2005年3月、旧下館市・関城町・明野町・協和町の4市町が合併して誕生した筑西市。合併から20年が経ったいまも、市のハザードマップは「下館地区北部版」「下館地区南部版」「関城地区版」「明野地区版」「協和地区版」の5枚に分かれたままです。これは行政の縦割りが残っているのではなく、鬼怒川・小貝川・五行川・田川・桜川という複数の一級・二級河川が市域を貫き、地区ごとにリスクの中身が違うからです。この記事では、ハウスドゥ つくば研究学園都市が筑西市公式ホームページの一次情報をもとに、洪水・土砂災害・地震という3種類のハザードマップの読み方と、不動産の売却・購入・実家じまいを考える際に確認しておきたいポイントをまとめました。
- 筑西市のハザードマップが「5地区版」に分かれている理由
- 下館地区(北部・南部)|市街地と鬼怒川・五行川の関係
- 関城地区|五行川沿いの平坦な農村部
- 明野地区|桜川沿いと台地部の混在エリア
- 協和地区|大谷川流域と2025年更新の影響を受けたエリア
- 地区別ハザード早見表|5枚のマップをひと目で比較
- 土砂災害ハザードマップ|筑西市に27か所の警戒区域
- 地震ハザードマップ|揺れやすさマップと地域の危険度マップ
- マイ・タイムラインで「いつ、何をするか」を決めておく
- 筑西市木造住宅耐震改修等事業|旧耐震基準の住宅が対象
- 不動産売却でハザードマップの確認が義務化されている理由
- 筑西市の人口・世帯・土地利用の基礎データ
- 国勢調査で見る筑西市の人口推移
- 下館駅周辺の中心市街地と郊外エリアの二極化
- 筑西市の空き家と固定資産税|既存記事もあわせて確認
- まとめ|ハザードマップは「怖がる」ためでなく「備える」ための資料
- よくある質問(FAQ)
筑西市のハザードマップが「5地区版」に分かれている理由
筑西市洪水ハザードマップは、2025年3月に大きな更新がありました。従来の対象河川は鬼怒川・小貝川・大谷川(国管理)・五行川・田川・桜川の6河川でしたが、茨城県が管理する中小河川7河川(大谷川〈県管理〉・観音川・大川・糸繰川・高木川・内沼川・北台川)の洪水浸水想定区域図が新たに公表されたことを受け、これらも対象に加わりました。市はこの更新にあわせて「今まで洪水ハザードエリア対象外であった地域も、新たに対象となる可能性があります」と注意を呼びかけています。
出典:筑西市公式ホームページ「筑西市洪水ハザードマップを更新しました」(更新日2025年3月31日)
下館地区(北部・南部)|市街地と鬼怒川・五行川の関係
筑西市の中心市街地である下館地区は、ハザードマップが「北部版」「南部版」の2枚に分かれるほど市域が広く、人口・世帯が集中するエリアです。下館駅を挟んで北側は五行川・田川、南側は鬼怒川の浸水想定区域と関わりが深く、同じ下館地区内でも地形によってリスクの出方が異なります。不動産を検討する際は、番地単位でどちらのマップに該当するかを確認することが欠かせません。
関城地区|五行川沿いの平坦な農村部
関城地区は五行川流域に位置する平坦な地形が特徴です。市が公表する「関城地区ハザードマップ」では、河川氾濫時の浸水想定区域とあわせて、避難所・緊急指定避難場所の位置が示されています。田園地帯が広がる一方で、住宅が点在するエリアでは避難経路の確認が特に重要になります。
明野地区|桜川沿いと台地部の混在エリア
明野地区は桜川に近い低地部と、周辺よりやや高い台地部が混在する地形です。「明野地区ハザードマップ」では、桜川の浸水想定区域に加え、土砂災害のリスクが及ぶ範囲も一部含まれます。地区内でも標高差があるため、同じ明野地区でも立地によって注意すべき災害の種類が変わってきます。
協和地区|大谷川流域と2025年更新の影響を受けたエリア
協和地区は大谷川(国管理・県管理の両方が流れる)流域にあたり、2025年3月の更新で新たに対象区域が拡大した地域のひとつです。従来は洪水ハザードエリア外とされていた場所でも、県管理区間の浸水想定区域図が新たに公表されたことで、対象に含まれるようになったケースがあります。以前の情報のまま「うちは大丈夫」と判断せず、最新版のマップで再確認することをおすすめします。
地区別ハザード早見表|5枚のマップをひと目で比較
下の図解は、筑西市の5地区版ハザードマップの特徴を早見表にまとめたものです。どの地区がどの河川と関係が深いか、地形の特徴とあわせて確認できます。

土砂災害ハザードマップ|筑西市に27か所の警戒区域
