石岡市で家を探す、あるいは実家を売ろうかと考えたとき、「石岡市 ハザードマップ」で検索する方は多いはずです。ただ検索結果をそのまま見ても、洪水と土砂災害のマップが別々に出てきて、どれが自分の家に関係するのか分かりにくいのが実情です。石岡市は霞ヶ浦と恋瀬川という2つの水系を抱え、さらに八郷地区には山間部特有の土砂災害リスクもあります。この記事では、ハウスドゥ つくば研究学園都市が石岡市公式ホームページの一次情報をもとに、洪水・土砂災害それぞれのリスクと、家を売買するときに実際どう関わってくるのかを整理します。

石岡市のハザードマップは「霞ヶ浦・恋瀬川洪水」と「土砂災害」の2本柱

石岡市が公開している防災ハザードマップは、大きく分けて2種類です。ひとつは霞ヶ浦・恋瀬川が氾濫した場合の浸水想定区域を示す洪水ハザードマップ。もうひとつは、がけ崩れ・土石流・地すべりの危険箇所を示す土砂災害ハザードマップです。石岡市はこの2つを統合し、「石岡市防災ハザードマップ」として令和5年4月に市内全戸へ配布・ホームページに掲載しています。

石岡市 防災ハザードマップ 霞ヶ浦 恋瀬川 ハウスドゥつくば研究学園都市
石岡市の防災ハザードマップの構成(出典:石岡市公式ホームページ・2026年8月時点)

洪水予報河川「霞ヶ浦」と水位周知河川「恋瀬川」

石岡市の洪水リスクは、性格の異なる2つの河川で構成されています。霞ヶ浦は流域が大きく、国と県が今後の水位変化を予測して洪水予報を発表する「洪水予報河川」です。想定雨量は8日間総雨量853ミリメートル、72時間想定最大規模降雨で660ミリメートルという長期間の降り続きが前提になっています。

一方の恋瀬川は、平成29年8月に茨城県が「水位周知河川」に指定した川です。こちらは24時間総雨量631ミリメートル、ピーク時の1時間に186ミリメートルという、短時間に集中する豪雨を想定しています。同じ「洪水」でも、霞ヶ浦は長雨型、恋瀬川は短時間豪雨型とリスクの性質が違う点は覚えておく価値があります。

ハザードマップができるまでの17年間の積み重ね

石岡市公式ホームページの「経緯」を見ると、現在の防災ハザードマップは一度にできたものではないことが分かります。

  • 平成22年3月:霞ヶ浦洪水ハザードマップを作成
  • 平成22年3月・平成27年3月:土砂災害警戒区域(合計49箇所)を県が指定
  • 平成28年8月:霞ヶ浦の浸水想定を国が見直し
  • 平成29年2月:石岡市土砂災害ハザードマップを作成
  • 平成31年2月:霞ヶ浦・恋瀬川洪水ハザードマップを作成、翌3月に市内全戸配布
  • 令和5年3月:土砂災害警戒区域の新規指定を受け「石岡市防災ハザードマップ」に統合
  • 令和5年4月:市内全戸に配布・ホームページに掲載

令和5年版が最新です。物件を検討する際は、この統合版を確認するのが確実です。

土砂災害警戒区域は3種類、市内合計107箇所

石岡市は平地のまちという印象を持たれがちですが、八郷地区を中心に土砂災害の危険箇所が数多く指定されています。石岡市公式ホームページによる指定箇所数は次のとおりです。

急傾斜地の崩壊(がけ崩れ):51箇所

雨や地震の影響で斜面が突然崩れ落ちる現象です。前兆現象として「小石がパラパラ落ちてくる」「斜面に割れ目ができる」「斜面から水が湧き出す」が挙げられています。突発的に発生するため被害が大きくなりやすい災害です。

土石流:44箇所

山腹や川底の石・土砂が大雨で一気に下流へ流れ出す現象で、時速20〜40キロメートルという速度で樹木や家を押し流します。前兆現象は「山鳴りや木の折れる音がする」「雨が降り続いているのに川の水位が下がる」「川が濁ったり流木が流れてくる」の3つです。

地すべり:12箇所

比較的緩やかな斜面で、地中の粘土層などがゆっくり動く現象です。前兆現象は「道路や斜面にひび割れが生じる」「木の根の切れる音がする」「家や樹木が傾く」など。広範囲に及ぶため、被害規模も大きくなりがちです。

3種類を合計すると107箇所が指定区域となっています。土砂災害ハザードマップには「土砂災害警戒区域(イエローゾーン)」と、より危険度の高い「土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)」の2段階があり、レッドゾーンでは建築物の構造規制など開発行為への規制がかかります。

