「駅はどこですか」。かすみがうら市の物件をご案内すると、市外から来られた方はたいていこの一言から入ります。地図を広げても、市域の中にJRの駅はひとつもありません。ところが、実際に暮らしている方が毎日困り切っているかというと、そうでもない。鉄道・路線バス・予約制の乗合タクシー・そしてマイカーが、それぞれ別の役割を持って重なっているからです。
この記事では、ハウスドゥ つくば研究学園都市が、かすみがうら市公式ホームページの一次情報にあたって、かすみがうら市の交通アクセスを整理しました。通勤の現実的な所要時間、バスの本数と運賃、免許を返したあとの足の確保まで、住まいを買う前・売る前に知っておきたい実務の話にしぼります。なお掲載した数値は2026年8月時点で公表を確認できたもので、時刻や運賃は改定されることがあります。最新の情報はかすみがうら市公式ホームページと各運行事業者でご確認ください。
かすみがうら市の交通は「3つの層」に分けると見通しが良い
かすみがうら市の移動手段を一枚の路線図として眺めると、どうしても「駅がない」という一点だけが目に入ります。そこで当店では、お客様に説明するとき、次の3つの層に分けてお話ししています。層ごとに担い手も料金も違うので、分けて考えたほうが自分の生活に当てはめやすいのです。
第1層:市外の鉄道駅までどう出るか
東京方面や水戸方面へ出るときの主役はJR常磐線です。ただし乗車駅は市外にあるため、「駅までどう出るか」が第1層の課題になります。かすみがうら市公式ホームページの案内でも、市の中央にあるJR常磐線神立駅周辺が生活の結節点として紹介されています。
第2層:市内を貫く2本の路線バス
第2層は、市が関わる2本の路線バス「霞ヶ浦広域バス」と「千代田神立ライン」です。どちらも土浦市方面へ抜ける動線を持っており、JR土浦駅や土浦協同病院という広域の拠点につながっています。
第3層:自宅前から乗れる予約制の乗合タクシー
第3層が、かすみがうら市のデマンド型乗合タクシーです。バス停まで歩けない方や、バス路線から外れた集落にお住まいの方にとって、実質的にいちばん使われている足がこれです。自宅前から指定の乗降箇所まで運んでくれる仕組みで、後ほど詳しく触れます。

鉄道|市内に駅はなく、生活の玄関口はJR常磐線・神立駅
まず事実から確認します。かすみがうら市の市域内にJRの駅はありません。日常的にいちばん使われているのは、市の西の縁に接するJR常磐線の神立駅です。
神立駅の住所は土浦市。ただし市境はすぐそこ
神立駅の所在地は茨城県土浦市神立中央一丁目で、行政区域としては土浦市の駅です。一方で駅の敷地の一部はかすみがうら市側にかかっており、西口のバス停には関東鉄道の路線と千代田神立ラインが乗り入れています。かすみがうら市のデマンド型乗合タクシーも、市公式ホームページで神立駅西口を市外の指定乗降箇所のひとつとして明記しています。つまり住所の上では土浦市の駅でも、運用上はかすみがうら市の玄関口として機能している、というのが実態に近い理解です。
上野・東京方面の所要時間の目安
神立駅からJR常磐線・上野東京ラインで上野方面へ向かう場合、乗換案内サービスで検索すると、便によって概ね76分から93分程度と表示されます。朝の通勤時間帯でもこの幅からは大きく外れません。これは列車の種別や停車パターンで変わるため、あくまで目安としてお考えください。特急が停車するのは土浦駅・石岡駅で、神立駅は普通列車が中心の駅です。
北側の集落は高浜駅・石岡駅も選択肢
市の北側、旧霞ヶ浦地区の一部からは、石岡市側のJR高浜駅や石岡駅のほうが近いケースもあります。物件の場所によって「どの駅が最寄りか」が変わるのが、かすみがうら市の交通アクセスを一言で言い切れない理由です。ご自宅の住所単位で確認したい場合は、かすみがうら市の不動産売却・買取・査定ページからお気軽にご相談ください。
霞ヶ浦広域バス|玉造駅から土浦駅西口までを結ぶ幹線
かすみがうら市の路線バスで、いちばん広い範囲をカバーしているのが霞ヶ浦広域バスです。かすみがうら市公式ホームページ(2026年4月1日更新)によると、行方市の玉造駅を起点に、霞ヶ浦庁舎、霞ヶ浦コミュニティセンター(旧あじさい館)、土浦協同病院を経由し、JR土浦駅西口までを結んでいます。市の湖畔部を縦に貫き、鉄道の駅と総合病院という2つの拠点に一本でたどり着ける路線です。
1日5往復・片道約70分・運賃190〜770円
市公式の運行概要では、全日運行で1日5往復、片道の所要時間は約70分、運賃は現金・ICとも190円から770円(乗車区間に応じた額)とされています。1日5往復という本数は、都市部の感覚からすると決して多くありません。通勤で毎日使う前提というより、通院や買い物、通学の足として位置づけて考えるのが現実的です。なお令和8年4月1日から時刻変更と運賃改定が実施されており、以前の時刻表をお持ちの方は差し替えが必要です。
通学定期「スクールパス」と車内設備
