茨城県西エリア(古河市・下妻市・常総市・筑西市・桜川市・八千代町・五霞町)には、それぞれの市町村が運営する「空き家バンク」制度があります。実家じまいや空き家の処分を考えたとき、「空き家バンクに登録すればいいのか、それとも不動産会社に買取を依頼すればいいのか」で迷う方は少なくありません。この記事では、県西7市町の空き家バンク制度の共通の仕組みと違い、そして空き家バンクと不動産買取をどう使い分けるべきかを、ハウスドゥ つくば研究学園都市店の実務目線で整理します。
県西エリアに空き家バンクが多い理由
茨城県西地区は都心へのアクセスが比較的良い一方、人口減少と高齢化が進んでおり、実家や親族から相続した住宅が空き家のまま放置されるケースが増えています。県も「市町村空き家バンク一覧」を公開し、県西地区の古河市・下妻市・常総市・筑西市・桜川市・八千代町・五霞町の7市町がそれぞれ制度を持っていることを案内しています(茨城県土木部住宅課、2026年1月5日更新)。
空き家バンクとは何か
空き家バンクとは、売却または賃貸を希望する空き家の所有者から情報提供を受け、市町村のウェブサイト等で移住・定住希望者に紹介する制度です。多くの自治体で共通しているのは、「市町村自身は仲介行為を行わない」という点です。八千代町の公式Q&Aでは「町では、物件の取引に関する資格を持っていないため、交渉や契約などの手続きは、町と協定を結んだ不動産事業者団体の会員(担当媒介業者)が行います」と明記されています(八千代町「空き家バンクQ&A」)。古河市も同様に「市は情報の提供や必要な連絡調整は行いますが、所有者・管理者と利用希望者との間で行う物件の売買・賃貸に関する交渉・契約等に関しての仲介行為は行うことができない」としており、宅地建物取引業の資格を持つ不動産業者が仲介する仕組みです(古河市「古河市空き家バンク」公式ページ)。
県西7市町の空き家バンク窓口一覧
茨城県公式サイトの一覧をもとに、県西地区の担当窓口を整理しました。制度の詳細は市町村ごとに異なるため、登録を検討する際は必ず一次情報(各市町村の公式ページ)を確認してください。
| 市町村 | 担当窓口 | 連絡先 |
|---|---|---|
| 古河市 | 営繕住宅課 | 0280-92-3111 |
| 下妻市 | 消防防災課 | 0296-43-2111 |
| 常総市 | 都市整備課 | 0297-23-2111 |
| 筑西市 | 環境課 | 0296-24-2130 |
| 桜川市 | 都市整備課 | 0296-58-5111 |
| 八千代町 | 都市建設課 | 0296-48-1111 |
| 五霞町 | 生活安全課 | 0280-84-3618 |
(出典:茨城県「市町村空き家バンク一覧」2026年1月5日更新)
市町村独自の支援制度(謝礼金・補助金の例)
県西の各市町村は、空き家バンクの成約を後押しするための独自の補助制度を設けている場合があります。例として、確認できた事実のみを紹介します。
筑西市の成約謝礼金制度
筑西市では「筑西市空き家バンク成約謝礼金等交付事業」として、空き家バンクを通じて売買・賃貸契約が成立した場合、物件の登録者(売主・貸主)に3万円、利用者(買主・借主)に3万円の謝礼金が交付される制度があります(筑西市公式ホームページ)。
常総市の空家等バンク活用支援補助金
常総市では「常総市空家等バンク活用支援補助金」として、空家等バンクに登録した物件を居住用として利用する場合、修繕費や購入費の一部に対し最大100万円の補助を受けられる制度があります(常総市公式ホームページ)。
これらの補助制度は市町村ごとに要件・金額・予算枠が異なり、年度によって内容が変わる可能性があります。制度の詳細や最新の予算状況は、必ず各市町村の担当窓口に直接確認してください。なお、五霞町・古河市・八千代町については、今回確認した公式情報の中に成約謝礼金・補助金に関する明記は見当たらず、「制度がある」と断定できる根拠は確認できませんでした。制度の有無は各町の窓口で個別にご確認ください。
空き家バンクの登録要件・仕組み
空き家バンクは「登録すれば必ず売れる」という制度ではありません。登録できる物件には条件があり、また交渉の主体も自治体ではなく民間の不動産業者です。ここでは八千代町の公式Q&Aで具体的に明示されている登録要件を例に、共通しやすいポイントを解説します。
登記していない物件は売却目的で登録できない