筑西市には、茨城県が土砂災害防止法に基づいて指定した土砂災害警戒区域等が27か所あります。これは主に桜川流域の傾斜地(明野地区の一部など)に集中しており、市街地の下館地区中心部にはほとんど見られません。市公式サイトの土砂災害ハザードマップでは、地区別マップと啓発資料の両方が公開されています。台風や大雨が続いたあとは、突然のがけ崩れが起きる危険性が高まるため、気象情報に注意して早めの避難を心がけるよう市は呼びかけています。
出典:筑西市公式ホームページ「筑西市土砂災害ハザードマップ」
地震ハザードマップ|揺れやすさマップと地域の危険度マップ
筑西市は「全国どこでも起こりうる直下の地震(マグニチュード6.9)」を想定地震として、2種類の地震ハザードマップを公開しています。ひとつは震度分布を示す「筑西市揺れやすさマップ」、もうひとつは地震の揺れによって建物が全壊する割合を示す「筑西市地域の危険度マップ」です。いずれも地図面・情報面の2部構成になっており、自宅がどのエリアに該当するかを事前に確認できます。ただしこのマップの更新日は2011年6月と古く、その後の地盤調査データが反映されていない可能性がある点には留意が必要です。
出典:筑西市公式ホームページ「地震ハザードマップ」
マイ・タイムラインで「いつ、何をするか」を決めておく
筑西市はハザードマップとあわせて「マイ・タイムライン」の作成を推奨しています。マイ・タイムラインとは、水害に備えた住民一人ひとりの行動計画表で、住んでいる場所や家族構成に合わせて「いつ、何をするのか」をあらかじめ考えておくものです。ハザードマップで自宅周辺のリスクを把握したうえで、台風接近時の行動を家族で話し合っておくと、いざというときに落ち着いて動けます。
筑西市木造住宅耐震改修等事業|旧耐震基準の住宅が対象
筑西市では、昭和56年5月31日以前に建築された2階建て以下の木造住宅を対象に、耐震改修工事費用の一部を補助する「筑西市木造住宅耐震改修等事業」を実施しています。あわせて耐震診断士を無料で派遣する「木造住宅耐震診断士派遣事業」もあり、まず自宅の耐震性能を調べたいという方の入り口として利用されています。中古住宅の購入・売却を検討する際、建築年が昭和56年5月以前であれば、この制度の対象になるかどうかを確認しておくと安心です。制度の詳細・最新の補助額は年度によって変わるため、筑西市まちづくり課(0296-20-1181)への確認をおすすめします。
不動産売却でハザードマップの確認が義務化されている理由
2020年8月28日施行の宅地建物取引業法施行規則改正により、不動産取引の重要事項説明で水害ハザードマップの説明が義務化されました。売却を依頼した不動産会社は、対象物件が市のハザードマップ上でどの位置にあるかを買主に説明する義務を負います。つまり、洪水ハザードエリアに該当すること自体が売却の障害になるわけではなく、正しく説明されているかどうかが重要という考え方です。あわせて宅地建物取引業法34条の2第2項では、査定額を提示する際にその根拠を明示することも義務付けられています。根拠が曖昧な高額査定には注意が必要です。
筑西市の人口・世帯・土地利用の基礎データ
茨城県統計課「市町村のデータ(筑西市)」によると、筑西市の常住人口は95,898人、世帯数は40,266世帯(いずれも令和8年4月1日現在)です。面積は205.30平方キロメートル(令和8年1月1日現在)で、人口密度は1平方キロメートルあたり467.1人となっています。土地利用の内訳は農地55.5%・宅地16.0%・山林5.2%・その他23.3%(令和6年1月1日時点)で、市域の半分以上を農地が占める田園都市であることが分かります。年齢別人口割合(令和7年10月1日現在)は15歳未満10.0%・15〜64歳56.4%・65歳以上33.6%です。
出典:茨城県統計課「市町村のデータ(筑西市)」
国勢調査で見る筑西市の人口推移
総務省統計局の国勢調査によると、筑西市の人口は昭和60年の114,906人をピークに減少が続いており、平成17年(合併時期)には112,581人、令和2年には100,753人まで減少しています。約35年間で1万4千人以上減少した計算になり、空き家の増加や中心市街地の店舗撤退といった課題の背景にはこの人口動態があります。
下館駅周辺の中心市街地と郊外エリアの二極化
筑西市の不動産市場を考えるうえで見逃せないのが、下館駅を中心とした市街地と、関城・明野・協和の郊外エリアとの違いです。下館駅はJR水戸線・真岡鐵道が乗り入れる交通の要衝で、駅周辺は商業施設や住宅がまとまっていますが、郊外に行くほど農地に囲まれた広い敷地の住宅が中心になります。同じ筑西市内でも、駅近の利便性を重視する層と、広い土地・農地付き物件を求める層とでは、売却時にアピールすべきポイントが変わってきます。 筑西市の子育て環境・交通アクセスについては筑西市の住みやすさ|アクセス・子育て・地価【2026年】で詳しく解説しています。