市公式は、通常の通学定期券よりも割安な特別割引定期券「スクールパス」を案内しています。高校生のお子さんがいるご家庭で、進学先によっては家計に効いてくる制度です。車両は56人乗り(座席28席)のノンステップバスで、各座席にモバイル電源用のUSBコンセント、フリーWi-Fi、交通系ICカード(Suica・PASMOなど)に対応していると市公式に記載があります。地方路線バスとしては設備が整っているほうです。
千代田神立ライン|神立駅東口と土浦協同病院を結ぶ
もう1本が千代田神立ラインです。運行はご案内のとおり関鉄グリーンバス株式会社(石岡市行里川5-18)で、かすみがうら市公式ホームページ(2026年4月1日更新)に運行概要が掲載されています。全日運行で1日11往復、運賃は現金・ICとも190円から300円。定員31人(座席15席)のノンステップバスで、フリーWi-Fiと交通系ICカードに対応しています。市公式ではリアルタイムのバス位置情報も公開されています。
令和7年7月にルートが変わった
ここは見落とされやすい点です。千代田神立ラインは令和7年7月1日から、JR神立駅東口を出発して土浦市おおつ野を経由し、土浦協同病院までを往復する路線に変更されました。運行ルート・ダイヤ・運賃がまとめて変わっているため、数年前の情報を前提に「駅から自宅までバスがある」と考えていると、実際とずれることがあります。市公式は乗換え・乗継ぎの拠点としてJR神立駅と土浦協同病院を設定しており、鉄道と病院を結ぶ性格が強い路線になっています。
一般路線バスは2026年4月に見直しが入った
市が関わる2路線のほかに、関東鉄道株式会社の一般路線バスが市内を通っています。この一般路線については、2026年に入って2つの見直しが公表されました。住まいを探している方にも、すでにお住まいの方にも関係する話なので、事実だけ整理しておきます。
土浦柿岡線・石岡車庫線・土浦神立線のダイヤ改正
かすみがうら市公式ホームページ(2026年3月5日更新)は、関東鉄道が運行する土浦柿岡線・石岡車庫線・土浦神立線について、令和8年4月1日からダイヤ改正が行われたことを告知しています。柿岡車庫から上志筑・中貫を経て土浦一高前・土浦駅へ至る系統と、土浦駅から神立駅へ至る系統が対象です。
石岡・土浦線は区間廃止
あわせて、かすみがうら市公式ホームページ(2025年11月14日更新)は、関東鉄道の石岡・土浦線について令和8年4月から区間廃止が行われることを告知しています。バス路線は「あるかないか」だけでなく「いつまであるか」も含めて見ておく必要がある、ということを示す実例です。中古住宅の購入を検討していて最寄りのバス停を頼りにする場合は、契約前に現行の時刻表と系統をご自身で確認されることを強くおすすめします。
デマンド型乗合タクシー|自宅前から乗れる予約制の足
かすみがうら市の交通を語るうえで、いちばん実生活に近いのがデマンド型乗合タクシーです。かすみがうら市公式ホームページ(2026年7月14日更新)によると、希望の時間帯を予約して、ほかの予約者と乗り合わせながら自宅前から指定乗降箇所まで移動できる公共交通で、千代田地区と霞ヶ浦地区に分かれて運行しています。区域の境界はJR常磐線です。
運行は平日のみ・1乗車300円の回数券制
運行日は月曜日から金曜日で、土曜・日曜・祝日、8月13日から15日、12月29日から1月3日は運休です。運行時刻は9時便から17時便までの8便(霞ヶ浦地区の1台のみ、霞ヶ浦コミュニティセンターからの乗車に限り18時便あり)。運賃は1乗車300円、未就学児は無料で、支払いは300円券10枚綴り3,000円の回数乗車券で行います。利用には事前の利用者登録(無料)が必要で、予約は予約センター(電話029-897-2330、受付8時30分から17時)またはインターネット予約サイトで受け付けています。利用希望日の3営業日前から受け付け、電話なら利用の1時間前まで、ただし9時便は前日までの予約が必要です。
常磐線をまたぐときは神立駅西口で乗り継ぎ
制度の要になるのがここです。市公式によると、常磐線をまたいで移動する場合は原則として神立駅西口での乗り継ぎとなり、2乗車分の予約と運賃がかかります。ただし千代田庁舎・中央庁舎・千代田ショッピングモール・神立病院・霞ヶ浦庁舎・霞ヶ浦コミュニティセンター・かすみがうらウエルネスプラザ・土浦協同病院へ向かう場合は、乗り継ぎ不要の直通運行と案内されています。住まいを選ぶとき、線路のどちら側かで日々の移動コストが変わってくる、という具体的な話です。
市外にも指定乗降箇所がある
基本は市内移動のための制度ですが、市公式のよくある質問では、土浦市の中貫バス停・神立病院・神立駅西口、行方市のベイシア玉造店が指定乗降箇所になっていると明記されています。さらに令和7年7月1日からは区域外乗降箇所として土浦協同病院が追加され、本格運行が始まりました。地域最大級の病院へ自宅前から向かえるようになった意味は小さくありません。なお区域外乗降箇所を使う場合は2乗車分の運賃になります。
