不動産を売る準備をしていると、不動産会社や司法書士から「閉鎖登記簿を見てみましょう」と言われることがあります。ただ、閉鎖登記簿は、普段の登記事項証明書とは別の場所に残っている古い記録です。いきなり請求しようとしても、古い地番や家屋番号が分からないと、どの記録を探せばよいのかが決まりません。この記事では、つくば市で土地や家を売る前に、閉鎖登記簿を調べる必要があるかを判断し、手元の資料から旧地番などを拾い出し、請求先を決めるまでの順番を整理します。

閉鎖登記簿の内容から、境界・土壌の安全性・取得費などが決まるわけではありません。ここで扱うのは、あくまで「古い記録を探す入口」です。手続きや提出書類の取り扱いは、管轄の法務局や提出先の案内を優先し、登記の種類に応じて専門家に相談してください。

目次
  1. 閉鎖登記簿を調べる前に、何のために必要かを確認する
  2. 閉鎖登記簿とは?電算化前の紙の記録と、電算化後に閉鎖された記録を分ける
  3. 情報を見るだけか、証明書として提出するのかを分ける
  4. 手元資料から、旧地番・旧所在・家屋番号を拾い出す
  5. 土地と建物は分けて考える
    1. 土地:旧地番と閉鎖の理由を手がかりにする
    2. 建物:家屋番号と、取り壊し・建て替えの履歴を手がかりにする
  6. 相続した不動産で古い記録を調べるときの注意点
  7. つくば市みどりの地区を例に、新旧の住所表示資料を見るときの注意点
  8. 情報で確認するか、証明書を取るか、窓口に聞くか:判断の順番
  9. 閉鎖登記簿でわかること、わからないこと
  10. 相談前にそろえる資料のチェックリスト
  11. つくば市で相談するとき、誰に何を聞くか
  12. ハウスドゥ つくば研究学園都市店ができること
  13. よくある質問
    1. Q1. 不動産を売るときは、必ず閉鎖登記簿を取る必要がありますか?
    2. Q2. 閉鎖登記簿と閉鎖事項証明書は同じものですか?
    3. Q3. 古い地番が分からないときは、どうすればよいですか?
    4. Q4. インターネットで見た情報を、そのまま売買で使えますか?
    5. Q5. つくば市のみどりの地区は、住所の番号が変わっていますか?
    6. Q6. 閉鎖登記簿を見れば、土地の境界や土壌の問題が分かりますか?
    7. Q7. 相続した不動産でも、閉鎖された記録を調べる必要はありますか?
    8. Q8. 取り壊した建物の登記が残っている場合、売却に影響しますか?
  14. 出典・参考資料

閉鎖登記簿を調べる前に、何のために必要かを確認する

閉鎖登記簿は、売却のたびに必ず取る書類ではありません。次のような場面で「過去の記録を確認したい」となったときに、はじめて候補に上がります。

  • 古い登記済権利証や売買契約書に載っている地番が、いまの登記事項証明書の地番と違って見える
  • 以前その敷地に建っていた建物の記録を確認したい(取り壊し済みの建物など)
  • 分筆・合筆、区画整理などの前後で、土地の番号が変わった経緯を確認したい
  • 不動産会社や司法書士から、過去の登記記録の確認を勧められた

どれにも当てはまらず、現在の登記事項証明書の内容で売却の話が進むなら、まずは登記簿(登記事項証明書)の見方で、現在の記録から確認するのが先です。

閉鎖登記簿とは?電算化前の紙の記録と、電算化後に閉鎖された記録を分ける

登記簿は、土地や建物の現在の状況・権利関係を記録した公的な帳簿です。建物が取り壊されて滅失登記がされたときや、土地が合筆されて地番がなくなったとき、区画整理の換地処分で地番が消えたときなどに、その記録は現在の登記簿から外され、「閉鎖」された記録として保管されます。閉鎖された記録は、閉鎖登記簿、閉鎖謄本、閉鎖事項証明書などと呼ばれます。

ここで押さえたいのは、登記がコンピュータで管理されるようになった時期(電算化)の前か後かで、調べ方が分かれる点です。登記情報提供サービスの公式FAQ(No.286)では、次のように案内されています。

  • 同サービスで請求できる閉鎖登記簿は、管轄する登記所の登記事務がコンピュータ処理に移行された後に閉鎖された登記記録の情報です。
  • コンピュータ化より前の閉鎖登記簿謄本などは、管轄する登記所に請求するよう案内されています。
  • コンピュータ処理を開始した日は登記所ごとに異なるため、管轄の登記所に確認するよう案内されています。
記録の時期 呼び方の例 請求先の目安
電算化の前に閉鎖された紙の記録 閉鎖登記簿(謄本) 管轄する登記所(法務局)へ照会
電算化の後に閉鎖された記録 閉鎖事項証明書、閉鎖された登記記録の情報 登記所の請求、または登記情報提供サービスの閉鎖登記簿請求(地番・家屋番号が必要)

