2015年9月、鬼怒川の堤防が決壊し、隣接する常総市を中心に茨城県内で甚大な被害が出ました。各種報道によれば、このとき全国で14名の死者を含む被害が発生し、茨城県内の被害額は約401億円に上ったとされています。結城市も鬼怒川が市の東側を流れる「鬼怒川の街」のひとつです。この水害をきっかけに、国・茨城県と結城市を含む7市町が共同で緊急対策プロジェクトを立ち上げ、約5年をかけて堤防整備や河道掘削を進めてきました。ハード対策はおおむね完了していますが、それは「もう安心」という意味ではありません。結城市がどんな災害リスクを抱え、どこに逃げればよいのかを知っておくことは、住み続ける人にとっても、これから家を買う・売る人にとっても欠かせない備えです。
この記事では、結城市の洪水・土砂災害・地震それぞれのハザードマップと、震災時24か所・洪水時11か所ある避難場所の違い、そして家の売買とハザード情報の関係まで、結城市公式ホームページなどの一次情報にもとづいて整理します。

鬼怒川緊急対策プロジェクトと結城市の水害の歴史
結城市の防災を考えるうえで欠かせないのが、2015年の水害とその後の対策の経緯です。まずはその歩みを押さえておきましょう。
2015年関東・東北豪雨と7市町の共同対策
2015年9月の関東・東北豪雨では鬼怒川で堤防が決壊し、下流の常総市を中心に広範囲が浸水しました。これを受けて国土交通省・茨城県と、結城市・筑西市・下妻市・常総市・守谷市・つくばみらい市・八千代町の7市町が「鬼怒川緊急対策プロジェクト」を立ち上げています。2016年1月から約5年間で、直轄工事部分として用地取得約120万平方メートル、堤防整備約66キロメートル、河道掘削約128万立方メートルを実施したと、国土交通省関東地方整備局および結城市公式サイトが発表しています。ハード対策はおおむね概成した一方、結城市はソフト対策として「水害時の逃げ遅れゼロ」を掲げ、後述するマイ・タイムラインの普及に力を入れています。
結城市の洪水ハザードマップ
ウェブ版洪水ハザードマップの使い方
結城市は「結城市WEB版防災ハザードマップ」を公開しており、パソコンやスマートフォンから地図を拡大・縮小しながら浸水想定区域を確認できます。印刷して使いたい場合は、地図面・文字面それぞれのPDFを防災安全課のページからダウンロードできます。自宅や検討中の物件の住所を入力し、想定浸水深と最寄りの避難場所を事前に確認しておくことをおすすめします。
2023年10月の浸水想定区域見直し
結城市公式サイトによれば、令和5年(2023年)10月24日、茨城県により利根川水系の飯沼川・江川・西仁連川・東仁連川・横仁連川、および利根川水系山川の浸水想定区域が新たに設定されました。ウェブ版洪水ハザードマップは年度内の更新が予定されているとの案内があるため、区域の詳細は必ず結城市公式サイトまたは茨城県の発表で最新情報を確認してください。
土砂災害・内水・地震のハザードマップ
土砂災害ハザードマップと内水ハザードマップ
結城市は洪水だけでなく、土砂災害ハザードマップ(都市計画課担当・地図面と文字面)、内水ハザードマップ(下水道課担当・大雨で下水道の排水が追いつかず市街地が浸水する内水氾濫の想定区域)もあわせて公開しています。いずれも防災安全課のページからPDFでダウンロードできます。
地震ハザードマップ|想定震度は6強
内閣府の首都直下地震対策検討ワーキンググループの資料によれば、結城市の最大想定震度は6強とされています。結城市は「ゆれやすさマップ」と「地域の危険度マップ」の2種類の地震ハザードマップを都市計画課が公開しており、いずれも地図面・文字面のPDFで確認できます。木造住宅が多い結城市の中心市街地では、揺れやすさと合わせて建物の築年数や耐震状況も確認しておきたいポイントです。

指定避難場所は震災時24か所・洪水時11か所
震災時の避難場所・避難所一覧(地区別)
結城市公式サイトによれば、令和3年6月の地域防災計画改訂にともない、震災時の避難場所は24か所指定されています。以下は一部抜粋です。全24か所の詳細と、お住まいの自治会がどこに対応するかは、結城市公式サイトの一覧表で必ず確認してください。
| 避難場所等名称 | 所在地 | 主な避難予定地区(自治会) |
|---|---|---|
| 玉岡尭舜認定こども園/四ツ京近隣公園 | 大字結城12018-1 ほか | 松木合、栄町、四ツ京(北部) |
| 結城小学校/城跡歴史公園 | 大字結城1927 ほか | 玉岡町、神明町、鍛冶町、本町 ほか |
| 結城第一高等学校 | 大字結城1076 | 戸野町、塔の下、陣屋町、大谷瀬町 |