車|常磐道 千代田石岡ICと国道6号が生活の背骨
ここまで公共交通を見てきましたが、かすみがうら市の日常はやはり車が中心です。かすみがうら市公式ホームページの交通アクセス案内では、市の位置を「都心から約70km、県都水戸市へ約30km、筑波研究学園都市や茨城空港へ約10km」と説明し、幹線交通網として常磐自動車道(千代田石岡IC)、国道6号、JR常磐線が市を縦断すると記しています。千代田石岡ICは名称に石岡が入っていますが、所在地はかすみがうら市です。高速道路の入口が自分の市の中にある、というのは通勤にも物流にも効く条件です。実際、市は企業誘致の材料としてこの立地を前面に出しています。つくば方面へ約10分台で出られる立地を評価して、つくば市の職場に通いながらかすみがうら市に住宅を構える方も少なくありません。周辺市の交通事情とあわせて比べたい方は、土浦市の交通アクセスや石岡市の交通アクセスの記事もご覧ください。
免許を返したあとの移動手段は用意されている
車が前提の地域でいちばん心配されるのが、運転をやめたあとの生活です。かすみがうら市には、この局面を支える制度が2つあります。実家の今後を考えるご家族からも、よくご質問をいただく部分です。
運転免許証自主返納支援(乗合タクシー回数券21,000円分)
かすみがうら市公式ホームページ(2025年9月22日更新)によると、市地域公共交通会議は、65歳以上の市民で運転免許証を自主返納してから6か月以内の方を対象に、かすみがうら市乗合タクシーの回数券21,000円分を進呈しています。進呈は1人1回限りで、申請には「申請による運転免許の取消通知書」の写しが必要と案内されています。満64歳でも、有効期限が満了する日の直前の誕生日の1か月前から前日までに返納した方は対象になる、という細かな運用も市公式に記載があります。
タクシー利用料金助成券(年間最大52枚)
もうひとつがタクシー利用料金助成事業です。かすみがうら市公式ホームページ(2026年6月22日更新)によると、市内に住所があり、60歳以上で運転免許を持たない方、身体障害者手帳1級・2級の方、療育手帳A以上の方、精神障害者手帳1級・2級の方が対象で、助成券は1人あたり年間52枚(交付決定月に応じて枚数が変わり、4月決定なら52枚、3月決定なら5枚)。1枚あたりの助成限度額は普通車900円、大型車930円、特定大型車1,070円で、実際の運賃と比べて低いほうの額が助成されます。ただし要支援1・2または要介護1から5に判定された方、入院・入所中の方、世帯に市税等の滞納がある方などは対象外とされています。申請は年度単位で、毎年度の手続きが必要です。
交通条件は、かすみがうら市の住まいの評価にどう効くか
不動産の現場から見ると、かすみがうら市の交通条件は価格に「一律には」効きません。効き方が地区ごとに違うのです。国土交通省の地価公示をもとにした2026年の集計(tochidai.info)では、かすみがうら市の平均は19,509円/m2、坪あたり約64,492円が目安とされています。ところが地区別に見ると、神立駅に近い稲吉が35,300円/m2(前年比プラス1.44%)である一方、市の北側の中志筑は6,100円/m2(同マイナス0.33%)と、5倍以上の開きがあります。この差を生んでいる最大の要因のひとつが、まさに「駅までの距離」と「バス路線の有無」です。
つまり、かすみがうら市の物件を評価するときは、市の平均値をそのまま当てはめると実勢から外れます。神立駅まで歩ける下稲吉・稲吉エリアと、車が前提の湖畔部とでは、買い手の層そのものが違うからです。前者は通勤者やファミリー、後者は広い敷地や畑を求める方、地元でお住まいを探す方が中心になります。同じ市内でも売り方が変わる、というのはそういう意味です。市全体の暮らしぶりを俯瞰したい方はかすみがうら市の暮らしガイドもあわせてご覧ください。
移動の便から逆算する住み替え・売却の考え方
ご相談を受けていて感じるのは、交通の話は「買うとき」よりも「売るとき」「実家をどうするか考えるとき」に効いてくる、ということです。親御さんが運転をやめた時点で、駅から遠い家は住み続けるハードルが一段上がります。そのタイミングで初めて売却を考え始める方が多いのですが、空き家になってから年数が経つほど、建物の傷みも管理の手間も増えていきます。
逆に言えば、免許返納支援やタクシー助成、デマンド型乗合タクシーといった制度を組み合わせれば、もう数年は今の家で暮らせる、という結論になることもあります。売る・貸す・住み続けるのどれが正解かは、ご家族の状況と物件の場所しだいです。実家の扱いを整理したい方はかすみがうら市の実家・空き家 5つの選択肢で全体像をつかんでから、個別のご相談にお進みいただくとスムーズです。当店がこれまでにお手伝いした売却の実例は取引実績ページでご覧いただけます。
