合わせて逆算するのが定石です。

職住近接の選択肢が多い

研究所や大学が市内に分散しているため、「職場の近くに住み、近くの園に預ける」という組み立てがしやすいのもつくば市の特徴です。都心通勤の場合も、TX沿線の駅ごとに保育施設と住宅地がセットで整備されてきた経緯があり、駅を軸にした園選びができます。

小中一貫教育と4つの義務教育学校

つくば市は平成24年度から、市内すべての小中学校で小中一貫教育を実施しています。小学校と中学校を「学園」としてまとめ、9年間を通したカリキュラムで運営する方式です。その中でも、小学校と中学校が同じ校舎で学ぶ「義務教育学校」が市内に4校あります(市公式)。

4校の名前と場所

学校名 所在地
春日学園義務教育学校 つくば市春日二丁目
秀峰筑波義務教育学校 つくば市北条
学園の森義務教育学校 つくば市学園の森二丁目
みどりの学園義務教育学校 つくば市みどりの中央

春日学園は平成24年開校の市内1校目。学園の森とみどりのはTX沿線の新市街地に立地し、開校後も児童生徒数の増加が続いてきたエリアです。児童数の増加に伴う学区の見直しや学校の新設も行われてきたため、就学前のお子さんがいるご家庭は、購入・住み替えの前に最新の学区情報を市の学務課で確認しておくことをおすすめします。

「学区で家を選ぶ」動きが実際にある

不動産の現場では、「この学園の学区内で探したい」という指名買いのご相談が珍しくありません。学区が明確な価値として意識されているまちでは、家は「住む場所」であると同時に「教育環境の権利」でもあります。これは売る側から見れば、学区内の物件には指名の需要が入りやすいということでもあります。

「科学のまち」が日常にある学び

つくば市の教育環境を語るうえで外せないのが、研究機関との距離の近さです。制度として整っているものを2つ、施設として使えるものをまとめて紹介します。

つくばSTEAMコンパス——研究者が学びに伴走する

つくば市が研究機関・研究者と連携して行っている科学教育事業です。子どもが自分で立てた問いを、地域の研究者の力を借りながら調査・実験・制作を通して探究していくプラットフォームで、市は「つくばでしかできないSTEAM教育」を掲げています。文部科学省のサイトでも先進事例として紹介されており、「近所の研究者が先生になる」環境が制度として用意されているのは、研究学園都市ならではです。

つくばちびっ子博士——夏休みは研究機関がフィールド

小中学生が市内の研究機関等を実際に訪ねてクイズに挑戦し、デジタルバッジを集めていく市の公式プログラムです。2026年は7月18日から8月31日まで開催。夏休みの自由研究の題材が、市内に文字どおり山ほどある状態です。

週末の行き先に困らない施設群

JAXA筑波宇宙センター、国土地理院の「地図と測量の科学館」、つくばエキスポセンター、国立科学博物館の筑波実験植物園など、科学に触れられる施設が市内に集まっています。上野や台場まで電車で出なくても、自転車圏・車で数分圏に「本物」があるのは、理科好きの子を持つ家庭には大きな価値です。

筑波大学と国際色

市内には筑波大学と筑波技術大学の2つの国立大学があり、JICA筑波センターなどの国際機関も立地しています(市公式の立地機関一覧より)。世界中から研究者や留学生が集まるため、学校や公園で多様な言語・文化に触れる機会が日常にあります。「英語教育に力を入れたい」という理由でつくば市を選ぶご家庭の話も、現場ではよく耳にします。

通学路はペデストリアンデッキ——まちの構造が子育て向き

つくば市の研究学園地区には、総延長約48kmの歩行者専用道路(通称ペデ)が張り巡らされています。市公式サイトによれば、計画住宅地ではペデ沿いに公園・学校・児童館・幼稚園が配置されており、車道を渡らずに学校や公園へ行ける動線が最初から設計されています。筑波大学から赤塚公園まで延びる「つくば公園通り」は延長約10km。子どもの通学路や放課後の行動範囲を考えたとき、この都市構造は数字以上の安心材料です。

