茨城県南部に位置する稲敷市は、霞ヶ浦・利根川・新利根川に囲まれた水と農業のまちです。つくばと成田という2つの中核都市の中間に位置し、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)で結ばれているため、車を中心とした暮らしであれば都心への移動もしやすい立地にあります。

この記事では、稲敷市への移住や住み替えを検討している方に向けて、稲敷市公式ホームページなど一次情報をもとに「どんなまちなのか」「暮らしの利便性」「子育て・教育環境」「防災」「地価の目安」などを整理してご紹介します。

稲敷市はどんなまち?

稲敷市は2005年(平成17年)3月22日、江戸崎町・新利根町・桜川村・東町の1町2村1町が合併して誕生した市です。茨城県の南部、東京都心から約60km圏に位置し、面積は205.81km²と広大です(出典:稲敷市公式ホームページ「位置と地勢」)。

市の北側には研究学園都市「つくば市」、南側には国際空港のある「成田市」を擁しており、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)でこれらの中核都市と結ばれています。稲敷台地と広大な水田地帯からなり、霞ヶ浦・利根川・新利根川・小野川などの水辺環境に恵まれた土地柄です。

基本データ(人口・世帯数)

稲敷市公式ホームページによると、令和8年7月1日現在の人口・世帯数は次のとおりです。

  • 人口:35,952人(男性18,304人・女性17,648人)
  • 世帯数:16,546世帯

(出典:稲敷市公式ホームページ「人口と世帯」)

令和6年9月1日時点の資料では常住人口37,240人・世帯数16,522世帯とされており、人口は緩やかな減少傾向にある一方、世帯数はほぼ横ばいで推移しています(世帯の小規模化が進んでいることがうかがえます)。

合併で生まれた4つの旧町村エリア

稲敷市は江戸崎・新利根・桜川・東の4つの地域からなり、それぞれに特色があります。市の中心的な市街地は旧江戸崎町エリアにあり、市役所や江戸崎体育館、商業施設などが集まっています。

稲敷市の交通アクセス

稲敷市の交通を考えるうえでまず押さえておきたいのが「市内に鉄道駅がない」という点です。稲敷市の移住定住ポータル「稲しき家族」でも、この点は正直に案内されています(出典:稲敷市移住定住ポータルサイト「稲しき家族」)。

電車・バスでのアクセス

稲敷市公式ホームページ「交通アクセス」によると、電車・バスでのアクセス方法は次のとおりです。

  • JR常磐線「土浦駅」から、JRバス関東 霞ヶ浦線(約45分)で江戸崎停留所下車、さらにコミュニティバス(10〜15分)で稲敷市役所下車
  • JR常磐線「ひたち野うしく駅」から、稲敷エリア広域バス(約50分)で稲敷市役所下車

このほか、龍ケ崎市駅(旧・佐貫駅)や成田線・佐原駅からの路線バスでもアクセスできます。最寄りの鉄道駅としては常磐線の荒川沖駅や土浦駅を利用する方が多く、「東京へは常磐線で1時間程度、十分に通勤圏内」との声もあります(一次情報での裏取りができない口コミ情報のため、目安としてご参考にしてください)。

車でのアクセス

自動車の場合は次のルートが案内されています(出典:稲敷市公式ホームページ「交通アクセス」)。

  • つくば・東京方面から:常磐自動車道つくばJCT→首都圏中央連絡自動車道「稲敷IC」→県道稲敷阿見線経由、約2.5km
  • 土浦方面から:常磐自動車道桜土浦IC→国道354号・国道125号バイパス・県道新利根江戸崎線経由、約24km・約30分
  • 成田方面から:東関東自動車道成田IC→国道295号・国道408号・県道新利根江戸崎線経由、約26km・約35分

圏央道の「稲敷インターチェンジ」が市内にあるため、車移動であれば県外へのアクセスもスムーズです。日常の買い物や通勤・通学は自家用車が中心になる暮らし方をイメージしておくとよいでしょう。

稲敷市の子育て・教育環境

稲敷市では、子育て世帯への医療費助成制度として「マル福(医療福祉制度)」を実施しています。

マル福(医療福祉制度)

稲敷市公式ホームページによると、マル福の対象と内容は次のとおりです(出典:稲敷市公式ホームページ「医療福祉制度(マル福)」)。

  • 対象:0歳〜高校3年生まで(出生から18歳に達する日以後最初の3月31日まで)
  • 所得制限:小児については所得制限はありません(ただし両親・扶養義務者等の所得確認は必要)
  • 自己負担:外来は医療機関ごとに1回600円まで・月2回まで(3回目以降は自己負担なし)、入院は1日300円まで・月10日まで