八千代町の空き家バンクQ&Aでは「未登記物件の売却はできないので、売却を希望される場合は登録できません」と明記されています。相続した実家が先代・先々代名義のまま未登記になっているケースは珍しくなく、空き家バンクに登録する前に相続登記を済ませる必要があります。2024年4月から相続登記が義務化されているため、この点は空き家バンクを検討する・しないに関わらず早めの対応が必要です。
抵当権付き物件は売却目的では登録できない
同Q&Aでは「買主が所有権を失うおそれがあるので、売却を希望する場合は登録できません。なお、賃貸を希望する場合は登録できます」とされています。住宅ローンが残っている実家などは、抵当権抹消の見込みを立ててから登録・売却を進める必要があります。
賃貸・分譲目的で建てられた物件は対象外
「民間事業による賃貸、分譲等を目的に建築された物件は登録できません」とされており、あくまで個人が居住していた住宅の再活用が制度の目的であることがわかります。
店舗・倉庫単体は対象外
「居住を目的とした建物を対象としているため登録はできません。ただし、店舗併用住宅や住宅に附属する倉庫、納屋、車庫等については、一括して登録することはできます」とされています。
老朽化が著しい物件は現地調査で判断
「古い物件でも登録することは可能ですが、老朽化が著しいものや大規模修繕が必要なものは登録できません。登録前の現地調査時に登録可能かどうかを判断させていただきます」とされており、事前の現地調査が登録の前提になっています。
空き家バンクの利用の流れ
県西各市町村でおおむね共通する流れは次の通りです。

1. 事前相談・現地調査
所有者から市町村へ相談し、職員が所有者立ち会いのもとで現地調査を行います。遠方在住などで立ち会いが難しい場合は委任状で代理人を立てられる自治体もあります(八千代町の例)。
2. 登録申込書類の提出
物件登録申込書・登録カード・同意書など、市町村指定の様式を提出します。
3. バンクへの掲載
市町村ウェブサイトや空き家バンクポータルに物件情報が掲載されます。
4. 利用希望者とのマッチング
移住・定住を希望する利用希望者が市町村に利用登録を行い、物件情報を閲覧します。
5. 担当媒介業者を介した交渉・契約
市町村と協定を結んだ宅地建物取引業協会または全日本不動産協会加盟の媒介業者が交渉・契約を仲介します。八千代町のQ&Aでは「業者の仲介を入れずに直接の交渉はできる?」という問いに対し「直接の交渉はできません」と明確に回答されています。
6. 契約成立・手数料の支払い
物件登録・利用登録自体は無料ですが、契約が成立した場合は宅地建物取引業法で定める仲介手数料が発生します(八千代町の例)。
空き家バンクと不動産買取の違い
空き家バンクと、ハウスドゥのような不動産会社による買取は、目的も仕組みも異なります。どちらが適しているかは物件の状態や希望する時期によって変わります。

空き家バンクが向いているケース
- 建物の状態が比較的良好で、移住・定住希望者に住んでもらう形での再活用を目指したい
- 売却時期を急いでおらず、じっくり利用希望者とのマッチングを待てる
- 登録・掲載自体は無料のため、まずコストをかけずに情報発信したい
不動産買取が向いているケース
- 老朽化が進んでいて空き家バンクの登録要件(現地調査での可否判断)を満たせない可能性がある
- 相続や固定資産税の負担で、なるべく早く現金化したい
- 抵当権が残っている、未登記であるなど、権利関係の整理と並行して進めたい
- 家財が残っている、遠方に住んでいて立ち会いが難しいなど、個別事情に応じた柔軟な対応を希望する
不動産会社による買取は、査定額の根拠を宅地建物取引業法第34条の2第2項に基づき明示する義務があり、契約から現金化までの期間を自社で調整できる点が特徴です。空き家バンクのように利用希望者とのマッチングを待つ必要がなく、老朽化や権利関係の複雑さを理由に空き家バンクへの登録が難しい物件でも相談できます。
両方を検討する場合の考え方
実際には「まず空き家バンクに登録してみて、一定期間反応がなければ買取を検討する」という順番で進める方もいます。ただし、八千代町のQ&Aで示されているとおり、空き家バンクは市町村ごとに登録要件・現地調査の判断基準が異なるため、登録前に自分の物件が対象になるかを確認しておくことが重要です。またすでに不動産会社と媒介契約を結んでいる場合は、二重の窓口で交渉が進むことによる混乱を避けるため、空き家バンクへの登録可否や進め方について担当窓口に事前相談することをおすすめします。
県西エリアの不動産売却でよくある相談
相続した実家が空き家のまま何年も放置されている
