結論:住宅ローン特約(融資特約)は、買主が住宅ローンの審査に通らなかったときに、買主が売買契約を解除できる特約です。つくば市で家や土地を売る売主にとっては、契約を結んだあとでも、承認期日(融資の結果が出る期限)と解除期日を過ぎるまでは売却が確定しない、という点が大切です。契約書に書かれた期日と、白紙になったときのお金の扱いを、契約前に必ず確認してください。この記事では、ローン特約の仕組み、契約が白紙になる流れ、売主が確認したい点をまとめます。
住宅ローン特約(融資特約)とは
買主が住宅ローンなどの融資を使って購入する場合に、売買契約へ付ける特約です。国土交通省の「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」には、代金のローンが成立しない場合に購入者へ売買契約の解除権が留保されている例が多いと説明されています。契約書では「融資利用の特約」「ローン特約」などの名前で書かれることがあり、呼び方は書類によって異なります。
売主から見ると、売買契約を結んだ時点では、買主のローン審査が終わっていないことがあります。特約が付いている間は、融資が受けられなければ契約が白紙になる可能性があります。
契約が白紙になるまでの流れ
一般的な流れは次のとおりです。買主が契約後に金融機関へ本審査を申し込み、承認期日までに結果が出ます。承認が出れば契約は続行し、決済・引渡しへ進みます。融資が受けられなければ、解除期日までに買主が解除し、契約は白紙になります。

期日の名称や日付、解除の方法は契約書ごとに違います。この図は流れの目安として使い、実際の内容は契約書で確認してください。
売主が契約前に確認したい期日と条件
ローン特約つきの契約では、次の点を契約書と重要事項説明書で確認しておくと、あとで困りにくくなります。
- 融資の内容:買主が申し込む融資の種類・金額・金融機関がどう書かれているか
- 承認期日:融資の結果が出るまでの期限はいつか
- 解除期日:融資が受けられないときに、買主が解除できる期限はいつか
- 解除の方法:書面で通知するのかなど、解除の手続きの決まり
- 白紙になったときの金銭の扱い:手付金などがどう扱われるか
- 引渡し・決済の予定日:融資の結果が出る時期と、引渡しの時期がずれていないか
宅地建物取引業法第35条第1項第12号では、宅地建物取引業者は、代金に関する金銭の貸借のあっせんの内容と、そのあっせんに係る金銭の貸借が成立しないときの措置を、契約が成立するまでの間に、宅地建物取引士が書面を交付して説明しなければならないと定めています。ローン特約の内容は、契約前の重要事項説明でも説明を受ける項目です。
承認期日に間に合わないときの考え方
金融機関の審査が遅れて、承認期日までに結果が出ないことがあります。そのときは、売主と買主が合意して期日を延ばし、書面に残す方法がとられるのが一般的です。合意がないまま期日が過ぎたときの扱いは、契約書の条項によって異なります。
- 結果が遅れていることが分かったら、早めに仲介の不動産会社へ伝える
- 期日の延長に応じるかどうかは、自分の次の住まいの購入や引渡し時期への影響を見て判断する
- 延長するときは、新しい期日を口頭だけで済ませず、書面にしてもらう
ローン特約で契約が白紙になったときの手付金と仲介手数料
手付金など、白紙解除になったときのお金の扱いは、契約書の特約条項に書かれているのが一般的ですが、内容は契約ごとに異なります。契約前に、白紙になったらどうなるかを確認しておきましょう。
仲介手数料については、国土交通省の資料に、標準媒介契約約款の運用として、ローンの不成立が確定し、それを理由に依頼者が売買契約を解除したときは、宅地建物取引業者は受領した約定報酬額を返還しなくてはならないという記載があります。ご自身の媒介契約書にどう書かれているかも、あわせて確認してください。
売主が気をつけたいポイント
買主のローン審査の進み具合を確認する
契約前に、買主の事前審査の状況や、自己資金と借入の割合を不動産会社に確認してもらいます。審査が進んでいる買主ほど、白紙になる可能性を見通しやすくなります。
次の住まいの購入や引越しの予定に影響が出る
売却代金を新居の購入資金にする予定のときは、契約が白紙になると資金計画が崩れます。承認期日が過ぎるまで、新居の契約や引越しの手配を確定させない、という進め方もあります。住み替えの注意点はマンション住み替えで失敗しない方法もご覧ください。
白紙になったら売却活動を再開する
契約が白紙になると、売却活動は最初からやり直しになります。不動産会社と相談し、募集条件の見直しや、買主を探し直す期間の目安を確認しておくと落ち着いて動けます。
ローンの審査に左右されにくい売り方もある
買主が現金で購入する場合は、ローン特約が付かないのが一般的です。また、不動産会社が直接買い取る「買取」では、買主が融資を受ける前提ではない進め方になることがあります。ただし、買取は仲介より価格が下がることもあるため、売却の目的や時期とあわせて比べることが大切です。売却後のトラブル全般は不動産売却でよくあるトラブルと防ぎ方で、契約後の解除の考え方は不動産のクーリングオフとはで整理しています。決済当日の流れは不動産決済とはをご覧ください。
つくば市でローン特約の契約に不安があるとき
ハウスドゥ つくば研究学園都市店では、売却の流れや契約書の確認についてのご相談を受け付けています。買主のローン審査のことや、期日・白紙になったときの扱いが分からない、という段階でもお気軽にご相談ください。
お電話:0120-565-072 / 査定・ご相談フォームはこちら
よくある質問
Q1. 住宅ローン特約(融資特約)とは何ですか?
買主が住宅ローンなどの融資を利用して不動産を買う場合に、売買契約へ付ける特約です。融資が受けられなかったときに買主が契約を解除できる内容が多く、国土交通省の資料でも、ローン不成立の場合に購入者へ解除権を留保している例が多いと説明されています。実際の内容は契約書ごとに異なります。
Q2. 承認期日までにローンの結果が出ないとどうなりますか?
期日の扱いは契約書の定めによります。結果が遅れそうなときは、売主と買主が話し合って期日を延ばす合意をし、書面に残すのが一般的です。合意がないまま期日が過ぎたときの扱いは契約書の条項で確認し、早めに仲介の不動産会社へ相談してください。
Q3. ローン特約で契約が白紙になったとき、手付金はどうなりますか?
手付金などの扱いは契約書の特約条項に書かれているのが一般的ですが、内容は契約ごとに異なります。売買契約を結ぶ前に、白紙解除になったときの金銭の扱いを契約書と重要事項説明書で確認してください。
Q4. ローン不成立で契約が解除されると、仲介手数料はどうなりますか?
国土交通省の「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」には、標準媒介契約約款の運用として、ローンの不成立が確定し、それを理由に依頼者が売買契約を解除したときは、宅地建物取引業者は受領した約定報酬額を返還しなくてはならないと書かれています。自分の契約に当てはまるかは、媒介契約書で確認してください。
Q5. 売主からローン特約をなくしてもらうことはできますか?
買主が住宅ローンを使う場合は特約が付くのが一般的ですが、内容や期日は売主と買主の話し合いで決まります。期日を短めに設定できるかなどは買主の事情にもよるため、不動産会社を通じて相談してください。
この記事の根拠
- e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」第35条第1項第12号
- 国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」(令和8年4月1日施行版)第34条の2関係(標準媒介契約約款の運用について)https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001881261.pdf
※この記事は一般的な説明です。ローン特約の内容・期日・金銭の扱いは契約書ごとに異なります。契約前に、契約書・重要事項説明書をご確認のうえ、不動産会社や専門家へご相談ください。
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