「古河市に実家の空き家があるが、空き家バンクに登録すればどうなるのか知りたい」——そう考える方に向けて、古河市の空き家バンク制度の仕組みと登録の流れ、古河市ならではのリフォーム補助金(令和7年4月に上限100万円へ引き上げ)、そして空き家バンク以外の選択肢まで、公式情報にもとづいて整理しました。
古河市の空き家バンクとは|制度の目的と特徴
古河市の空き家バンク制度は、空き家等の売却または賃貸を希望する所有者からの情報提供を受け、登録した物件を全国の利用希望者に紹介する制度です(古河市公式ホームページ「古河市空き家バンク」)。市は情報の提供や連絡調整を行いますが、所有者・管理者と利用希望者の間で行う売買・賃貸の交渉・契約に関する仲介行為そのものは行えないため、宅地建物取引業の資格を持つ不動産業者が仲介する仕組みになっています。
2つの業界団体が仲介を担う、古河市ならではの体制
古河市は、公益社団法人茨城県宅地建物取引業協会(宅建協会)および公益社団法人全日本不動産協会茨城県本部(不動産協会)の両方と「古河市空き家等バンク媒介に関する協定」を締結しています。他の県西エリアの自治体では宅建協会単独での媒介が一般的ですが、古河市は2つの業界団体に加盟する不動産業者が仲介できる点が特徴です。古河市内の会員不動産業者は、市の公式ホームページで確認できます。
市は「空き家バンクは、空き家の管理、利用者の紹介および賃貸借や契約をお約束するものではありません」「契約後のトラブル等についても当事者間で解決してください」と明記しており、成約や解決を市が保証する制度ではない点に注意が必要です。
空き家バンクの窓口
古河市の空き家バンク制度全般の窓口は交通防犯課です。一方、後述するリフォーム補助金は営繕住宅課が担当しており、相談内容によって窓口が分かれている点は事前に押さえておきたいポイントです。
古河市空き家バンクリフォーム補助金|令和7年4月に上限100万円へ引き上げ
古河市には、空き家バンク登録物件を購入した方向けの「空き家バンクリフォーム補助金」制度があります(古河市公式ホームページ「古河市空き家バンクリフォーム補助金のご案内」)。空き家の利活用、移住定住の促進、地域の活性化を目的とした制度です。
補助内容
- 補助額:リフォーム費の50%(上限100万円)
- 対象:古河市以外にお住まいの方が、空き家バンク登録物件を購入してリフォームする場合
- 事前申請が必須(工事契約前に問い合わせが必要)
- 各年度、予算がなくなり次第受付終了
公式ページには「告知 令和7年4月から補助上限額を30万円から100万円に引き上げます」と明記されており、他の県西エリアの補助制度と比べても手厚い内容になっている点が特徴です。ただしこの補助金は「空き家バンク登録物件を購入した人向けのリフォーム費用」であり、下妻市や結城市などで見られる「所有者が空き家を解体する費用」への補助とは対象・目的が異なります。混同しないよう注意してください。

対象となる方の主な要件
- 古河市以外にお住まいで、空き家バンク登録物件を購入しリフォームする方
- 市税等の未納がない方
- 市が実施する同様の補助制度による補助を受けていない方
- 空き家所有者と購入者が2親等以内の親族でない方
- 購入される空き家に住所を移し、引き続き10年以上居住する方
- 世帯全員が、市内に別の空き家等を保有していない方
- 暴力団員でない方
「2親等以内の親族でない方」「10年以上居住」といった要件があるため、親族から空き家を相続して自分でリフォームするケースなどは対象外になる可能性が高い点に注意が必要です。適用可否は個別の事情によって変わるため、事前に古河市営繕住宅課へ確認することをおすすめします。
空き家バンクへの登録を検討する前に知っておきたいこと
売却・賃貸の交渉は不動産業者を介して行う
空き家バンクに登録しても、実際の交渉・契約は宅建協会または不動産協会に加盟する不動産業者が仲介します。市が直接、購入希望者とのやり取りを代行するわけではありません。登録から成約までの間、所有者は宅建協会・不動産協会いずれかに加盟する業者とやり取りすることになるため、事前にどちらの団体の業者に相談したいか、大まかな希望を持っておくと話が進めやすくなります。
成約時期の保証はない
古河市も他の自治体と同様、空き家バンクへの登録が「必ず売れる・貸せる」ことを保証する制度ではないと明記しています。立地や物件の状態によっては、登録期間が長期化する可能性もあります。特に、駅から距離がある地域や、老朽化が進んだ建物は、登録だけでは反響が得にくいケースも見られます。早期の現金化を重視する場合は、空き家バンクと並行して不動産会社へも相談し、複数の販路を持っておくことが現実的な対策になります。