筑西市エリア全体の売却相談窓口は筑西市の不動産売却・買取・査定ページでもご案内しています。
筑西市の空き家と固定資産税|既存記事もあわせて確認
筑西市内の空き家を「特定空家等」として市から勧告を受けると、翌年度から固定資産税の住宅用地特例が外れ、税額が実質的に増加します。この仕組みの詳しい解説は、当サイトの別記事「筑西市の空き家 固定資産税6倍はいつから?解体補助50万円」で扱っていますので、実家の空き家を所有している方はあわせてご覧ください。
まとめ|ハザードマップは「怖がる」ためでなく「備える」ための資料
筑西市のハザードマップが5地区版に分かれているのは、合併前の旧4市町それぞれで地形・河川との関係が異なるためです。
2025年3月の更新で対象河川が7河川追加され、以前は対象外だったエリアも新たに浸水想定区域に含まれるようになりました。
土砂災害警戒区域は市内27か所、主に桜川流域の傾斜地に分布しています。
地震ハザードマップは「揺れやすさ」と「建物全壊率」の2種類があり、更新は2011年と古いため参考情報として活用するのが実務的です。
不動産の売却では、ハザードマップ上の位置を正しく説明することが宅建業法上の義務であり、該当すること自体が売却の障害にはなりません。
ハウスドゥ つくば研究学園都市では、筑西市内の実家・空き家・戸建て・土地の売却について、無料査定でご相談を承っています。査定額の根拠も含めて分かりやすくご説明しますので、お気軽にお問い合わせください。
筑西市エリアでの売却実績・お客様の声は売却査定実績とお客様の声のページでご紹介しています。
筑西市の不動産売却・実家じまいは、ハウスドゥ つくば研究学園都市へお気軽にご相談ください。
電話:0120-565-072(通話無料)
LINEで相談:https://lin.ee/PlXpXSW
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よくある質問(FAQ)
Q1. 筑西市のハザードマップはどこで確認できますか?
筑西市公式ホームページの「防災・災害」ページから、洪水ハザードマップ(下館地区北部版・南部版・関城地区版・明野地区版・協和地区版の5枚)、土砂災害ハザードマップ、地震ハザードマップをそれぞれPDFでダウンロードできます。国土交通省の「わがまちハザードマップ」でも同様の情報を地図上で確認可能です。
Q2. 2025年の更新で自宅が新たにハザードエリアに入ることはありますか?
あります。2025年3月の更新では、茨城県管理の中小河川7河川(大谷川県管理区間・観音川・大川・糸繰川・高木川・内沼川・北台川)の浸水想定区域図が新たに公表され、これまで対象外だった地域も新たに含まれるようになりました。以前確認したことがある方も、最新版で再確認することをおすすめします。
Q3. 洪水ハザードエリアに入っている家は売れませんか?
ハザードエリアに該当すること自体が売却の障害になるわけではありません。宅建業法の重要事項説明でハザードマップ上の位置を正しく買主に説明することが義務付けられており、正確な情報開示があれば取引は成立します。当社では査定時にハザードマップの位置関係もあわせてご説明しています。
Q4. 筑西市の土砂災害警戒区域はどのあたりに多いですか?
市内27か所の土砂災害警戒区域等は、主に桜川流域の傾斜地(明野地区の一部など)に集中しており、下館地区の中心市街地にはほとんど見られません。詳細な位置は市公式サイトの地区別マップで確認できます。
Q5. 昭和56年以前に建てた実家の耐震性が心配です。何か制度はありますか?
筑西市には、旧耐震基準(昭和56年5月31日以前)の木造住宅を対象にした「木造住宅耐震改修等事業」と、無料で耐震診断士を派遣する「木造住宅耐震診断士派遣事業」があります。まず診断を受けてから改修や売却の判断をする方が多いです。制度の詳細は筑西市まちづくり課(0296-20-1181)にご確認ください。
Q6. マイ・タイムラインとは何ですか?作る必要がありますか?
マイ・タイムラインは、水害に備えて「いつ、何をするか」を住民一人ひとりが事前に決めておく行動計画表です。筑西市公式サイトから様式をダウンロードでき、ハザードマップで自宅周辺のリスクを確認したうえで作成することが推奨されています。義務ではありませんが、台風シーズン前に家族で話し合っておくと安心です。
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