つくば市の南東の端、牛久市と背中合わせに広がる「高見原」。研究学園都市の中心部からは離れていますが、JR常磐線・牛久駅や首都圏中央連絡自動車道(圏央道)つくば牛久ICに近く、東京への通勤圏として早くから宅地開発が進んだ住宅地です。つくば市が2020年(令和2年)にまとめた「高見原市街地カルテ」という公式資料には、この地域だけの人口動態・空き家率・地価まで細かく記録されています。今回はこの一次資料をもとに、高見原で暮らす魅力と、将来家を売る・貸すときに知っておきたい情報をあわせて解説します。
高見原ってどんなエリア?
高見原は高見原一丁目から五丁目までで構成される地域で、郵便番号は300-1252。もともとは「高崎」の一部でしたが、1982年(昭和57年)11月1日の住居表示実施にあわせて現在の町名になりました。つくば市の都市計画上は「高見原市街地」という一つのまとまりとして扱われており、市が「周辺市街地」8地区(北条・小田・大曽根・吉沼・上郷・谷田部・栄・高見原)の一つに位置づけています。
県道つくば野田線(旧・谷田部牛久線)が地区の中央を通り、東側には国道6号が走ります。東は牛久市田宮町・田宮、西は同市天宝喜・高崎、北も高崎に接しており、生活圏としては「つくば市中心部」よりも「牛久市」との結びつきが強いのが最大の特徴です。
東京のベッドタウンとして発展した歴史
高見原は研究学園都市の周辺開発地区として宅地化が進み、東京へ通勤する世帯の受け皿として発展してきました。つくば市の資料でも「東京のベッドタウンとしての開発が行われ、現在も居住人口は増加傾向にある」と説明されており、さまざまな職業・技能を持つ多様な住民が暮らす地域資源の豊かさが特徴として挙げられています。
竜巻被害のなかった安定した住宅需要
つくば市の「周辺市街地カルテ」比較資料では、平成20〜25年の新築件数と世帯数増減を8地区で比べており、高見原は「世帯数の増加と新築数がほぼ同数」というグループに分類され、その中でも増加量が大きく新築の住宅需要が大きい地区とされています。同資料は2012年(平成24年)5月の竜巻で大きな被害を受けた北条地区(居宅239件が全壊・大規模半壊・半壊)にも触れていますが、高見原はそうした大規模災害の記録がなく、比較的安定した住宅地として推移してきたことがうかがえます。
牛久市との生活圏のつながり
つくば市が実施した「お住まいの地域とこれからのまちづくりに関するアンケート」によると、高見原を含む茎崎地区の住民が医療機関・食料品の買い物・生活用品の買い物・スポーツレクリエーションのいずれの目的でも、最も多く利用する行き先は「牛久市」でした。医療機関では35%、食料品の買い物では37%、生活用品の買い物では36%が牛久市を挙げており、いずれも上位2カ所(牛久市+地区内拠点の高見原)で47〜56%を占めています。一方で「研究学園駅周辺」の利用は4分野ともほぼ確認されず、高見原の生活圏がつくば市中心部よりも牛久市寄りであることが数字にも表れています。
この「生活圏は牛久市、住所はつくば市」という位置づけは、家探しの際に見落とされがちなポイントです。つくば市の各種子育て支援・教育制度を使いながら、日々の買い物や通院は牛久市側で完結できる、という二重のメリットを持つエリアと言えます。
交通アクセス
つくバス・南部シャトル
つくば市のコミュニティバス「つくバス」の南部シャトルが地区内を運行し、「高見原中央」など複数の停留所があります。市の資料では、つくば駅からバスでの所要時間は約35分(南部シャトル・高見原中央)とされています。また路線バスや、予約制乗合交通「つくタク」も利用できます。
鉄道・高速道路
市内の最寄駅はつくばエクスプレス(TX)みどりの駅で、高見原からは約8.5km。一方でJR常磐線・牛久駅も生活圏として身近な存在で、高見原一丁目の一部は牛久駅から1km圏内に入ります。車の場合、最寄インターチェンジは首都圏中央連絡自動車道(圏央道)のつくば牛久ICで約3.5km、市内の最寄駅から車で約20分という位置関係です。地区周辺を通る国道6号・国道408号の交通量はそれぞれ24時間で20,480台・23,237台(平成27年道路交通センサス)と多く、幹線道路へのアクセスの良さもうかがえます。
教育環境
つくば市の通学区域資料(市街地カルテの現況図)では、高見原地区は「茎崎第一小学校区」「高崎中学校区」に含まれています。私立成蹊幼稚園(幼稚園型)も地区内にあり、未就学から義務教育までの教育施設が身近にそろっています。実際の学区は住所の丁目・番地単位で細かく定められているため、購入・売却を検討する際は、つくば市教育局学務課(通学区域一覧ページ)で最新の指定校を必ず確認することをおすすめします。
買い物・生活利便施設