相続登記が未了のケースが多く、まず登記の状況を確認する必要があります。空き家バンクへの登録も、不動産会社への売却相談も、登記が済んでいることが前提になる点は共通しています。
市街化調整区域にある土地・建物
県西エリアには市街化調整区域の物件も多く、八千代町のQ&Aでは「売却の場合は、様々な要件があるので、まずはご相談ください」とされています。用途地域や建築制限によって買い手・借り手の対象が絞られるため、早めに専門家へ相談することが望ましいです。
共有名義になっている実家
空き家バンクへの登録には共有者全員の同意が必要とされています(八千代町の例)。不動産会社への売却でも同様に共有者全員の合意形成が必要になるため、早い段階で親族間の意思統一を進めておくとスムーズです。
市町村ごとの不動産売却ページ
県西エリアの市町村別の相場・売却の流れ・費用については、それぞれの地域ページでも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
- 古河市の不動産売却|相場・流れ・費用【2026】
- 境町の不動産売却|相場・流れ・費用ガイド【2026】
- 五霞町の不動産売却|相場・流れ・費用ガイド【2026】
- 五霞町の実家・空き家|5つの選択肢【2026】
- 八千代町の実家・空き家|5つの選択肢【2026】
- 下妻市の不動産売却・買取・査定|ハウスドゥ つくば研究学園都市
- 桜川市の不動産売却・買取・査定|ハウスドゥ つくば研究学園都市
県西エリアの空き家・実家の売却は、空き家バンクだけでなくハウスドゥ つくば研究学園都市店の買取・仲介もあわせてご検討ください。老朽化物件や権利関係が複雑な物件のご相談も承ります。
電話で相談する(0120-565-072) LINEで相談する 無料査定はこちらまとめ
茨城県西エリアの古河市・下妻市・常総市・筑西市・桜川市・八千代町・五霞町は、いずれも市町村運営の空き家バンク制度を持っています。制度の仕組みは共通する部分が多く、市町村自身は仲介を行わず、宅建協会等に加盟する媒介業者が交渉・契約を担う点、未登記物件や抵当権付き物件(売却目的)は登録できない点などが代表的な要件です。老朽化や権利関係の事情で空き家バンクの利用が難しい場合は、不動産会社による買取という選択肢もあります。ハウスドゥ つくば研究学園都市店では、県西エリアの物件についても査定・相談を承っています。まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問
Q1. 空き家バンクへの登録に費用はかかりますか?
多くの自治体で物件登録・利用登録とも無料です。ただし契約が成立した場合は、担当媒介業者に対して宅地建物取引業法で定める仲介手数料の支払いが発生します(八千代町の例)。
Q2. 空き家バンクに登録しながら不動産会社にも相談してよいですか?
市町村によって考え方が異なるため、登録前に担当窓口へ確認することをおすすめします。すでに媒介契約を結んでいる場合の扱いも自治体ごとに運用が異なる可能性があるため、詳細は各市町村の窓口に直接お問い合わせください。
Q3. 建物が古くても空き家バンクに登録できますか?
登録できる場合もありますが、老朽化が著しいものや大規模修繕が必要な物件は登録できないことがあります。事前の現地調査で自治体が判断します(八千代町の例)。
Q4. 未登記の実家でも空き家バンクに登録できますか?
売却目的の場合、未登記物件は登録できないとされています(八千代町の例)。売却を検討する場合は先に相続登記を済ませる必要があります。
Q5. 空き家バンクと買取、どちらが早く現金化できますか?
空き家バンクは利用希望者とのマッチングを待つ形になるため時期が読みにくい一方、不動産会社による買取は物件の状態や条件次第で契約から現金化までの期間を見通しやすいという違いがあります。急いで現金化したい場合は買取もあわせて検討することをおすすめします。
Q6. 抵当権が残っている実家は空き家バンクに登録できますか?
売却目的の場合、買主が所有権を失うおそれがあるため登録できないとされています(八千代町の例)。賃貸目的であれば登録できる場合があります。抵当権の抹消見込みを含めて不動産会社に相談することも選択肢です。
▶あわせて読みたい:つくば研究学園都市店の売却査定実績とお客様の声はこちらでご紹介しています。つくば市の売却査定実績・お客様の声
無料相談フォーム
この記事に関するご相談はこちらから。秘密厳守で対応いたします。