| 結城第二高等学校 | 大字結城7355 | 見晴町、白銀町(線路南)、大橋町 ほか |
| 城南小学校 | 城南町1-11 | 新福寺南、繁昌塚、城南町一丁目・二丁目 |
| 市民文化センターアクロス | 中央町2-2 | 新福寺(東・北・中)、下り松中部 |
| 上山川小学校 | 大字上山川3388 | 我里内、河岸、追立、馬場 ほか |
| 山川小学校/山川保育所 | 大字今宿1164-1 ほか | 粕礼、今宿、新宿南、山王 ほか |
洪水時は11か所に絞られ「垂直避難」が原則の場所も
洪水時は二次避難が困難な施設が除外され、指定避難場所は11か所に絞られます。避難予定地区は原則として鬼怒川・田川放水路の想定浸水区域が対象です。結城特別支援学校や山川小学校のように、洪水時は建物内の2階以上へ垂直避難する運用になっている施設もあり、震災時の避難所と同じ感覚で行動すると危険な場合があります。ご自身の地区がどちらの一覧に載っているか、平常時のうちに確認しておきましょう。
防災行政無線とマイ・タイムライン
防災行政無線の役割
結城市は防災行政無線を通じて、避難情報や気象情報などの緊急情報を市内に放送しています。放送内容や予定は結城市公式サイトで随時案内されているほか、聞き逃した場合の確認手段も用意されています。停電時など無線が聞き取りにくい状況もあるため、後述するハザードマップやマイ・タイムラインと組み合わせて備えることが大切です。
水害に備えたマイ・タイムラインの作り方
マイ・タイムラインとは、台風や大雨が接近したときに、自分や家族がいつ・何をするかをあらかじめ時系列で決めておく防災行動計画です。結城市公式サイトでは、水害に備えたマイ・タイムラインの作成を呼びかけています。避難のタイミングや持ち出す物、連絡方法を家族で事前に話し合っておくことで、いざというときの逃げ遅れを防ぎやすくなります。
自主防災組織補助制度と防災士資格取得制度
結城市には、地域住民が主体となって結成する自主防災組織を支援する補助制度と、防災士の資格取得を後押しする制度があります。いずれも結城市公式サイトの防災安全課ページから案内されています。町内会・自治会単位での備えを強化したい場合は、まず市の窓口に相談してみるとよいでしょう。
結城紬の町家・見世蔵と水害・地震対策
見世蔵・土蔵が集まる中心市街地の弱点
結城市の中心市街地には、結城紬の商いで栄えた見世蔵・土蔵造りの建物が今も点在しています。これらは建築年数が古いものが多く、現代の住宅と比べて耐震性や、浸水したときの被害の出方が異なる場合があります。趣のある町並みは結城市の魅力そのものですが、所有者として備える立場からは、ハザードマップ上の位置と建物の状態の両方を把握しておく必要があります。
古い木造家屋を売る・活かすときの視点
実家として受け継いだ見世蔵や古民家をどうするか悩んでいる方は、当サイトの「結城市の空き家・古民家|見世蔵の街の活用法」もあわせてご覧ください。売却・活用いずれの場合も、まずは建物の状態と土地の高さ、ハザードマップ上の想定浸水深を専門家に確認してもらうことが最初の一歩です。
家を売る・持ち続けるときに知っておきたいハザードの視点
宅建業法改正による水害リスクの説明義務
2020年8月の宅地建物取引業法施行規則改正により、不動産取引の重要事項説明では水害ハザードマップにおける対象物件の所在地を示すことが宅建業者に義務づけられています。これは全国共通のルールで、結城市内の物件も例外ではありません。売却を検討する際は、あらかじめ自宅の位置を洪水・土砂災害・内水それぞれのハザードマップで確認しておくと、査定や商談がスムーズに進みます。
結城市の交通アクセス・住みやすさとあわせて確認したいこと
ハザード情報だけでなく、暮らしやすさや交通の便も家の売買では重要な判断材料です。当サイトの「結城市の住みやすさ|結城紬・アクセス・地価【2026】」と「結城市の交通アクセス|水戸線・小山経由の実距離【2026】」もあわせてご覧いただくと、結城市での暮らし全体を把握しやすくなります。
ハウスドゥ 家・不動産買取専門店 つくば研究学園都市がハザード相談も承ります
トーマン運営・買取専門店としての強み
当店「ハウスドゥ 家・不動産買取専門店 つくば研究学園都市」は株式会社トーマンが運営し、茨城県内で買取・仲介の両方に対応してきた実績があります。「ハザードマップで浸水想定区域に入っていた」「見世蔵をどう扱えばいいかわからない」といった結城市特有のご相談も、地域密着でお受けしています。相場や税金だけでなく、災害リスクを踏まえた売却・保有の判断についても、無料査定のご相談時にあわせてお話しいただけます。
よくある質問
結城市で一番注意すべき水害リスクは何ですか?
