つくば市には、市の商工会が事務局を務める「パンの街つくば」という公式のまちづくり事業があります。加盟は14店舗(2026年8月時点)。農業・食品分野の国立研究機関まで巻き込んだ産学官連携の事業だという点が、研究学園都市らしいところです。

この記事では、その公式情報をもとに市内のパン屋をエリア別に整理します。住所・営業時間・定休日は2026年8月時点の掲載内容です。

「パンの街つくば」は、市をあげたまちづくり事業だった

つくば市でパン屋を探すと、必ずと言っていいほど「パンの街つくば」という言葉に行き当たります。誰かが言い出したキャッチフレーズではありません。正式な事業名は「パンの街つくばプロジェクト」。「MUSEUM CITY TSUKUBA つくばイメージアップ及び産学官連携推進事業」という市の取り組みの中に位置づけられており、事業主体はパンの街つくばプロジェクト推進協議会、事務局はつくば市商工会が務めています。

パン屋と国立研究機関と市が組んでいる

公式サイトが挙げている連携体制は、①市内のパン製造業者 ②(独)農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究所 ③つくば市――の3者です。パン屋の集まりに作物の研究機関が入っている自治体は、そう多くありません。理由は掲げられた3つのテーマに出ています。「おいしいまちづくり」「パンを愛するファンづくり」、そして「地産地消でパンづくり」=つくばで生産した小麦粉で焼く。小麦の産地としての顔と、研究機関の街としての顔が、そのままパンに乗っているわけです。

ちなみに公式のキャッチコピーは「パンダフルシティ」。「素敵なパン屋がいっぱいある街」を表現した造語だと説明されています。語呂合わせに見えて、実際に14店が市内の3方向へ散らばっています。

14回を数える「つくばのパンコンテスト」

プロジェクトの活動の柱が、加盟店が同じ種類のパンで腕を競う「つくばのパンコンテスト」です。公式サイトの店舗紹介には受賞歴が書かれており、たとえば谷田部のパンドラは、第5回の食パンの部、第6回のチョコパンの部、第14回のソーセージパンの部で1位を獲得。通算4度の第1位と紹介されています。

部門が「食パン」「チョコパン」「ソーセージパン」と具体的なのが面白いところで、街の人が普段買うパンでそのまま競っている形です。金田の蔵日和も、公式サイトで「つくばのパンコンテストで優勝したメープルメロンパン」を看板商品として挙げています。

つくば駅・研究学園駅周辺のパン屋(5店)

ここからは「パンの街つくば」公式サイトのエリア区分に沿って並べます。まずはTX沿線の中心部から。

つくば市のパン屋エリア別分布図 つくば駅周辺・谷田部茎崎・桜地区|ハウスドゥ つくば研究学園都市店
つくば市のパン屋エリア別分布(2026年8月時点・「パンの街つくば」公式サイトの区分にもとづく)
店名 所在地 営業時間/定休日 電話
HEART BREAD ANTIQUE つくば店 研究学園7-54-1 9:00〜20:00/無休 029-893-6262
クーロンヌ つくばカスミ 研究学園5-1-9 平日10:00〜21:00 029-855-5582
パン・ド・ヴレ 春日2-36-5 7:30〜17:00/月曜・隔週火曜 029-858-3227
ピーターパン 吾妻店 吾妻3-9-20 7:00〜19:00/無休 029-851-1122
ピジョンポスト 研究学園2-7-4 10:00〜17:00/日・月曜 029-858-0013

HEART BREAD ANTIQUE つくば店は、公式紹介文で「食べ放題のモーニングを毎日実施」とうたわれている店。クーロンヌ つくばカスミはイーアスつくば内にあり、「カスミの営業に基づきお休みする場合があります」と注記されています。パン・ド・ヴレは「お買い上げの方にコーヒー無料」、ピジョンポストは「できるだけ無添加なパンを作っています」が公式の紹介文で、駐車場・イートイン・アレルゲン表示・ドリンクメニューがそろい、子ども連れでも入りやすい構えです。

南部・谷田部/茎崎のパン屋(6店)