呼び方は解説する人や会社によって揺れがあります。大切なのは、名前ではなく「いつ閉鎖された記録か」「どこに請求するか」を、手元の資料から切り分けることです。

情報を見るだけか、証明書として提出するのかを分ける

閉鎖された記録を調べる方法には、大きく分けて、インターネットで記録の情報を確認するものと、登記所に証明書の交付を請求するものがあります。登記情報提供サービスは、登記記録の「情報」を提供するサービスです。買主・金融機関・手続き先に提出する書類として、その情報の出力でよいのか、登記所が交付する証明書が必要なのかは、提出先によって異なるため、先に提出先に確認してください。

手数料や取得にかかる日数は、請求する記録(電算化の前か後か、土地か建物か)や請求方法によって異なります。金額や日数は変わることがあるため、請求する前に、管轄の登記所や登記情報提供サービスの案内で最新の内容を確認してください。

請求にかかる費用や日数は、請求の方法・件数・記録の保存状況によって変わる可能性があります。司法書士や土地家屋調査士などの専門家に調査を依頼する場合は、費用の範囲や調査する対象(土地だけか、建物も含むか)を、依頼前に確認しておくと安心です。

手元資料から、旧地番・旧所在・家屋番号を拾い出す

閉鎖された記録を請求するとき、登記情報提供サービスでは、閉鎖された登記記録の情報を請求する際に地番や家屋番号の一覧を検索できない、と案内されています(公式FAQ No.286)。「地番・家屋番号一覧」で出てくるのは、現存する土地や建物についての一覧です。つまり、古い地番や家屋番号は、請求する側が先に手がかりをつかんでおく必要があります。

売却前に閉鎖登記簿を調べるときの手元資料と確認する番号の整理表|つくば市|ハウスドゥ つくば研究学園都市
手元資料から番号を拾い出す整理表(説明用の図です。実際の記載例ではありません)。
手元の資料 見るポイント わかったら控えるもの
現在の登記事項証明書 表題部の所在・地番・家屋番号、「原因及びその日付」に分筆・合筆などの記載があるか 現在の地番/家屋番号、原因の記載
古い権利証・登記識別情報関係の書類 登記された当時の所在・地番・家屋番号の表記 当時の所在・地番・家屋番号
売買契約書・重要事項説明書(購入時のもの) 物件の表示欄にある所在・地番・家屋番号 購入当時の表示
固定資産税の納税通知書・課税明細 土地・家屋ごとの所在や番号の記載 課税上の表示(登記とは異なる場合がある点に注意)
測量図・図面・建築関係の書類 敷地の形や、建物の増築・取り壊しの経緯 変更の時期
換地処分・区画整理の通知 新旧の街区番号・地番の対照 旧番号と新番号の対応

すべてがそろっていなくても構いません。分かる範囲を書き写して、相談先に見せるだけでも、探す範囲はかなり絞れます。現在の地番と住所の違いは、地番と住所の違いとは?調べ方6つと売買前の確認点で詳しく整理しています。

土地と建物は分けて考える

土地:旧地番と閉鎖の理由を手がかりにする

土地の場合、地番が変わった理由として、分筆・合筆・区画整理の換地処分などが考えられます。現在の登記事項証明書の表題部で、いつ、どのような原因で現在の地番になったかを見て、その前の地番を探します。前の地番が分かれば、閉鎖された記録を請求できるかどうかを検討する手がかりになります。請求が可能かどうかは、記録の状況や管轄の登記所の案内によって異なります。

建物:家屋番号と、取り壊し・建て替えの履歴を手がかりにする

建物の場合は、以前建っていた建物を取り壊して滅失登記をしたかどうかがポイントです。取り壊した建物の記録は閉鎖されます。滅失登記の流れは、建物滅失登記は1か月以内|しないと土地が売れないで説明しています。建物の家屋番号が不明な場合は、旧建物の資料(建築時の書類、固定資産税の課税明細など)から手がかりを探します。

建物の登記記録の表題部には、家屋番号のほか、種類・構造・床面積などが記載されます。以前の建物と現在の建物とで構造や床面積が違う場合は、建て替えや増築、取り壊しの履歴を確認する手がかりになります。ただし、記載から分かる範囲には限りがあるため、気になる点は書類の写しを持って確認してください。取り壊しや増築など建物の表示に関する登記は管轄の登記所や土地家屋調査士に、名義や抵当権など権利に関する登記は司法書士に相談できます。