このほか妊産婦・ひとり親家庭・重度心身障害者向けの助成区分もあり、家庭の状況に応じた医療費支援体制が整っています。

子育て・教育に関する主な支援策

市の移住定住関連情報では、若年夫婦・三世代同居向けのマイホーム取得支援や三世代同居リフォーム資金補助、結婚新生活支援事業などが案内されています。制度の詳細や最新の要件・予算枠は年度により変わるため、利用を検討する際は必ず稲敷市の担当窓口で最新情報を確認することをおすすめします。

教育機関については、稲敷市立の小中学校が複数校設置されており、江戸崎地区を中心に東中学校・江戸崎中学校・桜川中学校などの中学校、高田小学校などの小学校があります。学区や通学区域の詳細は稲敷市教育委員会への確認が確実です。

稲敷市の買い物・生活利便

稲敷市は農業が盛んな地域である一方、江戸崎地区を中心に生活に必要な商業施設が立地しています。日常の買い物は市内の商業施設に加え、車で土浦市やつくば市、龍ケ崎市などの周辺都市の大型商業施設を利用する暮らし方が一般的です。

医療機関についても、稲敷市内に病院・診療所がありますが、より高度な医療が必要な場合は土浦市やつくば市の医療機関を利用するケースもあります。日常生活では自家用車を使う場面が多くなる点は、都市部からの移住を検討する際に押さえておきたいポイントです。

稲敷市の自然・レジャー・地域の行事

稲敷市は霞ヶ浦や利根川に囲まれた水辺環境と、広大な農地・田園風景が魅力のまちです。四季を通じて自然や地域の行事を楽しめるスポットが点在しています。

和田公園(チューリップまつり)

霞ヶ浦沿いの浮島地区にある和田公園は、春になると多数のチューリップが咲き誇り、毎年4月中旬には「桜川花まつり」が開催されます。霞ヶ浦の広さを感じながら自然を楽しめる公園として親しまれています。

大杉神社

阿波地区にある大杉神社は「あんばさま」として親しまれる、金運・厄除けのご利益で知られる神社です。関東地方全体からも参拝者が訪れる有名なパワースポットで、秋には例大祭(あんばまち)が開催されます。

こもれび森のイバライド

上君山にある自然体験・レジャー施設で、動物とのふれあいや自然散策を楽しめるスポットとして家族連れに人気があります。

江戸崎の祇園祭・花火大会

市の中心市街地である江戸崎地区では、夏に祇園祭や花火大会が開催され、地域の一大イベントとして親しまれています。

農業と特産品

稲敷市は水田地帯が広がる農業のまちで、米の産地として知られるほか、江戸崎かぼちゃなどの特産品でも知られています。れんこんなど霞ヶ浦周辺特有の農産物も生産されています。

稲敷市の防災・ハザード

稲敷市は霞ヶ浦・利根川・小貝川など複数の水系に囲まれた低地を含む地形のため、洪水に対する備えが重要な地域です。稲敷市公式ホームページでは「洪水ハザードマップ」「土砂災害ハザードマップ」「総合防災マップ」などが公開されています(出典:稲敷市公式ホームページ「洪水ハザードマップについて」「総合防災マップのご案内」)。

洪水ハザードマップは、利根川・霞ヶ浦の周辺で大雨により堤防が決壊した場合などを想定した浸水範囲・浸水深を示したもので、小貝川流域で氾濫が発生した場合にも稲敷市内で浸水が想定される区域があるとされています。住まいを検討する際は、稲敷市公式サイトで最新のハザードマップを確認し、想定される浸水深や避難場所を事前に把握しておくことをおすすめします。

稲敷市のエリア別の特徴

稲敷市は2005年の合併により、江戸崎・新利根・桜川・東の4つのエリアから構成されています。

江戸崎エリア

市の中心市街地で、市役所や江戸崎体育館、商業施設が集まります。祇園祭・花火大会などの伝統行事も江戸崎地区が中心です。

新利根エリア

新利根川流域に位置し、農業を中心とした田園風景が広がります。

桜川エリア

霞ヶ浦沿いに位置し、和田公園などの自然スポットがあります。

東エリア

大杉神社がある阿波地区を含むエリアで、歴史ある神社仏閣が点在します。

稲敷市の地価と住宅事情

稲敷市の地価について、国土交通省の地価公示データをもとにした民間集計サイト「tochidai.info」によると、2026年(令和8年)の公示地価総平均は1万1,237円/㎡・坪単価では3万7,148円/坪で、前年比-0.49%となっています(出典:tochidai.info「稲敷市の土地価格相場」)。