市域の南半分。旧谷田部町・旧茎崎町のエリアで、加盟14店のうち6店とここが最多です。

店名 所在地 営業時間/定休日 電話
david pain(ダヴィッド パン) 牧園7-11 7:30〜売切閉店/月・火曜(夏冬に各2週間ほどの休みあり) 029-871-1214
アンデルセンカフェつくば店 二の宮2-12-12 7:00〜18:00 029-855-7022
アンリエット 下横場340-2 10:00〜15:00(営業日は公式で要確認) 029-836-8867
クーロンヌ つくば 松野木152-40 6:30〜18:00(3〜12月)/月曜・第3火曜 029-860-2636
くすもとベーカリー 小野崎1665 水曜9:00〜17:30・土曜11:00〜17:30 029-852-8368
パンドラ 自由ケ丘974-9 7:00〜18:00(売切次第閉店)/月曜(祝日は営業) 029-876-5716

david painはフランスパンの店で、公式の紹介は「シンプルで美味しい」。天然酵母・国産小麦・地元素材を使い、ハード系からライ麦パンまで置いています。売り切れ次第閉店なので、午後遅くだと空振りすることがあります。

クーロンヌ つくばは、取手・守谷・龍ケ崎にも店を持つ地域チェーンのつくば店。クーロンヌの公式サイトによると、営業時間は3〜12月が6:30〜18:00、1〜2月の冬季は6:30〜17:00、定休は毎週月曜と第3火曜で、交通系ICも使えます(「パンの街つくば」側の掲載時間とは差があるため、ブランド公式の値を採りました)。

くすもとベーカリーは水曜と土曜のみの営業。国産小麦と天然酵母の店で、駐車場は4台と公式に記載があります。アンリエットは日本低糖質パン協会のアンテナショップで、低糖質パンや全粒粉100%のパンを扱う、少し珍しい立ち位置の店です。

東部・桜地区のパン屋(3店)

店名 所在地 営業時間/定休日 電話
パンの店 ふくろうや 花園3-9 10:30〜16:00(完売まで)/日・火・木・土曜が定休 029-852-0805
ピーターパン 並木店 並木3-26-20 7:00〜19:00/無休 029-852-0211
モルゲン 千現2-13-2 8:30〜17:30/木曜・第2日曜・最終水曜 029-852-5775

ふくろうやは公式の定休日欄が「日・火・木・土曜日」となっており、週のうち月・水・金しか開いていない計算になります。北海道産小麦と天然酵母を使い、生地に卵・バター・牛乳を使わないのが特徴。アレルギーの事情で探している方には貴重な選択肢です。並木・千現・花園はいずれも1970年代からの研究学園都市の住宅地で、パン屋も生活圏に溶け込んでいます。

加盟店以外にも――みどりの・金田の2店

「パンの街つくば」に名を連ねていない店にも、公式サイトを持つ店があります。

PICNIC BAKERY(みどりの)

つくば市みどりの2-38-9。公式サイトによると営業は9:00〜17:00、定休は月曜。「誰もが必ず好きなパンが見つかる」をコンセプトに、食パンや菓子パンを中心に50種類ほどを並べていると記載があります。みどりのはTXの駅を中心に住宅が増え続けているエリア(つくば市 みどりの・万博記念公園の住みやすさ)で、新しい住民が増えたところに新しいパン屋ができた形です。

蔵日和(金田)――国登録有形文化財の米蔵を改装

つくば市金田38-1。公式サイトによれば、この建物は明治初期に建てられた国登録有形文化財「沼尻家住宅米蔵」。約20年前に代表の広田栄治氏が約1500坪の敷地ごと借り上げ、「宿泊のないホテル」をコンセプトに、米蔵をベーカリーカフェ、古民家をイタリアンレストラン、納屋をわらび餅専門店へと改装したとのこと。TXつくば駅から車で約10分、1階がベーカリーとテラス席、2階が屋根裏を活かしたカフェです。営業は10:00〜17:00(ランチ11:00〜14:30)、定休は月・火曜、電話029-857-4118。

古い建物を壊さずに使い切った例として、つくば市内では際立った存在です。実家や古い家の扱いに悩んでいる方には、つくば市の実家・空き家・古民家の選択肢をまとめた記事もあわせてご覧ください。