子育て世代の住宅事情——地価は上がっている

2026年の地価の目安

国土交通省の地価公示2026を見ると、つくば市の住宅地は上昇が続いています。市全体の坪単価の目安は約30万円で前年比+5%台、文教エリアとして知られる竹園1丁目は30万2,000円/平方メートル(前年比+11.85%)と、県内でも際立った上昇率でした(数値はいずれも目安です)。茨城県全体の住宅地が緩やかな動きにとどまるなか、上昇をけん引しているのはTX沿線、つまりつくば市の子育て人気エリアです。

「売る側」から見ると追い風

教育環境を理由にした転入需要が続いているということは、家を売る側にとっては買い手が絶えないということです。とくに義務教育学校の学区内や駅徒歩圏の物件は、子育て世帯の指名需要が入りやすく、売り出しから成約までの期間が短くなる傾向があります。実際の成約事例は売却査定実績とお客様の声で公開していますので、ご自身の物件と条件が近い事例を探してみてください。

子育てと住まいの「次の一手」

家族が増えた・手狭になったときの住み替え

つくば市の子育て世帯からいただく住まいの相談は、大きく3つです。第一子の小学校入学までに学区を決めたい。第二子が生まれて手狭になった。親の家(実家)をどうするか決めたい。いずれも共通する最初の一歩は、いま持っている家が「いくらで、どのくらいの期間で」売れるのかを知ることです。売却で用意できる資金が分かれば、同じ学区内で買える物件の範囲が具体的になり、売り先行か買い先行かの判断もできます。

売却の流れや税金はつくば市の不動産売却ガイドに詳しくまとめています。また、まち全体の暮らしやすさはつくば市の住みやすさ徹底ガイドを、TX通勤や圏央道など交通の最新事情はつくば市の交通アクセスと通勤事情【2026】を、店舗の対応エリアやサービス全体はハウスドゥ つくば研究学園都市店のトップページをご覧ください。子どもと暮らす住まい選びでは災害リスクの確認も欠かせません。洪水・土砂災害・地震のハザードマップはつくば市の防災ハザードマップ徹底解説で一次情報から解説しています。

よくある質問(FAQ)

つくば市の子どもの医療費助成(マル福)は何歳まで使えますか?

出生から高校3年生の学年末(18歳到達後最初の3月31日)までです。つくば市は市独自の拡大により所得制限なしで、外来は1つの病院につき1日600円まで(自己負担は月2回まで)、入院は1日300円・月上限3,000円、薬局の調剤は自己負担なしです(2026年5月時点の市公式情報・金額は目安)。

つくば市の義務教育学校はどこにありますか?

春日学園(春日二丁目)、秀峰筑波(北条)、学園の森(学園の森二丁目)、みどりの学園(みどりの中央)の4校です。義務教育学校以外も含め、つくば市は市内すべての小中学校で小中一貫教育を実施しています。

つくばSTEAMコンパスとは何ですか?

つくば市が研究機関・研究者と連携して行っている科学教育事業です。子どもが自分で立てた問いを、地域の研究者の力を借りながら探究できるプラットフォームで、市は「つくばでしかできないSTEAM教育」を掲げています。

子育て世帯に人気のエリアは、住宅価格にどのくらい影響していますか?

国土交通省の地価公示2026では、つくば市の住宅地は上昇が続いており、文教エリアとして知られる竹園1丁目は30万2,000円/平方メートル(前年比+11.85%)でした。人気学区の周辺は買い手の需要が厚く、売却時には有利に働きやすい傾向があります(数値は目安です)。

学区を変えずに住み替えたい場合、何から始めればいいですか?

まず今の家の査定額を把握することをおすすめします。売却で用意できる資金が分かると、同じ学区内で買える物件の範囲が具体的になり、売り先行か買い先行かの判断もしやすくなります。ハウスドゥ つくば研究学園都市店では無料査定を行っています。

まとめ——教育環境は、住まいの資産価値でもある

マル福は高校3年生まで・所得制限なし。市内全小中学校で小中一貫教育、義務教育学校が4校。研究者が授業に入り、夏休みは研究機関を巡って学べる。つくば市の子育て・教育環境は、制度と施設とまちの構造が同じ方向を向いているのが強みです。

そしてこの環境は、住宅の需要を支える力そのものでもあります。学区や駅距離の条件が良い家には指名の買い手が付きやすく、地価も上昇が続いています。お子さんの進学や住み替えのタイミングで「今の家がいくらか」を知っておくことは、教育プランの資金計画そのものです。査定は無料ですので、お気軽にご相談ください。

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