高見原市街地カルテの施設マップには、マツモトキヨシつくば高見原店・ヤックスドラッグつくば高見原店・ミニストップ茎崎高見原店・大型コインランドリー「デポ高見原店」・農産物直売所「なの花」・JA農産物加工所など、日常の買い物に困らない店舗が数多く掲載されています。市の分析でも「徒歩圏(800m)内の商業施設カバー率は100%」とされ、地域内に立地する商業施設だけで日常の買い物需要をほぼ満たせる水準にあることが示されています。
建物用途の分析では、高見原は住居系と商業系をあわせた割合が8つの周辺市街地の中で最も高い93.8%、うち商業系だけでも11.8%と、住宅地でありながら生活利便施設が集積した「商・住系」の市街地に分類されています。
医療・福祉施設
地区内にはつくばハートクリニック・つくば眼科山田医院・筑波胃腸病院・いんなみ歯科医院・あす薬局筑波店などの医療機関が立地し、隣接する牛久市側にも茎崎アオイ病院・牛久愛和病院があります。市の分析では医療施設の徒歩圏カバー率は53%(市街地面積比)とされており、地区内だけでなく牛久市側の医療機関も含めた広域での通院が実態に近いといえます。一方で子育て施設・福祉施設は市街地内の立地が少なく、隣接エリアの施設利用が前提となっている点は、子育て世帯が住まい選びをする際に押さえておきたいポイントです。
自然・レジャー
高見原4丁目には「天宝喜(あまぼうき)」と呼ばれる緑地が残り、野鳥などが生息する自然環境が保たれています。近隣には茨城百景の一つ「牛久沼」もあり、沼の中央に突き出た泊崎大師堂の高台から望む景色は「つくばの景観100(水辺)」にも選ばれています。高崎自然の森公園(芝桜)や高見原ソフトボール場、高崎サッカー場といったレクリエーション施設も周辺にそろい、都市部に近いながら自然を身近に感じられる環境です。
地域コミュニティの活動
高見原では2019年度から「(仮称)高見原ふれあい会」の設立に向けた発起人会の活動が続いています。高見原5丁目会館近くの空き家を活用したコミュニティスペース「コミュニティハウス”和”」では、子どもと高齢者が食べられる野草を集めて調理する「野草を食べる会」や、芋煮会・ひな祭りなど年4回の活動を実施(利用料1回100円、月間平均利用者70〜80人程度)。町丁名にとらわれない交流拠点づくりや、地域全体で行う祭りの復活など、住民主体のまちづくりが進められています。空き店舗の活用やシルバー人材による空き地・空き家の維持管理も、勉強会で挙がったアイデアとして記録されています。
人口・世帯数の推移
つくば市「高見原市街地カルテ」によると、高見原地区(1〜5丁目)の人口・世帯数は以下のように推移しています(数値は市の公表資料に基づく目安で、最新の状況は変動している可能性があります)。
| 年次 | 人口 | 世帯数 |
|---|---|---|
| 平成15年 | 4,561人 | 1,688世帯 |
| 平成20年 | 4,702人 | 1,906世帯 |
| 平成25年 | 4,881人 | 2,014世帯 |
| 令和2年(2020年)10月 | 4,956人 | 2,324世帯 |
人口はゆるやかな増加基調が続く一方、世帯数の伸びの方が大きいため、1世帯あたりの人数は減少傾向にあります。年齢階層別では、平成15年から令和2年にかけて年少人口(642人→576人)・生産年齢人口(3,380人→2,999人)が減る一方、高齢人口は539人から1,381人へと約2.6倍に増えており、つくば市全体の傾向と同様に高見原でも高齢化が進んでいることが読み取れます。
空き家率・住宅事情
平成28年度時点の市の調査では、高見原地区の戸建て住宅世帯数は1,425世帯、空き家数は62件、空き家率は4.4%とされています。全国平均の空き家率(総務省「住宅・土地統計調査」でおおむね13%台)と比べると低い水準ですが、今後は先述のとおり高齢化の進行にともない、相続や住み替えによる空き家予備軍が増えていく可能性があります。土地利用の分析では、対象市街地面積のうち「空地」が2.5%、「駐車場」が1.2%、合計約3.7%を占めており、面積の大きな空地・駐車場が点在していることから、今後の土地活用の余地がある地域と市も分析しています。
地価の状況
高見原地区内には公示地価の標準地が1カ所(住宅地)あり、2018年(平成30年)時点で28,500円/m²、都道府県地価調査の基準地も1カ所あり29,600円/m²と記録されています(つくば市公表資料による目安)。同資料では「いずれも1992年以降、下落傾向にある」とされ、当時のつくば市平均基準地価76,872円/m²と比べても低い水準でした。参考として、つくば市全体の2026年(令和8年)公示地価平均は91,325円/m²(坪単価約30.2万円、前年比+5.6%)と上昇基調が続いており、研究学園駅周辺などの人気エリアが押し上げている面があります。高見原のような周辺住宅地は、地価の動き方が中心部と異なる可能性があるため、実際の売却相場は個別の査定で確認することをおすすめします。