ただし、地価の集計方法や対象地点は情報源によって差があり、他の民間サイトでは坪単価3.5万円前後、あるいは住宅地に限定した平均で8,660円/㎡・前年比-1.19%とする集計も見られました。集計の対象(総平均か住宅地限定か)や調査時点によって数字に開きが出やすいため、この記事では「坪3万円台後半(目安)」として幅を持たせてご紹介します。正確な数字を知りたい場合は、国土交通省の地価公示・都道府県地価調査のデータベースで個別地点を確認することをおすすめします。

稲敷市の地価は長期的に見ると平成初期のバブル期をピークに下落基調が続いてきましたが、近年は下落率が縮小傾向にあります。広大な土地を活かした農地付き住宅や、ゆったりとした敷地の一戸建てが多いのも稲敷市の住宅事情の特徴です。

稲敷市の基礎データ早見表|人口・地価・交通・子育て支援

稲敷市で家を売る・持ち続けるときに知っておきたいこと

稲敷市は広い土地や農地付きの住宅が多いエリアです。ご実家を相続した、あるいは住み替えを検討しているといった場合、「広い土地・農地付き物件をどう売るか」「人口減少エリアでも売れるのか」といった疑問を持たれる方も少なくありません。

すでに当サイトでは、稲敷市の空き家・訳あり物件の売却について、人口減少エリアでの現実的な売り方を解説した記事も公開しています。売却をご検討の際はあわせてご覧ください。

稲敷市の空き家・訳あり物件、売れる?|人口減エリアの現実的な売り方【2026】

もちろん、今すぐ売却を考えていない方でも、「今の家がいくらくらいで売れるのか」を知っておくことは、将来の資産計画を立てるうえで役立ちます。ハウスドゥ つくば研究学園都市店では、稲敷市エリアの不動産売却・買取・査定に関するご相談も承っております。

稲敷市の不動産売却・買取・査定|農地付き住宅・広い土地対応|ハウスドゥ つくば研究学園都市

稲敷市に関するよくある質問

Q1. 稲敷市はどこにありますか?

茨城県南部、東京都心から約60km圏に位置します。北側につくば市、南側に成田市を擁し、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)で結ばれています(出典:稲敷市公式ホームページ「位置と地勢」)。

Q2. 稲敷市に鉄道駅はありますか?

稲敷市内に鉄道駅はありません。JR常磐線の土浦駅・ひたち野うしく駅などから路線バスやコミュニティバスを利用してアクセスします(出典:稲敷市公式ホームページ「交通アクセス」、稲敷市移住定住ポータル「稲しき家族」)。

Q3. 稲敷市の人口はどれくらいですか?

令和8年7月1日現在で人口35,952人、世帯数16,546世帯です(出典:稲敷市公式ホームページ「人口と世帯」)。

Q4. 稲敷市の子育て支援制度にはどのようなものがありますか?

医療費助成制度「マル福」により、0歳〜高校3年生まで所得制限なく医療費の一部が助成されます(外来は1回600円まで・月2回まで、入院は1日300円まで・月10日まで)。このほか三世代同居支援や結婚新生活支援事業などの制度もあります(出典:稲敷市公式ホームページ「医療福祉制度(マル福)」)。

Q5. 稲敷市に洪水のリスクはありますか?

稲敷市は霞ヶ浦・利根川・小貝川などに囲まれた地形のため、洪水ハザードマップが公開されています。住まい選びの際は最新のハザードマップで浸水想定区域や避難場所を確認することをおすすめします(出典:稲敷市公式ホームページ「洪水ハザードマップについて」)。

Q6. 稲敷市の観光スポットには何がありますか?

金運・厄除けのご利益で知られる大杉神社、春にチューリップが咲く和田公園、自然体験施設のこもれび森のイバライドなどがあります。夏には江戸崎の祇園祭・花火大会も開催されます。

Q7. 稲敷市の地価はどれくらいですか?

民間集計(tochidai.info、国交省地価公示ベース)によると2026年の公示地価総平均は坪3万7,148円(目安)です。ただし集計方法により数字に幅があるため、正確な金額は国交省の地価公示データベースで個別地点を確認するか、不動産会社への相談をおすすめします。

まとめ

稲敷市は、霞ヶ浦や利根川に囲まれた水辺環境と広大な農地が広がる、自然豊かなまちです。鉄道駅はないものの、圏央道の稲敷インターチェンジがあり、車移動を中心とした暮らしであればつくば・成田・東京方面へのアクセスも確保できます。子育て支援制度「マル福」による医療費助成も充実しており、広い土地でゆとりある暮らしを求める方にとって選択肢となるまちです。

一方で、洪水ハザードマップの確認や、日常の買い物・通院に車が欠かせない点は事前に押さえておきたいポイントです。稲敷市での住まい探しや、ご実家の売却・住み替えのご相談は、地域に詳しいハウスドゥ つくば研究学園都市店へお気軽にお問い合わせください。