八郷地区は特に土砂災害マップの確認を

石岡市は平成17年に旧石岡市と八郷町が合併して誕生した市です。柿岡・恋瀬・小幡・園部・葦穂といった八郷地区一帯は筑波山系の裾野にあたり、107箇所の警戒区域の多くがこのエリアに集中しています。八郷総合支所複合施設(柿岡5680番地1)が地域の防災拠点のひとつです。

実家や古民家、農地付きの空き家が八郷地区に多いことは、以前石岡市の相続不動産売却|八郷地区の農地付き空き家【2026】でも触れました。相続した土地が斜面地や谷津田に近い場合は、土砂災害警戒区域に該当していないか、売却前に一度マップで確認しておくと後の説明がスムーズになります。

一方、府中地区(石岡駅周辺)や国府地区など旧石岡市の中心市街地は、霞ヶ浦・恋瀬川の洪水浸水想定区域が中心で、土砂災害の心配は相対的に小さくなります。同じ石岡市でも、エリアによってどちらのマップを重視すべきかが変わる点は押さえておきたいところです。

災害情報の入手手段と市独自の備え

防災行政無線「ぼうさいいしおか」の無料テレフォンサービス

防災行政無線で流れた内容が聞き取れなかった場合、無料のテレフォンサービスで再確認できる仕組みが石岡市にはあります。高齢の親世帯が離れて暮らしている場合など、いざというときに使える手段として知っておくと安心です。

災害用物資の備蓄と自主防災組織への補助金

石岡市は災害用物資の備蓄状況を公式サイトで公開しているほか、自主防災組織の設立・活動に対する補助金制度も設けています。町内会単位で防災に取り組む地域も多く、地域ぐるみの備えが根付いている点は、他市にはない特徴のひとつです。

マイ・タイムラインの作成

石岡市は「いつ」「どこで」「誰が」「どのような防災行動を」取るかを時系列で整理する「マイ・タイムライン」の作成を呼びかけています。洪水は台風や大雨の進行に合わせて事前に危険度が高まっていくため、地震と違い「逃げる準備をする時間」があります。この時間を活かすための個人版行動計画がマイ・タイムラインです。

家を売るとき、ハザードマップは必ず説明される

石岡市 ハザードエリアの不動産売却 視点 ハウスドゥつくば研究学園都市
ハザードエリアの不動産を売る・持ち続けるときに押さえておきたい4つの視点

ここからは、不動産会社の立場でしか書けない部分です。

2020年8月28日から、重要事項説明の義務項目に

宅地建物取引業法施行規則の改正により、2020年(令和2年)8月28日から、不動産取引の際に水害ハザードマップ上での対象物件の所在地を説明することが義務づけられています(国土交通省)。石岡市で物件を売買する場合も例外ではなく、買主には霞ヶ浦・恋瀬川洪水ハザードマップ上で「あなたが買う物件はここです」と示す説明が行われます。

警戒区域に入っていても、売却の妨げにはならない

誤解されがちですが、洪水浸水想定区域や土砂災害警戒区域に入っていること自体は、売買を妨げるものではありません。石岡市の場合、霞ヶ浦・恋瀬川沿いの広い範囲が浸水想定区域に含まれており、八郷地区も含めれば107箇所もの土砂災害警戒区域があります。これらすべてで取引ができないなら、市内の不動産取引はほとんど成立しなくなってしまいます。

実務で重要になるのは、想定される浸水深や土砂災害の警戒度合い(イエローゾーンかレッドゾーンか)、過去の被災歴の有無、敷地の高さといった具体的な条件です。特にレッドゾーン(特別警戒区域)に該当する場合は、建築確認の際に構造規制がかかるケースがあるため、事前確認が特に重要になります。

売主が先に把握しておくと、交渉が楽になる

買主が重要事項説明ではじめて浸水想定や土砂災害警戒区域を知ると、その場で立ち止まってしまうことが少なくありません。逆に売主の側が「区域には入っているが想定浸水深はこの程度」「レッドゾーンではなくイエローゾーンである」「これまで被災した記録はない」と説明できる状態にしておけば、話が止まりにくくなります。

当社では査定の段階で、石岡市の洪水・土砂災害それぞれのマップと物件の位置を照らし合わせ、価格への影響の有無をお伝えしています。宅地建物取引業法第34条の2第2項では、査定額を示す際にその根拠を明らかにすることが求められています。ハザード情報も、その根拠のひとつです。実際の売却事例は売却査定実績とお客様の声のページでご覧いただけます。