物件登録の際に必要な準備
古河市の公式ページでは、物件登録の具体的な必要書類までは詳細に案内されていませんが、一般的に空き家バンクへの登録では、登記事項証明書や公図、物件の現況写真、所有者であることを確認できる書類などの提出を求められるケースが多く見られます。申込み前に古河市交通防犯課へ問い合わせ、必要書類を確認しておくとスムーズです。
空き家バンク以外の3つの選択肢
空き家バンクは登録から成約まで時間を要する可能性がある制度です。早期の現金化を希望する場合や、リフォーム補助金の対象要件に当てはまらない場合は、次の選択肢もあわせて検討することをおすすめします。
選択肢1:不動産会社に仲介を依頼する
地域の不動産会社に仲介を依頼すれば、空き家バンクよりも広い販路(自社の会員リストやポータルサイトなど)で買い手・借り手を探せます。
選択肢2:不動産会社に直接買取してもらう
再建築不可、共有持分、老朽化が進んだ物件など「訳あり」の事情がある空き家は、仲介や空き家バンクでの成約が難しいケースもあります。不動産会社による直接買取であれば、買い手を探す期間を待たずに現金化できる場合があります。
選択肢3:相続した空き家は3,000万円特別控除の対象になることも
相続した空き家を売却する場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例」が使える可能性があります。適用要件は複数あるため、税理士や不動産会社に事前確認することをおすすめします。
よくある質問
Q1. 古河市の空き家バンクに登録すると費用はかかりますか?
登録自体の費用は公式ページに明記されていません。ただし、実際に交渉・契約が成立した場合は、仲介する宅建協会または不動産協会加盟の不動産業者に対して、宅地建物取引業法に基づく媒介手数料が発生する可能性があります。詳細は古河市交通防犯課へご確認ください。
Q2. リフォーム補助金は空き家の所有者も使えますか?
いいえ。この補助金は「古河市以外に住んでいて、空き家バンク登録物件を購入した方」が対象です。空き家の所有者自身がリフォームする場合は対象外です。
Q3. 補助金の上限100万円はいつから適用されていますか?
令和7年4月から、従来の上限30万円から100万円に引き上げられました。2026年9月時点でこの上限額が適用されています(年度ごとの予算状況により受付が終了する場合があります)。
Q4. 空き家バンクと不動産会社への仲介依頼は同時に進められますか?
制度上、明確な禁止事項の記載はありませんが、空き家バンクの交渉自体が宅建協会・不動産協会加盟業者を介する仕組みのため、まずは古河市交通防犯課または地域の不動産会社に相談し、進め方を確認することをおすすめします。
Q5. 再建築不可や共有持分の空き家でも空き家バンクに登録できますか?
公式ページには物件条件の詳細な制限は明記されていませんが、権利関係が複雑な物件は登録・成約のハードルが上がる可能性があります。仲介での成約が難しい場合は、不動産会社への直接買取も選択肢に入れることをおすすめします。
Q6. 宅建協会と不動産協会、どちらの業者に頼めばよいですか?
古河市はどちらの団体とも協定を締結しており、加盟業者であればいずれも仲介が可能です。地域での実績や対応の相性を見て選ぶとよいでしょう。迷う場合は、まず古河市交通防犯課へ相談し、会員業者一覧を確認することをおすすめします。
Q7. リフォーム補助金の予算がなくなったらどうなりますか?
古河市の空き家バンクリフォーム補助金は、各年度につき予算がなくなり次第受付終了となります。申請を検討している場合は、早めに古河市営繕住宅課へ予算の残り状況を確認することをおすすめします。
まとめ
古河市の空き家バンクは、宅建協会と不動産協会の2団体が仲介を担う点、そして購入者向けリフォーム補助金が令和7年4月に上限100万円へ引き上げられた点が特徴です。ただし補助金は「購入者のリフォーム費用」が対象で、所有者自身の解体費用などには使えません。空き家バンクへの登録で気長に買い手を待つか、早期の現金化を優先して仲介・買取を選ぶか、ご自身の状況に合わせて検討することが大切です。
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