出かける前に押さえたい3つの癖と、分布が語るつくばの成り立ち

一覧を作って気づいたことが3つあります。1つめ、早い店はとにかく早い。クーロンヌ つくばの6:30をはじめ、7:00台に開ける店が複数あります。2つめ、売り切れ閉店の店がある。david pain、パンドラ、ふくろうやは公式に「売切閉店」「完売まで」と明記しており、閉店時刻まで開いているとは限りません。3つめ、週に2〜3日しか開けない店がある。くすもとベーカリーは水曜と土曜、ふくろうやは月・水・金。目当てを決めて出かけるなら、曜日の確認が最優先です。

そして公式のエリア区分が「つくば駅・研究学園駅周辺」「南(谷田部・茎崎)」「東(桜)」の3つに分かれているのも、偶然ではありません。つくば市は複数の町村が合併してできた多核型の市で、中心が1つではないからです。TX沿線の研究学園・吾妻・春日は新しい商業と住宅の中心、谷田部・茎崎は敷地の広い旧市街、並木・千現・花園といった桜地区は研究学園都市の初期に整えられた住宅地。性格の違う3つの生活圏が並んでいるからこそ、それぞれの街に地元のパン屋が残っている――この分布は、街の履歴書のようなものです。買い物の環境全体についてはつくば市の買い物・生活利便ガイドにまとめています。

よくある質問

Q1. つくば市が「パンの街」と呼ばれるのはなぜですか?

つくば市商工会を事務局とする「パンの街つくばプロジェクト」が実施されているためです。市のイメージアップ及び産学官連携推進事業に位置づけられており、市内のパン製造業者・農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究所・つくば市の3者が連携しています。

Q2. 「パンの街つくば」の加盟店は何店舗ありますか?

公式サイトの店舗一覧では14店舗が紹介されています(2026年8月時点)。内訳はつくば駅・研究学園駅周辺が5店、南(谷田部・茎崎)が6店、東(桜)が3店です。

Q3. 朝早くから開いているパン屋はありますか?

クーロンヌ つくばが6:30、ピーターパン 吾妻店・並木店とアンデルセンカフェつくば店が7:00、david painとパン・ド・ヴレが7:30の開店です(各店公式および「パンの街つくば」公式サイトの掲載情報)。

Q4. イートインできるパン屋はありますか?

公式サイトで「イートイン有」と表示されているのは、david pain、HEART BREAD ANTIQUE つくば店、アンデルセンカフェつくば店、ピジョンポスト、ピーターパン 並木店、パンドラです。金田の蔵日和も2階がカフェになっています。

Q5. つくば駅の近くで買えるパン屋はどこですか?

吾妻3丁目のピーターパン 吾妻店、春日2丁目のパン・ド・ヴレが徒歩圏です。研究学園駅側にはHEART BREAD ANTIQUE つくば店、ピジョンポスト、イーアスつくば内のクーロンヌ つくばカスミがあります。

まとめ

つくばのパン屋は、観光地の名物というより生活の道具です。6:30に開く店、水曜と土曜だけ開ける店、明治の米蔵で焼く店――どれも、その場所に人が住んでいるから成り立っています。つくば市内で家を探すとき、あるいは住み替えや相続で家をどうするか考えるときにも、こうした店が近くにあるかどうかは、意外と暮らしの手ざわりを左右します。

ハウスドゥ 家・不動産買取専門店 つくば研究学園都市(株式会社トーマン/茨城県知事(1)第7579号)は、つくば市を中心に不動産の売却・買取のご相談をお受けしています。つくば市の不動産売却・買取はハウスドゥ つくば研究学園都市店へ。査定のご依頼だけでなく、「まだ売るか決めていない」段階のご相談も歓迎です。

※本記事の店舗情報は2026年8月時点で「パンの街つくば」公式サイト(事務局:つくば市商工会)および各店公式サイトに掲載されていた内容にもとづきます。営業時間・定休日は変更される場合がありますので、訪問前に各店へご確認ください。当店で撮影した店舗写真は使用していません。

つくば市の街の魅力をもっと知りたい方は、つくば市のラーメン店をエリア別にまとめた記事もあわせてご覧ください。

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