相続した不動産で古い記録を調べるときの注意点

相続した土地や家を売るときは、閉鎖された記録を調べる前に、名義が亡くなった方(被相続人)のままになっていないかを確認します。相続人が複数いる場合は、誰が売却の手続きを進めるのかも整理が必要です。古い番号が合わないときは、権利証や固定資産税の資料に加えて、被相続人が残した契約書・測量図・建物の書類も手がかりになります。相続登記の状況によって進め方が変わるため、亡くなった親の相続登記の手続きと売却前の注意点もあわせて確認し、必要に応じて司法書士に相談してください。税金の判断が必要な場合は、税理士や税務署に確認します。

つくば市みどりの地区を例に、新旧の住所表示資料を見るときの注意点

つくば市の公式ページ「みどりの駅地区の新住所」には、区画整理に伴う新旧の住所表示の対照が掲載されています。このページによると、みどりの駅地区では、換地処分に伴い、平成28年(2016年)5月21日に新しい町名・番地が誕生しました。5月20日までの「仮換地街区番号」と、5月21日からの新しい住所の対応を示す図や対照表も、同じページに載っています。

たとえば同ページには、新しい住所表示の例として、つくば市南部配水場について、現住所が「つくば市真瀬1161番地1(みどりのA48街区1)」、新住所が「つくば市みどりの2丁目44番地1」と示されています(市の公式ページにある例であり、個別の売却物件の記載ではありません)。

もうひとつ、売却準備で見落としやすい点も書かれています。同ページでは、市が住民票で使う番地の表記(例:1番地1)と、換地処分通知や法務局の不動産登記記録で使われる土地の表記(例:1番1)は、同じものを指しており、「住民票の住所」と「土地の所在」の表記の差によるものだと説明されています。手元の書類の番号が微妙に違って見えても、表記の違いの可能性があります。

ただし、次の点は区別してください。

  • このページは、みどりの駅地区の一部の資料です。つくば市内のすべての地区で番号が変わったわけではありません。
  • 2016年の手続き日付や、窓口・時間帯などの案内は、そのまま現在の受付内容とは限りません。現在の手続きは、市や法務局の最新の案内で確認してください。
  • 市の対照表は、住所表示や仮換地街区との対応を示す資料です。登記された記録の請求先や閉鎖の有無までは示していません。

お持ちの書類に「仮換地」「街区」「A48街区」のような表記が出てきたら、この種の対照資料を手がかりに、旧番号と新番号を並べて控えておくと、請求の準備がしやすくなります。

情報で確認するか、証明書を取るか、窓口に聞くか:判断の順番

売却前に閉鎖登記簿を調べる順番|目的の確認から請求先の決定まで|つくば市|ハウスドゥ つくば研究学園都市
調べる順番の流れ図(説明用の図です)。
  1. 目的を決める:何を確かめたいか(旧地番、取り壊した建物、番号の変更経緯など)を一文で書く。
  2. 手元の資料を集める:上の表の資料から、旧所在・旧地番・家屋番号・時期を控える。
  3. 閉鎖の時期を見立てる:電算化の前か後かを管轄の登記所に確認する(電算化の日は登記所ごとに異なります)。
  4. 請求の方法を選ぶ:電算化の後なら、登記情報提供サービスの閉鎖登記簿請求が候補になります。ただし、地番・家屋番号が分かっていること、同じ番号で閉鎖年月日の異なる記録がある場合は閉鎖年月日で選ぶことなど、公式FAQの注意があります。電算化の前なら管轄の登記所へ。
  5. 提出先の要件を確認する:情報の出力でよいのか、証明書が必要なのかを、買主側・金融機関・手続き先に確認する。

閉鎖登記簿でわかること、わからないこと

閉鎖された記録は、過去の権利関係や土地・建物の状況を知る手がかりになることがあります。一方で、記録が見つかったからといって、次のことまで確定するわけではありません。

  • 境界の位置:境界は、測量図や現地の確認で扱う問題です。必要なときは土地家屋調査士などに相談します。
  • 土壌・利用履歴の安全性:閉鎖記録は利用の歴史を知る手がかりのひとつにすぎず、土壌汚染の有無を示すものではありません。土地の利用履歴の調べ方は、土壌汚染対策法と土地売却|利用履歴・調査資料・つくば市への確認を参照してください。
  • 譲渡所得の取得費:売却時の税金に関わる取得費は、契約書や領収書などの資料で確認する話です。閉鎖登記簿だけで決まるとは言えません。税金の判断は、税務署や税理士に確認してください。
  • 現在の所有者や連絡先:所有者の調べ方は、土地の所有者を調べる方法は?で別に整理しています。

相談前にそろえる資料のチェックリスト

  • 現在の登記事項証明書(土地・建物)
  • 古い権利証、登記識別情報に関する書類、購入時の売買契約書・重要事項説明書
  • 固定資産税の納税通知書・課税明細
  • 測量図、図面、建築・増改築・取り壊しに関する書類
  • 区画整理・換地処分に関する通知や、新旧番号の対照資料
  • 気になっている点のメモ(どの番号が合わないか、いつの資料か)