石岡市の人口・地価の目安(2026年)

最後に、住まいの判断材料として基本データを添えておきます。

  • 常住人口:67,946人/世帯数:29,153世帯(茨城県統計課調べ・令和8年4月1日現在)
  • 公示地価(市全体の住宅地平均):おおむね1.8万円台/m²・前年比マイナス圏で推移(2026年・民間集計の目安)

地価は緩やかな下落傾向にあります。エリアごとの事情は石岡市の住みやすさ|アクセス・子育て・地価【2026】、通勤の実態は石岡市の交通アクセス|石岡駅・バス・ICの実距離【2026】にまとめています。相続した実家や八郷地区の空き家の扱いに迷っている方は石岡市の相続不動産売却|八郷地区の農地付き空き家【2026】もあわせてどうぞ。石岡市の対応エリアや売却の流れは石岡市の不動産売却・買取・査定ページにまとめています。

近隣市の防災情報は、つくば市の防災ハザードマップ徹底解説【2026】土浦市の防災ハザードマップ8種|浸水・液状化【2026】牛久市の防災・ハザードマップ完全ガイド【2026】で解説しています。同じ霞ヶ浦沿いでも市によって公開しているマップの種類や指定区域が異なるため、周辺で住み替えを検討する方は見比べてみてください。

よくあるご質問

石岡市のハザードマップはどこで見られますか?

石岡市公式ホームページの「防災・危機管理ポータルサイト」内「災害に備えて」から「石岡市防災ハザードマップ」のページに進むと、洪水(霞ヶ浦・恋瀬川)と土砂災害の両方のマップをPDFで閲覧・ダウンロードできます。令和5年4月に市内全戸へ配布された最新版がホームページに掲載されています。

石岡市の洪水ハザードマップはどの川が対象ですか?

霞ヶ浦と恋瀬川の2河川です。霞ヶ浦は国が管理する洪水予報河川で長期間の降り続きを想定、恋瀬川は茨城県が管理する水位周知河川で短時間豪雨を想定しており、それぞれ想定雨量の条件が異なります。

石岡市で土砂災害の危険がある場所はどこですか?

市内合計107箇所が警戒区域に指定されています。内訳は急傾斜地の崩壊(がけ崩れ)51箇所、土石流44箇所、地すべり12箇所です。筑波山系の裾野にあたる八郷地区(柿岡・恋瀬・小幡・園部・葦穂など)に多く分布しています。

洪水浸水想定区域や土砂災害警戒区域に入っている家は売れないのですか?

売れないということはありません。石岡市では霞ヶ浦・恋瀬川沿いの広い範囲が浸水想定区域に含まれ、八郷地区を中心に107箇所の土砂災害警戒区域があります。区域に入っていること自体は取引を妨げず、実務で影響するのは想定浸水深や警戒区域の種類(イエローゾーンかレッドゾーンか)、過去の被災歴といった具体的な条件です。

家を売るときにハザードマップの説明は必要ですか?

必要です。宅地建物取引業法施行規則の改正により、2020年8月28日から、不動産取引の際に水害ハザードマップにおける対象物件の所在地を説明することが義務づけられています。買主にはハザードマップを示しながら物件の位置が伝えられます。

石岡市の不動産の査定や売却の相談はできますか?

はい。ハウスドゥ つくば研究学園都市では、石岡市の不動産の無料査定・売却のご相談を承っています。査定の際は石岡市の洪水・土砂災害それぞれのハザードマップと物件の位置を照らし合わせ、価格への影響の有無もあわせてご説明します。お電話(0120-565-072)、LINE、ご相談フォームからお問い合わせください。

まとめ

石岡市の防災ハザードマップは、霞ヶ浦・恋瀬川の洪水と、八郷地区を中心とした土砂災害(がけ崩れ51・土石流44・地すべり12、計107箇所)の2本柱で構成されています。平成22年から積み重ねられてきたマップは令和5年4月に統合版として市内全戸に配布・公開されており、府中地区など市街地は洪水マップ、八郷地区は土砂災害マップの確認が特に重要です。

そして家を売るときには、2020年8月28日から水害ハザードマップ上の物件所在地の説明が義務になっています。警戒区域に入っていること自体は売却の妨げになりません。先に知っておくかどうかが、交渉のしやすさを分けます。

石岡市の不動産の売却・買取・無料査定は、ハウスドゥ つくば研究学園都市へお気軽にご相談ください。ハザード情報も含めて、根拠をお示ししながらご説明します。

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