茨城県猿島郡五霞町は、利根川・江戸川・権現堂川の三方を川に囲まれた、県内で唯一鉄道駅を持たない町だ。人口は2026年1月時点で約7,457人・世帯数3,056世帯。圏央道の五霞ICを中心に首都圏へのアクセスが良い一方、離れて暮らす子世代が実家の管理に悩むケースが増えている。この記事では、五霞町の実家・空き家について「空き家バンクに登録する」「解体して更地にする」「賃貸に出す」「リフォームして住み継ぐ・活用する」「売却する」という5つの選択肢を、町の制度とあわせて整理する。

五霞町の空き家、まず知っておきたい現状

五霞町は圏央道の開通以降、物流拠点としての性格を強めており、工業団地や倉庫の立地が進む一方で、旧集落エリアには昭和期に建てられた戸建てや農家住宅が点在する。町に鉄道駅がないため、若い世代は自然と車移動が前提の暮らしを選び、実家を離れて別の場所に生活拠点を構えるケースが多い。結果として、相続した実家が「たまに帰る場所」から「誰も管理しない空き家」へと変わっていくスピードが速いのがこの町の特徴だ。

五霞町空家等対策計画にもとづく管理義務

五霞町は空家等対策の推進に関する特別措置法(空家法)にもとづき「五霞町空家等対策計画」を改定・運用している。町内の空家等の実態を把握したうえで施策を推進する方針が示されており、管理が不十分な空き家は所有者への指導・勧告の対象になり得る。空家法の改正で「特定空家等」に加えて「管理不全空家等」も固定資産税の住宅用地特例(更地より税額を抑える措置)から除外され得る仕組みになっている点は、五霞町でも同様に適用される全国共通のルールだ。

放置する前に押さえておきたいリスク

人が住まなくなった家は、換気不足による木材の腐食やシロアリ被害が進みやすく、庭木・雑草の管理が滞れば近隣とのトラブルの火種にもなる。三方を川に囲まれた地理条件から、台風や大雨の際に屋根材の飛散や雨漏りの進行が早まりやすい点も、五霞町の空き家ならではの注意点といえる。

五霞町の暮らしと不動産事情の背景

五霞町は茨城県の最西端に位置し、埼玉県久喜市・幸手市と隣接する。鉄道駅がない代わりに圏央道の五霞ICがあり、都心方面へは車移動が基本の生活圏だ。近年は圏央道沿いの物流施設立地が進み、町の産業構造は工業・物流中心にシフトしつつある一方、住宅地としては旧集落エリアに昔ながらの戸建てが多く残る。こうした背景があるため、実家を相続しても「住宅需要そのものが少ないのでは」と不安に感じる相続人は多いが、圏央道インターに近い立地や広めの敷地は、移住希望者や倉庫・事業用地を探す層からの一定の需要が見込める場合もある。

近隣の県西エリアとの違い

古河市や境町、八千代町といった同じ県西エリアの自治体と比べると、五霞町は面積が小さく人口規模も小さい分、空き家の絶対数自体は多くない。ただし鉄道駅がないという条件は同エリアの中でも五霞町に特有で、通勤・通学の利便性を重視する買主層への訴求は工夫が必要になる。逆に「車移動が前提でも構わない」「静かな環境で広い土地がほしい」というニーズには合致しやすい。

選択肢1:空き家バンクに登録する

五霞町は令和3年から「五霞町空家バンク制度」を運用している。売却や賃貸を希望する所有者が空き家を登録すると、町への定住を希望する人へ情報提供される仕組みだ。物件の売買・賃貸借に関する交渉や契約は、町と協定を結んだ公益社団法人茨城県宅地建物取引業協会の推薦を受けた媒介業者を通して行う決まりになっている。

空き家バンクが向いているケース

建物の状態がまだ良好で、移住希望者に住宅として住み継いでもらえる可能性がある物件は、空き家バンクとの相性がよい。ただし登録から成約までの期間は物件の立地・状態次第で読みにくく、「確実に・早く」動きたい場合は不動産会社を通じた売却と並行して検討するのが現実的だ。

選択肢2:解体して更地にする

老朽化が進み住宅としての活用が難しい場合は、解体して更地にする選択肢がある。五霞町では「空家解体費用の一部を助成します」という制度があり、補助対象経費の合計額の3分の1または30万円のいずれか低い方の額が補助される(2026年時点、産業課所管)。

補助の対象となる主な要件

交付申請日において1年以上居住・使用されていないこと、個人が所有するものであること、所有権以外の権利が設定されていないこと、公共事業の移転補償対象でないこと、解体工事について他の補助金の交付を受けていないこと、空家法第14条第2項の勧告を受けていないことなど、複数の条件を満たす必要がある。所有者本人が町税等を滞納していないことも条件のひとつだ。

申請の流れと注意点

補助金交付申請書(様式第1号)と添付書類を産業課へ提出する前に、必ず事前相談が必要とされている。申請前に工事へ着手した場合は補助対象外となる点、解体業者が町内業者に限られる点、補助金額の上限に達した時点で受付が終了する点、事業を年度内に完了させる必要がある点は、着手前に必ず確認しておきたい。更地にすると住宅用地特例が外れ固定資産税が上がる可能性があるため、解体後の土地活用や売却の見通しを立てたうえで判断することが望ましい。

選択肢3:賃貸に出す

建物の状態によっては、リフォームのうえ賃貸物件として貸し出す方法もある。圏央道五霞ICを利用する物流関連の勤務者や、隣接する埼玉県側(久喜市・幸手市)で働く世帯からの需要が見込める立地もあるが、町内に鉄道駅がないため入居者は車移動が前提になる。駐車スペースの有無が入居付けを左右しやすい点は、五霞町ならではの事情として押さえておきたい。