結城市は鬼怒川が市の東側を流れており、2015年の関東・東北豪雨では下流の常総市を中心に大きな被害が出ました。市内では洪水ハザードマップに加え、大雨で下水道の排水が追いつかず市街地が浸水する内水にも注意が必要です。2023年10月には飯沼川・江川など複数河川の浸水想定区域が見直されているため、最新のウェブ版洪水ハザードマップで自宅周辺を確認することをおすすめします。
結城市の地震の想定震度はどのくらいですか?
内閣府の検討資料によれば、結城市の最大想定震度は6強とされています。結城市は「ゆれやすさマップ」と「地域の危険度マップ」の2種類の地震ハザードマップを公開しており、いずれも都市計画課の担当でPDFにより閲覧できます。
震災時と洪水時で避難場所は違いますか?
はい、異なります。結城市の指定避難場所は震災時が24か所であるのに対し、洪水時は二次避難が困難な施設を除外した11か所に絞られています。結城特別支援学校や山川小学校のように、洪水時は建物内の2階以上へ垂直避難する運用になっている施設もあります。お住まいの地区がどちらに該当するかは、結城市公式サイトの一覧表で確認してください。
「マイ・タイムライン」とは何ですか?
台風や大雨が接近したときに、自分や家族がいつ・何をするかをあらかじめ時系列で決めておく防災行動計画です。結城市公式サイトでは水害に備えたマイ・タイムラインの作り方を案内しています。避難のタイミングを家族で事前に話し合っておくことで、逃げ遅れを防ぎやすくなります。
結城紬の見世蔵や土蔵が多い地域は水害・地震に弱いのですか?
一概には言えませんが、中心市街地に多く残る見世蔵・土蔵造りの建物は建築年数が古いものも多く、耐震性や浸水時の被害の出方が現代の住宅と異なる場合があります。所有・売却を検討する際は、地盤の高さやハザードマップ上の位置とあわせて、専門家に建物の状態を確認してもらうことをおすすめします。
中古住宅を購入するときにハザードマップはどう確認すればいいですか?
2020年8月の宅地建物取引業法施行規則改正により、不動産取引の重要事項説明では水害ハザードマップにおける対象物件の所在地を示すことが宅建業者に義務づけられています。購入・売却いずれの場合も、契約前に洪水・土砂災害・内水それぞれのハザードマップで物件の位置を確認し、疑問点は仲介・買取を依頼する不動産会社に確認しましょう。
まとめ
結城市は2015年の鬼怒川水害を経験し、7市町共同のハード対策がおおむね完了した一方、洪水・土砂災害・内水・地震という4種類のハザードマップを平常時から確認しておくことが引き続き重要です。震災時24か所・洪水時11か所という避難場所の違い、そして見世蔵・土蔵が多い中心市街地ならではの建物の弱点も踏まえ、家を売る・持ち続けるいずれの判断でもハザード情報を判断材料のひとつに加えてください。ハザードマップの見方や物件ごとのリスクについて相談したい方は、地域密着の「ハウスドゥ 家・不動産買取専門店 つくば研究学園都市」までお気軽にお問い合わせください。
結城市の売却・買取についての詳しい相場や流れは「結城市の不動産売却・買取・査定ページ」を、これまでの取引実績は「売却査定実績とお客様の声」をご覧ください。また、当店housedo.jpのトップページ「つくば市の不動産売却・買取|ハウスドゥ つくば研究学園都市」もあわせてご確認ください。
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