かすみがうら市の交通アクセスに関するよくある質問
Q. かすみがうら市に鉄道の駅はありますか?
A. 市域の中にJRの駅はありません。日常的に使われるのは市の西側に接するJR常磐線・神立駅で、所在地は土浦市神立中央一丁目です。市の北側では石岡市側の高浜駅・石岡駅を利用する方もいます。
Q. 神立駅から上野駅までどのくらいかかりますか?
A. JR常磐線・上野東京ラインを使い、乗換案内サービスでは便により概ね76分から93分程度と表示されます。列車の種別や時間帯で変わるため目安としてお考えください。特急が停車するのは土浦駅・石岡駅で、神立駅は普通列車が中心です。
Q. かすみがうら市の路線バスは何本ありますか?
A. 市が関わる路線は霞ヶ浦広域バス(玉造駅〜土浦駅西口、全日1日5往復、片道約70分、190〜770円)と千代田神立ライン(神立駅東口〜土浦協同病院、全日1日11往復、190〜300円)の2本です。このほか関東鉄道の一般路線バスが市内を通っていますが、令和8年4月にダイヤ改正と一部区間の廃止が行われています(いずれもかすみがうら市公式ホームページ)。
Q. デマンド型乗合タクシーはいくらで使えますか?
A. 1乗車300円(未就学児無料)で、300円券10枚綴り3,000円の回数乗車券で支払います。運行は月曜から金曜の9時便から17時便まで、事前の利用者登録と予約が必要です。区域外の乗降箇所を利用する場合は2乗車分の運賃になります(かすみがうら市公式ホームページ)。
Q. 運転免許を返納したあとの移動支援はありますか?
A. 65歳以上で自主返納から6か月以内の方には、市乗合タクシーの回数券21,000円分が1人1回進呈されます。また60歳以上で運転免許を持たない方などを対象に、タクシー利用助成券が年間最大52枚交付され、1枚あたり普通車900円を上限に助成されます(いずれもかすみがうら市公式ホームページ)。
Q. 交通の便は物件の価格にどのくらい影響しますか?
A. 地区差として表れます。2026年の地価公示をもとにした集計では、市平均が19,509円/m2であるのに対し、神立駅に近い稲吉は35,300円/m2、市北部の中志筑は6,100円/m2と5倍以上の開きがあります。市の平均値をそのまま当てはめず、駅までの距離とバス路線の有無を含めて個別に見る必要があります。
まとめ
かすみがうら市に駅はありません。けれども、神立駅という玄関口、2本の路線バス、平日に走る予約制の乗合タクシー、そして常磐道千代田石岡ICと国道6号という背骨が、それぞれの役割で移動を支えています。大事なのは、この組み合わせが地区ごとに違うということです。線路のどちら側か、バス停まで歩けるか、駅まで何分か。その差が、暮らしやすさにも、いざ売るときの価格にも表れます。
ハウスドゥ つくば研究学園都市は、かすみがうら市を含む県南・県西エリアで、売却・買取・査定のご相談をお受けしています。「この場所は将来売れるのか」「今の家に住み続けられるか」といった、答えの出しにくいご相談こそお気軽にどうぞ。査定額をお出しする際は、その根拠となる取引事例や周辺の状況もあわせてご説明します。
かすみがうら市の不動産のご相談は、ハウスドゥ つくば研究学園都市へ
駅から遠い家、農地が付いた実家、相続で引き継いだ空き家。かすみがうら市の物件は、立地条件で売り方が大きく変わります。査定は無料、その場でのご契約は一切求めません。まずは現状をお聞かせください。
無料相談フォーム
この記事に関するご相談はこちらから。秘密厳守で対応いたします。