つくば市で相談するとき、誰に何を聞くか

聞きたいこと 相談先の目安
閉鎖された記録の請求方法、電算化の時期、窓口の案内 管轄の登記所(法務局)
権利に関する登記(名義・相続・抵当権など)の書類の読み方、手続きの進め方 司法書士
表示に関する登記(建物の取り壊し・増築、土地の分筆など)の手続き 土地家屋調査士(まず管轄の法務局に相談することもできます)
境界・測量・土地の形状に関する確認 土地家屋調査士
売却の進め方、査定、売却前の確認の順番 不動産会社
譲渡所得・取得費など税金の判断 税務署・税理士

ハウスドゥ つくば研究学園都市店ができること

当店は、つくば市を中心に不動産の売却相談を承っています。古い地番や書類の表記が合わない、閉鎖された記録の確認が必要かどうか分からない、といった段階でも、お手元の書類を見ながら、まず何から確認するかを整理できます。登記の手続きそのものは、権利に関する登記は司法書士、表示に関する登記(建物の滅失、土地の分筆など)や境界は土地家屋調査士、税金は税理士など専門家の領域になるため、必要に応じて確認先をご案内します。売却の流れや査定の種類は、つくば市の不動産査定の流れと種類をご覧ください。

電話は 0120-565-072、フォームはこちらから承ります。

よくある質問

Q1. 不動産を売るときは、必ず閉鎖登記簿を取る必要がありますか?

必ず必要とは限りません。古い番号の確認や、過去の建物・地番の経緯を確認したいときに検討する資料です。まずは現在の登記事項証明書の内容で足りるかを、不動産会社や司法書士に確認してください。

Q2. 閉鎖登記簿と閉鎖事項証明書は同じものですか?

呼び方に揺れがあります。一般には、電算化前の紙の記録を閉鎖登記簿(謄本)、電算化後に閉鎖された記録の証明書を閉鎖事項証明書と説明されることがあります。名前より、閉鎖された時期と請求先を確認することが大切です。

Q3. 古い地番が分からないときは、どうすればよいですか?

登記情報提供サービスでは、閉鎖された記録の請求で地番・家屋番号の一覧を検索できないと案内されています。権利証、購入時の契約書、固定資産税の資料、換地処分の通知などから手がかりを探し、分からない場合は管轄の登記所に相談してください。権利に関する登記の確認は司法書士、土地・建物の表示に関する確認は土地家屋調査士にも相談できます。

Q4. インターネットで見た情報を、そのまま売買で使えますか?

提出先によって扱いが異なります。登記情報提供サービスは情報の提供であり、証明書が必要かどうかは提出先に確認してください。

Q5. つくば市のみどりの地区は、住所の番号が変わっていますか?

市の公式ページによると、みどりの駅地区では2016年5月21日に新しい町名・番地が誕生しています。ただし、つくば市内のすべての地区で同じ変更があったわけではありません。お持ちの書類の地区と時期を確認してください。

Q6. 閉鎖登記簿を見れば、土地の境界や土壌の問題が分かりますか?

分かるとは限りません。境界は測量図や現地確認、土壌は利用履歴や調査資料などで別に確認します。閉鎖された記録は、その手がかりのひとつです。

Q7. 相続した不動産でも、閉鎖された記録を調べる必要はありますか?

必要になるとは限りません。名義が被相続人のままの場合は、まず相続登記の状況を確認します。そのうえで、古い番号が合わない、以前の建物の経緯を確認したいといった事情があるときに、閉鎖された記録の確認を検討します。

Q8. 取り壊した建物の登記が残っている場合、売却に影響しますか?

影響する場合があります。取り壊した建物の滅失登記がされていないと、登記記録と現況が一致しないため、売却の進め方に関わることがあります。建物の滅失登記は、不動産の表示に関する登記にあたります。法務局の案内では、表示に関する登記の申請手続を代理する専門家は土地家屋調査士とされており、まずは管轄の法務局や土地家屋調査士に相談できます。名義や抵当権など権利に関する登記は司法書士の領域です。流れは建物滅失登記は1か月以内で説明しています。

出典・参考資料

上記は2026年11月4日に内容を確認しました。法令・窓口の案内は変更されることがあるため、最新の情報は各公式ページでご確認ください。

※本記事は一般的な情報の整理です。個別の物件について、記録の有無・請求の可否・売却の可否を保証・判断するものではありません。権利に関する登記は司法書士、表示に関する登記(建物の滅失など)や境界は土地家屋調査士、税金は税理士・税務署へご相談ください。

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