家を売る・持ち続けるときに知っておきたいこと
高見原のように「人口・世帯数は増えているが高齢化も進む」エリアでは、相続をきっかけに実家をどうするか検討するケースが今後増えていくと考えられます。空き家率は現時点で4.4%と低めですが、生産年齢人口の減少と高齢人口の増加という構造は、放置すれば将来の空き家予備軍につながります。売却・賃貸・空き家バンク登録・古民家活用など選択肢を早めに整理しておくことで、資産価値を落とさずに次の一手を選べます。
また、宅地建物取引業法34条の2第2項では、不動産会社が売買の媒介契約を結ぶ際、査定価格についてその根拠を明示する義務が定められています。「なぜその金額なのか」を口頭・書面で説明できない査定は、法律上も不十分といえます。高見原のように商業施設カバー率が高く生活利便性に優れる一方、地価は市平均より低めというエリア特性を踏まえた、根拠のある査定を受けることが大切です。ハウスドゥ つくば研究学園都市では、こうした地域データを踏まえた無料査定を行っています。
つくば市内には高見原のほかにも、谷田部エリアや松代・東光台など特徴の異なる住宅地が点在しています。エリアごとの住みやすさや売却相場が気になる方は、ハウスドゥ つくば研究学園都市のトップページもあわせてご覧ください。実際の売却・買取実績は売却査定実績とお客様の声でご紹介しています。
よくある質問
Q. 高見原はつくば市の中心部から遠いですか?
A. 研究学園駅や万博記念公園駅などTX沿線の中心部からは離れていますが、JR常磐線牛久駅や圏央道つくば牛久ICに近く、東京方面への通勤には便利な立地です。市のアンケートでも住民の生活圏は牛久市寄りであることが確認されています。
Q. 高見原の学区はどこですか?
A. つくば市の資料では、高見原地区は茎崎第一小学校区・高崎中学校区に含まれるとされています。ただし学区は住所の丁目・番地単位で細かく決まっているため、購入・転入前につくば市教育局学務課の通学区域一覧で最新情報を確認することをおすすめします。
Q. 高見原の空き家率はどのくらいですか?
A. つくば市の平成28年度調査では、戸建て住宅世帯数1,425世帯に対し空き家62件、空き家率4.4%とされています。全国平均より低い水準ですが、高齢化の進行にともない今後増加する可能性があります。
Q. 高見原の地価は今どうなっていますか?
A. 地区内の標準地は2018年時点で28,500円/m²、都道府県基準地は29,600円/m²と、いずれも1992年以降下落傾向にあるとつくば市の資料で示されています。一方でつくば市全体の2026年公示地価平均は91,325円/m²と上昇基調にあり、エリアによって動きが異なります。実際の売却相場は個別査定でのご確認をおすすめします。
Q. 高見原から牛久駅まではどのくらいの距離ですか?
A. 高見原1丁目の一部はJR常磐線牛久駅から1km圏内に入る立地です。地区全体としても牛久市中心市街地に近接しており、日常の買い物・通院は牛久市側を利用する住民が多い傾向にあります。
Q. 高見原で不動産を売却する場合、どこに相談すればよいですか?
A. ハウスドゥ つくば研究学園都市では、高見原を含むつくば市南部エリアの売却・買取相談を承っています。宅建業法に基づく根拠のある査定と、地域の生活圏特性を踏まえたご提案が可能です。電話・LINE・オンラインフォームからお気軽にご相談ください。
まとめ
高見原は、つくば市に住所を置きながら牛久市の生活圏を日常的に利用できる、二つの街のいいとこ取りができるベッドタウンです。徒歩圏の商業施設カバー率100%という買い物の便利さ、圏央道つくば牛久ICへの近さ、天宝喜や牛久沼といった自然環境まで、市の公式データからも住みやすさが裏付けられています。一方で高齢化の進行や地価の下落傾向といった課題も一次資料から読み取れるため、売却や実家の整理を考える際は、こうした地域特性を正しく理解した専門家への相談が欠かせません。
ハウスドゥ つくば研究学園都市では、高見原を含むつくば市全域の不動産売却・買取のご相談を承っております。無料査定はお電話・LINE・オンラインフォームから承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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