選択肢4:リフォームして住み継ぐ・活用する

思い出のある実家をすぐに手放したくない場合は、水回りなど劣化しやすい部分を優先的にリフォームし、セカンドハウスや週末の拠点として活用する方法もある。ただし空き家のままにしておく期間が長いほど、修繕費用は膨らみやすい。「いつまでに」「どの程度の予算で」活用するかの見通しを立てずに先延ばしすると、結果的に選択肢そのものが狭まっていく点には注意したい。

選択肢5:売却する

解体・賃貸・活用のいずれも難しいと感じた場合、不動産会社に相談したうえで売却するのも現実的な選択肢だ。空き家バンクとは違い、不動産会社を通じた売却は買主の探索から契約・引き渡しまでを専門家が一貫してサポートしてくれるため、遠方に住んでいて現地に頻繁に来られない相続人でも進めやすい。建物の傷みが大きく買主が見つかりにくい場合は、解体前提での土地としての売却や、当社のような買取専門店への相談も選択肢に入る。

五霞町での不動産売却の具体的な相場・仲介と買取の違い・費用と税金については「五霞町の不動産売却|相場・流れ・費用ガイド」で詳しく解説しています。

相続した実家の売却でよくあるつまずき

相続登記が済んでいない、名義が祖父母のままになっている、相続人が複数いて意見がまとまらない、といったケースは五霞町に限らずよく見られる。2024年4月から相続登記が義務化されたこともあり、まずは登記の状況を確認するところから始めるとスムーズだ。遺品整理や仏壇・庭木の扱いなど、売却の実務以外の悩みも合わせて相談できる窓口を選ぶと負担が軽くなる。

五霞町 実家 空き家 5つの選択肢 比較図解
五霞町の実家・空き家、5つの選択肢の比較

5つの選択肢、何を基準に選ぶか

建物の状態が良く移住希望者に住み継いでもらえそうなら空き家バンク、老朽化が進み活用の見込みが薄いなら解体(補助金活用)、収益化を狙うなら賃貸、思い出を残しつつ実家を維持したいならリフォーム活用、そして「早く・確実に」整理したいなら売却、というのが大まかな目安になる。実際にはこれらは択一ではなく、まず不動産会社や町の窓口に相談し、建物の状態や家族の意向を踏まえて組み合わせを検討するのが現実的だ。

実家の片付け・遺品整理はどう進めるか

売却・解体・活用のいずれを選ぶ場合も、実家の中の荷物整理は避けて通れない工程だ。仏壇や位牌の扱い、家財の処分方法、思い出の品の取捨選択など、精神的な負担が大きい作業でもある。信頼できる不動産会社であれば、遺品整理業者や解体業者の紹介を含めて相談に乗ってくれることが多いので、片付けの段階から早めに窓口へ相談しておくと、後の手続きがスムーズになる。

複数の相続人がいる場合の進め方

相続人が複数いる場合、方針が割れてしまい話が進まないケースは少なくない。空き家バンク・解体・賃貸・活用・売却のどれを選ぶにしても、まずは相続人全員で「このままにしておくとどうなるか」という現状のリスクを共有し、期限を決めて話し合う場を持つことが、先送りを防ぐ第一歩になる。

まとめ

五霞町の実家・空き家は、鉄道駅がなく車移動が前提という立地条件、三方を川に囲まれた地理条件、そして空家等対策計画にもとづく管理義務という3つの要素が絡み合う。空き家バンク・解体補助金・賃貸・リフォーム活用・売却の5つの選択肢を比較し、早めに方針を決めることが、負担を最小限に抑える近道になる。ハウスドゥ つくば研究学園都市では、五霞町を含む県西エリアの実家・空き家に関する相談を承っている。これまでの売却査定実績とお客様の声はこちらからご覧いただける。また、五霞町の暮らし全般については五霞町の暮らし|アクセス・子育て・地価で、地域情報は五霞町エリアページでも紹介しているので、あわせて参考にしてほしい。

五霞町の実家・空き家、まずは無料相談から

「うちの実家はどの選択肢が合うのか分からない」という場合も、まずは現状を教えてほしい。ハウスドゥ つくば研究学園都市が、建物の状態や制度の使い方も含めて一緒に整理する。

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よくある質問

Q. 五霞町の空き家解体補助金はどこで申請しますか?

五霞町役場の産業課が窓口となる。申請前の事前相談が必須とされているため、解体を検討し始めた段階でまず相談することをおすすめする(2026年時点の情報。最新の要件は町へ確認してほしい)。

Q. 空き家バンクと不動産会社への売却、どちらが早いですか?

一概には言えないが、空き家バンクは移住希望者とのマッチングを待つ形になるため成約までの期間が読みにくい。早期の現金化や確実な取引を優先したい場合は、不動産会社への相談と並行して進める方法もある。

Q. 実家が遠方にあり、なかなか五霞町に行けません。売却の相談はできますか?

可能。電話やLINEでのオンライン相談に対応しており、現地確認が必要な場合の日程調整も含めて相談できる。

Q. 相続登記がまだ済んでいません。売却の相談はできますか?

可能。相続登記が済んでいない段階でも相談を受け付けており、必要な手続きの流れも含めて案内している。2024年4月から相続登記が義務化されている点もあわせて確認しておきたい。

Q. 解体せずに売却することはできますか?

可能。建物の状態によっては解体せずそのまま売却したり、土地として売却したりする方法もある。現況を踏まえて複数の選択肢を提示する。

Q. 五霞町の空き家バンクに登録した物件でも、不動産会社に相談してよいですか?

問題ない。空き家バンクでの成約を待ちながら、並行して不動産会社に相談し、選択肢を比較検討することも可能だ。

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